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指導といっても、「じゃ、やってみて」といってスタートするものの、いつのまにか止まってて、「もういっかいやってみようか」「なんで止まったのかあ」と確認するだけだ。
やってみてよかった。
ほおっておくと、たぶんこのまま本番をむかえそうだから。
1年生にしてみれば、数ヶ月前に楽器を手にして、自分たちだけで曲をつくってごらんと言われてどうしていかわからないというのも、わからないではない(えっと、どっちだっけ)。
でも、いつまでもそんなでは演奏する人になれないのだ。
何人かが横一線にならんで同時に吹き始め、運がよければ同時に終われる、そんなのをアンサンブルとは言わない。
アンサンブルとはどういうものなんだろう、それを体験してもらわねばならない。
そのために文化祭を利用させていただくのだが、実際なかなか曲になってないチームも毎年ある。
そこは、お客様のお気持ちにあまえ、今後の成長を期していただき、いわば出世払いの演奏をさせていただくのだ。
午後の練習を終え、夕食のお弁当を配り終えると、西関東大会の情報が入ってきた。
栄さん、共栄さん、え? 市立前橋高校? どこ?
埼玉代表で金賞の大宮さん、徳栄さん、本庄第一さんをおさえて、群馬県から初の全国大会である。
群馬の先生、よろこんだだろうなあ。
運良く普門館のチケットが手に入ったなら、聴いてみたいものだ。
夜は、合奏。本校文化祭で演奏する曲のうち、翌週星野さんでも演奏する3曲をあわせる。
「トラブルメーカー」「銀河鉄道999」「天体観測」の3曲。
嵐の「トラブルメーカー」はわかる。「天体観測」はもはや古典的楽曲かもしれない。それで「銀河鉄道」って、なんでこんな古い歌を高校生は知っているのだろう。