月日は百代の過客にして、行かふ年もまた旅人なり・・・
そう、松島です。
日本三景の一つ。
芭蕉が、「三里に灸するより、松島の月、まず心にかかりて」
と書いた、点在する島々の織りなす景色が美しい松島です。
この点在する島々が松島を津波から救ったと言われてます。
平泉から気仙沼へ、そして海岸線を南三陸町へとバスで通過したんやけど、
その海岸線の景色を思うと、到着した松島は、あまりに平穏でした。
お天気も良くて、本当に絶景です。
遠い昔、修学旅行で来たときは、島々を見る遊覧船に乗りましたよ。
遊覧船は、この期でも出てたんかしらね・・・
瑞巌寺まで行く時間はなかったので、五大堂から、
高速で、仙台に向かいました。
途中で何カ所か、瓦礫を集積していた場所を見かけたけど、
仙台駅周辺は、何事もなかったかのように、
人々が行き交う都会で、にぎわいをみせていました。
でも、よく見ると、外壁のタイルが外れたのか、大きなホテルなど、
養生ネットを張っているところがいくつかありましたね。
やはり、地震の被害はこのあたりもあったようです。
あちこちに、「かんばろう東北」の文字も見かけました。
今回の旅で、何度も自問自答したのは、
私たちが行くことが、東北の人たちにとって良いのかどうか。
「旅行」気分で、被災地を行くことが良いのかどうか・・・
でも、本当に、百聞は一見にしかず、でした。
テレビで見たあの光景も、新聞や雑誌で見た写真も、
あの景色の一部分を切り取っただけのものに過ぎないな、と。
気仙沼港のあの惨状が、あそこだけやなく、
ず~っと続くんです・・・
本当に、言葉がでませんでした。