トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ヒオドシチョウ蛹化始まる…

2018-05-04 | 小父のお隣さん
 廃止されたバイオトイレを倉庫代わりに利用して庇も設置したのだが、この屋根の下にヒオドシチョウの幼虫が2体、蛹化の準備に入った。ネットフェンスや木立の枝、草叢などを探したが他に見つけられず、とりあえずはこの2体だけである。

 これも無事羽化するかどうかは危うく、ヤマトシリアゲも姿を見せているから吸汁される可能性も高いのである。それもごく普通の食物連鎖の一環で、と思いつつも「もったいない」との思いもある。
 幼虫の集団や蛹化体を多く見ても成体を拝めるのは稀に近いのだ。どこで何をしているチョウなのかわからない。
                  

モリアオガエル産卵した!

2018-05-03 | 小父のお隣さん
 上の池の畔、コナラの樹上にモリアオガエルが産卵した。前日には無かった卵塊だから昨夜から今朝にかけ雷雨となった130mm相当の降雨の間に産んだのだろう。卵塊も心なしか形を崩し垂れているように見えた。

 他の水辺ではどうかと見回ったけれど上の池の他には見当たらなかった。前日までは泥水池もトンボ池も渇水状態だったから親ガエルも寄り付くはずも無し…。
 それはともかくとして、ここに至ると断水状態の早期解消を図らねばならなくなった。気が急いても回復が早まる訳でもないのだが、重いエンジンポンプの運搬をしない継ぎ手を1ヶ所1ヶ所外して排砂導水する手法で行ってみる事にする。
                           

ヒオドシチョウの幼虫だろう…

2018-05-03 | 小父のお隣さん
 心待ちにしていたわけでもないけれどエノキ林の周囲を徘徊する。枝先の食痕を探していたのだが今日になってようやく確認できた。既に若葉を食べつくされ裸になった枝先から周囲に目を移すと黒い塊が見える。間違いなくヒオドシチョウの幼虫だろう。

 この付近は二頭の成虫が産卵行動を見せていた範囲でもあるから、幼虫の確認をせずとも断定しても間違いは無い。小生的にはオオムラサキを待望しているけれど、ままならぬのが人生で鼠蹊部の術痕を「コマネチ」風にさすりながら眺めていた。
 事情を知らぬ他人からは「陳列罪かしら?」と間違われかねない動作でもあるが、まあ、それはともかく親鳥、雛鳥には有難い対象である事は間違いない。

 断水していても樹木や陸生の生物には何ら影響はないけれど、小さなプールにメダカやヤマアカガエルのオタマジャクシがいるのを見ると鼠蹊部より胸が痛い。「往生際が悪くても…」と達観したかのように手出しはしないけれど、こんな事も初めてではある。

 少年期、実家の前の御主人が盲腸の手術をし、退院直後に土方の仕事に入りそのまま無くなったと言う事を知っているだけに今は辛抱辛抱で、家計は貧乏貧乏のままだ。
 昨夜から雷雨が続いている。この雨で少しはプールも満たされるだろうが、やはり断水復旧せねばと気が急く。

 先端部の食事跡 ➡    幼虫の群れ    幼虫の群れ 

虫が欲しくて植生を潰す…

2018-05-02 | 小人閑居して憮然
 見回りや巡視をしたところで保全作業にはつながらない今日この頃なので、自宅を出るのもゆっくり目、つまりは散歩にフイールドへ向かう様な日々である。
 今日もゆっくり目に出かけフイールドには9時過ぎに到着、この時点で既に写真の二人は泥水地に入っていた。駐車場で会友のYさんから「虫取りに入った」との事情は聞いていたから水見回りがてら何時ものコースを歩く。

 11時過ぎになっても移動せず留まっているから「何事なのだ?」と立ち寄ってみた。林道に置いてあった虫かごには虫が一匹も入っていないが、それでも補虫網を草むらに入れ込んでいた。
 その足元を見て堪忍袋の緒が切れた。植生が踏みしだかれてしまって、これでは粛清である。県有地であるし、基本的にはどなたの利用も構わないのであるけれど、この荒らしぶりには爆発してしまった。

 小生と同年輩の男性と息子とおもえる年齢の男性二名に怒りをぶつけたのである。「怒りを鎮めるための何秒間…」なんて最近のキャッチコピーも脳裏に浮かんだものの用はなさず、「虫が欲しくて生息場所を荒らすなど、いい歳こいて何をやっているんだ」と最初から怒声で始めてしまった。
 「公共の場所で利用のイロハも知らないのか!」と、まあ、手当たり次第まくしたて、当のおっさんは「すみません」と立ち竦むだけであった。

 引き上げるかと思っていたらまた入り込んで何やらやっている。怒りの炎に油を注がれ戻ってみると潰した植生を立ち直らせようとしていた。「踏み潰すなと言っただろう」再度の怒声、踵を返し駐車場で会友と話をしているところに当人が謝りに来た。「本当に申し訳ありません。もうここにはきませんから許してください」に「当たり前だ、利用する資格も無い」と小生が捨て台詞を言ってしまう顛末。
 虫取りしたければ場所などいくらでも有るのに、どうして保全活動で維持している箱庭程度の環境を選択し入り込むのか理解に苦しむ。「手軽」「簡便」「容易」など理由はあるのだろうけれどエゴとしか思えないのが小生の心境、まあ、これもエゴの内だろうけれど…。
       怒鳴られて帰り支度     入り込んだ部分は潰されている

