ルイ16世
2020年4月29日(水)
ルイ16世ってピンときませんですねぇ。私ゃ、歴史が嫌いでありました。否、歴史が私を嫌いでありました。(笑)
(民衆がパンが無いと言うのに対して)「それならケーキを食べれば良い」と言ったマリー・アントワネットが妻だと知ると、浮世離れした奥さまをお持ちで、私生活ではご苦労をされた君主だったのだろうという想像は働きます。(笑)
26日の朝日新聞です。
京都大学教授の藤原辰史さんが、「人文知を軽んじた失政」と題して、そのルイ16世のことを書いています。
「宮殿で犬と遊ぶ『ルイ16世』の思想はずっと経済成長や教育勅語的精神主義に重心を置いていたため、危機の時代に使いものにならない。IMFに日本の5.2%のマイナス成長の予測を突きつけられ、先が見通せず右往左往している。それとは逆に、ルイ16世とその取り巻きが『役に立たない』と軽視し、『経済成長に貢献せよ』と圧力をかけてきた人文文学の言葉や想像力が、人びとの思考の糧になっていることを最近強く感じる。」
ここまで書いてきて、ルイ16世って、ひょっとしてギロチンにかけられたんじゃなかったかと思い出しました。残酷な時代でありましたなぁ! まぁ、しかし、当時の時代状況にあって民衆をそれだけ苦しめた君主であったのだろうという想像は働きます。
藤原教授は、続けます。
「封鎖下の武漢で日記を発表し、精神的支えとなった作家の方方は、『一つの国が文明国家であるかどうかの基準は(中略)ただ一つしかない。それは弱者に接する態度である』と述べたが、これは『弱者に愛の手を』的な偽善を意味しない。・・ニューヨーク市・・感染地図は、テレワーク可能な人の職業が集中するマンハッタンの感染率が激減する一方で、在宅勤務不可能な人々が多く住む地区の感染率が増加していることを示している。これが意味するのは、在宅勤務が可能な仕事は、『弱者』の低賃金労働に支えられていることによってしか成立しないという厳粛な事実だ。」
藤原教授の結論です。
「危機の時代に誰が誰を犠牲にするか知ったいま、私たちはもう、コロナ前の旧制度(アンシャンレジーム)には戻れない。」
私ゃ、安倍嘘つき権力私物化立憲主義破壊無責任独裁政権打倒を、何時も言っておりますが、類似のことでありましょう。
あっ、安倍首相の奥さまって、コロナ危機にあるにも関わらず喜々として、桜花見会をしたり、神社に詣でた「浮世離れした」お方であります。
あっ、「浮世離れした」と言えば、そのご主人と言うと、ギロチンにかけられた「ルイ16世」!
ギロチンなんて、そんな残酷なことはいけませんですよ。(ハハハッ)
今日は、散歩で外出しました。20人程度とすれ違いました。