水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

2学年だより№33

2010年09月15日 | 日々のあれこれ
「決める」
 今月末に3年次のカリキュラム説明会が催される。
 昨年の冬、文系か理系で迷ったように、選択科目で迷う人もいるかもしれない。
 その悩みを解決するためには、様々な情報があった方がいい。
 しかし、選択のための情報収集にあけくれ、選択した後にするべきこと、つまり本来の目的達成にかける時間を減らしたのでは、何のために悩んだのかわからなくなってしまう。
 多くの人が、夏休み中にオープンキャンパスに行ったと思う。
 秋の学園祭のシーズンに大学見学を予定している人もいるだろう。
 受験予定大学への意志を確認するために出かけ、その結果やろうという気持ちになれるなら、ぜひとも足をはこんでみてほしい。
 でも、どこか自分にあう大学がないか探してみよう的な悠長な構えならやめた方がいい。
 そんな暇があったら1点でも、1ポイントでも成績、偏差値をあげるために資源を使うべきだ。
 根本的に、向こうから自分にあわせてくれる大学などない。こちらがあわせるのだ。
 入学後、「この大学は自分にはあってない」と発想する人は、たいがいどこに行っても同じだ。
 自分の思ったように過ごせないことを、すべて周りのせいにしてしまう人は前に進めない。
 もちろん、受験しようかなと考えている大学の受験科目も調べずに、選択科目を決めるのは愚の骨頂である。
 でも、自分との相性はどうの、何をとるのが効率がいいのか、まして就職に有利かどうかまで考えていたらきりがなくなる。
 とりあえず「えいやっと」決めて、その後がんばるしかないのだ。
 肝心なのは、決めてからどうするか、入ってからどうすごすかである。


 ~ 脱サラをして飲食店をやることに決めた。あちらこちら物件を見て回るがいまだに迷っている。さて、焼き鳥屋とラーメン屋のどちらをやるべきか。
 私は、この事の相談をされると、たいていこう答える。
「そんなの、どっちでもええやん」
 別に、面倒くさくてそういうのではない。本当にそう思うのだから仕方ないだろう。焼き鳥屋がやりたければ焼き鳥屋、ラーメン屋が好きならラーメン屋、どちらでも選べばいい。なんなら、サイコロでも振って決めればいい、それだけの話だ。
 どちらにも大繁盛して大金持ちになる可能性もあれば、倒産して借金を抱える可能性だってある。焼き鳥屋なら成功するけど、ラーメン屋を選んだら誰がやっても絶対に失敗するなんて、そんなことあるわけがない。
 成功か失敗かの鍵は、なにをやるかのWHATではなく、どうやってやるかのHOWにかかっているに決まっている。
 (坂本桂一『頭のいい人が儲からない理由』講談社) ~
コメント
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