エミール大師が説く、細胞が年取らない、私たちの本質
平成25年6月24日
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著者はしがきから
わたしは、1894年に極東を訪れた11人の調査団の一員であった。
3年半にわたる極東滞在中、ヒマラヤの大師たちに接触した。
大師は私たちが 偉大なる法則の働きを実証されるのを実際に見るために、
大師がたの生活の中に親しく入り込むことを許してくれた。
私のノートを今ここに、“極東における、大師たちの生活と教え”と題して、
発表するが、そこに盛られた内容をそのまま受け入れるか、否認するかは、
読者の自由である。
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”皆さんは、私たち(大師と呼ばれる覚者たち)が 死は避け
得るものだ、と信じているかとお聞きになる。
それに対してはシッダ*(1)の言葉で答えましょう。“(50)
と大師は言い、言葉を続けた。
“人体は 植物や動物たちの身体(わたしたちよりも、
年若く発達の低い同胞たち、という呼び方の
ほうが私たちは好きなのですが)と 同じように
個々の細胞から作られていて、それは、肉体の
顕微鏡的な微細な単位である。生長分裂の過程を
幾度も繰り返して、この一単位の細胞の、微細な核が
遂に無数の細胞となって、完全な人体となる。
これらの細胞たちは、それぞれ違った特殊な機能を
営むけれども、大体においては、初めの個細胞の
特質を保ち続けている。
この個細胞は 生命という 炬火(たいまつ)の
担い手とみなすこともできよう。
それは 世代から世代へと潜在している、
神火、即ち、この惑星(地球)に 初めて生命が
出現した時まで遡る万世一系の、一切の生物の活力
を伝える。
この個細胞には 限りなき青春が秘められている。
ところで、肉体と呼ばれている 細胞群のほうは
どうかといえば、それは、幾回もの増殖を繰り返した
個細胞から起こったもので、個細胞の個性、例えば、
その一つである、潜在的な生命の火、即ち、
永遠の青春を保っているのである。
細胞群、即ち 肉体は個細胞の守護役となっているが、
その生存期間は皆さんがご存じのように、短い。
私たちの古代の聖師がたは直観によって、植物と動物
との生命反応が基本的には一致しているという、
真理を知っていた。
わたしたちには、これらの古聖が 静蒼たる、菩提樹の
下で、弟子たちに次のようにお説きになっている
お姿が、よく想像できる“(51)
と大師は、ここで、菩提樹の下でお説教をしている、
ゴ~タマシッダ、つまり仏様の光景を語る。
“聖師(ブッダ)は言う
‘この巨大な樹を見給え。
われわれの同胞である、この樹とわれわれ自身の
中の生命の営みは、基本的には同じである。
一番古い菩提樹の葉や、梢の芽を見給え。
何と言う、若々しさであることか。この巨木と
なる前の種子だったときと同じ若さではないか。
樹と人との生命反応は同じであるから、人は樹の
経験からも学び取ることができる。
この樹の若き種子から一、、年ふりたる巨木と
なっても、なおかつ、葉や梢の芽が生えでるように、
人体を形造っている、細胞群も次第にその活力を
失って遂に死に至る必要はないのであって、
卵子あるいは、卵細胞 自体のように、若々しく
また青々と伸びることもできるのである。
事実、諸君の肉体にしても、生まれ出る前の
生命の種子のように、 いつまでも若く、活力
あふれるような生長ができないわけはないのである。’
菩提樹 は 常に 永生の象徴であり、外部からの
事故以外の原因で枯れ死にすることはない。
菩提樹には 細胞の生命エネルギーに有害な影響を
与えるような老衰という自然法則があるとは
考えられない。
神聖なる、人体もまた、同様である。
人間の場合も、事故でない限り、死や老朽と
言うごとき自然律はあり得ない。
人間の肉体、または、細胞群には不可避の老化と
いうものや、人を次第に麻痺させるようなものは、
何ら存在しない。
だから、死 という事故は避けられるものである。
病 とは、とりわけ安らぎよりの分離(dis_ease)、
安らぎ~サンスクリット語でいうシャンティ~
の欠如である“(52)とエミール大師は説明する。
死ぬということはありえないというのは、誤解を
招きやすいので、筆者が僭越ながら一言添えれば、
肉体は死ぬ運命を持つが、生命あるいは、魂は
行き通しである~という解釈のほかに、
古今東西の多くの聖人のように、体をもちながら、
あの世へ移行(サマーディ)することも可能である
という事だと思う。
究極な人間能力の実現を指していると思われる。
例えば、キリストも、死後 復活しており、そのまま
昇天したように・・・
安らぎとは英語で”ease ”,分離は”dis”の接頭語がついて
文字通りつなげると、安らぎからの分離で
disease=病気 となる。
エミール師は シッダの言葉を借りて、肉体が老いて
死ぬという常識を超えた世界が存在すると力説する。
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*1)
神格に達し、不可視の世界より人類を指導する聖者。
一般的には出家前の釈迦の名前
*2)
アルケミストは占星学(アストロノジー)とともに
古代の2大科学の一つで、アトランティック
大陸時代にその起源を有す。
同大陸の海没を予知した高僧たちによって、
エジプトに移され、その後ヨーロッパに伝わった。
アルケミ―には7つの目的があった。
① エリクサー。哲学者の石と称され下級金属を
金や銀に変え、不老長寿を可能ならしめるその他、
不思議の働きをする薬剤の調製
② 生物の創造
③ 一切を溶かす万能溶剤の調製
④ 灰に帰した植物を再生させる術の発見。
それに成功すれば死者の蘇りも可能
⑤ 金を溶かすなどの働きをする神秘的なものの調製
⑥ 一切のものの 精髄の抽出
⑦ 人体を完全ならしめる、液体金の調製、
⑧ その他アルケミ―には、きわめて深遠な真理が
含まれているが、それを 俗人の手より守るために
多くの実話や象徴を使っているため、無知なる
世人の嘲笑を招くにいたった。
*3) 前述⑦参照
参考)
ヒマラヤ聖者の生活研究―自由自在への道
全5巻
S;54年/6月5日第五版
ベアード・T・スポールディング著
仲里誠吉訳 霞が関書房
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