**一首句一版の音戯 6(都々逸風)

2018-05-02 | 感じるままの回り道
便秘の連鎖で尿管押され
                  前後お手上げ悶えた日    ハア コリャコリャ

自助は一転殿さま暮し
                  上げ膳据え膳お伺い      ハア コリャコリャ

寝てれば静か動けば怒る
                  聞き分け出来ぬ駄々鼠径  ハア コリャコリャ

四人部屋でも四色違う
                  来る娘違わぬ看護色      ハア コリャコリャ

腸々布陣に決別つけて
                  次の絶唱キズ痛い       ハア コリャコリャ

コマネチコマネチくしゃみに耐えて
                  術部居よいか予後良いか  ハア コリャコリャ

ハルゼミ初鳴き

2018-05-01 | 小父のお隣さん
 拠点テーダ松の疎林でハルゼミが鳴いた。小生にとっては初聞きなのだが道具小屋の前で作業をしていたMさんが「ハルゼミを聞いた?」と言うから「今まで鳴かなかった?」と問い直したら初鳴きだった。この頃、小生の滞在時間は短いから「初見、初鳴き」と思ってみても記録的価値は信頼度が下がる。

 そのうえハルゼミは長く鳴き続ける事が無く、気が向いた時にだけ鳴くのかいと思いたいほど頻度は少ないのだ。個体数も少ない事もあり本物は見た事もない。
 台風で巨木に育ったテーダ松の3割を失ったが、その後、実生樹を適宜育ててきて見上げる高さになった樹もあるからハルゼミの絶滅はなんとか避けられそうだろう。

珪藻って美味しいみたい…

2018-05-01 | 小父のお隣さん
 3月下旬には池の二枚貝が水底に姿を現してきた。それに合わせタナゴも貝の周囲を泳ぎ回る様になっているが、オスの婚姻色は出てきてもメスから産卵管は見えていない。産卵はしないと思うがマシジミにも関心を示し寄っている姿も観察できた。

 二枚貝が全て無事に越冬できたかどうか確認したいものの底砂をかき分けなければならず、産卵期に入ったこの時期には既に時期遅しで断念するしかない。経験値から越冬よりも夏の高温が大敵の様で一昨年は夏を越し冬も越せたのに、昨年の夏の異常な暑さでカラス貝は全滅してしまった。大きなドブガイは顕在だが、小生的にはカラスガイで繁殖させたい。
 全滅後、ホームセンターで購入したサイズは、産卵させるには可哀想なサイズだから肥培に努めようと給餌に工夫を凝らしている。

 二枚貝の主食は「珪藻類」が主とネットを見ると載っているが、この珪藻の培養は研究室でも難しいのだそうな。池の周囲は珪藻ではない緑藻類がスポンジ状に繁殖し水温が上がると糸状に繁殖を始める。これはこれでエビや魚の餌になる部分もあろうけれど、指先で擦り合わせて見ると結構丈夫な物体である。
 錦鯉飼育時にはこのような藻は一切付着せず、水中の壁面はつるつるのままで、それだけ食欲旺盛だったと言う事である。

 四月になってフイールドの主川に珪藻類が繁殖しているのを確かめ採集しに行った。あわよくば池に定着させたい魂胆なのであるが、河川を観察する限りでは日光と酸素のの要求度が高そうだ。
 それで、稚魚用に位置を高くし水草を植えた水面近くに珪藻の付着する小石を持ち帰り据えたのだが置いた先からモエビが綺麗に喰ってしまった。写真の小石にはエビが寄っているのが分かるだろう。

 採集する段階で、流れに揺らいでいても摘み取る事に耐えられないほど華奢な藻なのだとも分かった。優しく外そうとしても流れに分解して散ってしまう。ようやく濾し取った物も自宅に着く間に形を成していたものは無くなって、「せめて接種するか…」と池に投入したら全て濁りとして拡散した。
 これで二枚貝が珪藻を主食とする理由が納得できた。ともかくも柔らかく食べやすいのだろう。エビが小石を据えたと同時に上がってきた理由もこれに在るのだろう。

 今回の珪藻の細胞は全て食べられたとは考えにくいが繁殖につながるかは不明、今期の二枚貝には現状の給餌と週に一度ていど採集してきた珪藻を投与し夏を乗り切る体力と肥培を図ろうと考えている。
 マシジミは現環境下で繁殖したのでカラスガイもドブガイも繁殖して欲しい。泥鰌もヨシノボリもメダカも、そのために共存させているのだがタナゴの産卵期を控え池の底で生息させると管理がしにくい。結局は掘り取り砂を入れた籠に移し池に沈める。
 今季からタナゴの池内繁殖は断念し浮上水槽で稚魚を育てる事にしたから産卵期の管理はこの方が合理的である。