地盤崩壊で倒れ、掛かり木となった最後の一本を処理した。「一ボランティアが手を出せる水準の作業ではない」と思っているのだが、行政からは音沙汰なしだし、遊歩道脇の林間でもあって危険箇所を放置しておくわけにはいかなかった。
この木は二本の立ち木に挟まれて「く」の字に曲げられ途中で落下が停止している。立ち木には強い摩擦の傷跡が痛々しい。立ち木と接した低い方の部分は、ほぼ頭の高さだ。そこより低い部分で切断すれば楽なのだが、張力(横反力)が掛かっていて切断と共に左右に振られる恐れがあった。
安全策で、立ち木に身体を守ってもらう位置で切断することにしたがチェーンソーを使用するには危険な頭部の高さとなってしまった。
想定では「切断時、先端部分の切断部は手前に振られながら下に落ちる」と読んでいたのだが、実際は梢が接地した時に先端部の途中が折れて切断部が落下できなくなってしまった。これで先端部の横張力は軽減されたが根元の水平方向の反力は健在だ。結局立ち木の陰から切断したが、やっぱり掛かり木の処理は難しい。