ウリパパの日記

自由気ままに・・・

新国立劇場 運命の力を見て

2007-03-16 00:39:41 | オペラ
昨日、会社の友人と2人で運命の力(初日)を見てきました。大感激とはいかないまでも
十分に満足できる公演でした。

前回の"ドンカルロ" 同様イタリア人歌手は不在ですが、今回はヴェルディらしさをとても
堪能できました。指揮者のマウリツィオ・バルバチーニ(イタリア人)の劇的な音楽作りに
よるものでしょうか。東京交響楽団も尻上がりに調子が出て、合唱も素晴らしかったです。

エミリオ・サージの演出は、時代を20世紀に移したとパンフレットに記載されていましたが
非常にシンプルで自然に受入れることができ、そのおかげで歌と音楽に専念できました。
特に4幕の幕切れはとっても感動的でした。

歌手は、レオノーラを歌ったインドラ・トーマスが白眉。若いにもかかわらず、余裕を持った
丁寧な歌いぶりで声量も十分。4幕2場の”神よ平和を与えたまえ”には感激しました。
拍手もこの日一番です。今後とっても期待できるソプラノでしょう。
女性陣では、プレツィオジッラを歌った林美智子も素敵で、美しい歌声がこの暗く切ない
オペラに安らぎを与えてくれました。

一方男性人では、ドン・アルバーロの水口聡が、リリコスピントの力強い歌唱で印象的。
高音で声が荒れてしまうのがやや気になります。一方、ドン・カルロのウラディミール・
チェルノフはいま一つ。イタリア的な端正な歌唱は好感もてましたが、父の仇を討つために
復讐の鬼と化す激しさと劇的な表現がもっと欲しかった。
その他、グァルディアーノ神父を歌った妻屋秀和はおなじみの脇役で今回も貫禄十分。
フラ・メリトーネの晴雅彦も熱演(ちょっとやりすぎ?)。

今回ご一緒した会社の友人はオペラが初めてで、とても圧倒されていたみたいです。
今まで、一人とか、奥さんや親と行くことが多かったのですが、これからはオペラ愛好家を
増やすために、いろいろな人を誘ってみたいです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする