水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

消費社会

2010年09月27日 | 日々のあれこれ
 現代文の教材で「上流階級幻想が消費社会のエネルギー源である」というような表現がある。
 予習段階でなかなかうまく答えが書けないので、さらっと流そうかなと思った。
 ためしに指導書を見てみたら、あまりにしょぼい説明しか書いてなくて唖然とし、やはりちゃんと授業しようと思った。
 指導書の説明がだめなのは、「消費社会」を「人がたくさんものを買う社会」としか述べてない点だ。
 「何を消費するかによってその人が規定される社会」というレベルまで踏み込まないと記述で点をもらえない。
 で授業にいって「何を買うかでどんな人かがわかるよね」と説明し、たしかにそうだよなあと納得しながら話していた。
 そのとき3年前にハープを買ったときにはじめて、これでAバンドになれるかなと思ったことを思い出した。
 別にハープがあるからAのバンドと言いたいわけではない。
 Bで使った方がより効果があるのはまちがいないし。
 Bの35人のなかにハープがあった方が圧倒的に効果があるけど、貴重な35人からハープに人手がまわせない、ある年にはまわせても恒常的にそれが可能かどうかに不安は残り、当然経済面も負担で、そんなお金があれば別の楽器の方が優先されるという状態にあるのが普通だ。
 Aに出続けるには、まがりなりにもそれをクリアする必要がある。
 どんな形で購入するにせよ、ハープ1台もっているかどうかは、けっこうバンドの状態を象徴すると思う。
 いろんな形で腹をくくっている人がいるということを表すから。
 うちも、ほんとはコントラなんちゃらとかも購入できるほどの状態にもっていきたいが、なかなかそのレベルには達しないという現状だ。
 もちろん、ないから勝てないというのでは全然ないです。
 でもそういうのも含めて総合的にバンドの力量ということはできるだろう。
 数年前部員増加とともにAに出始めてみたら、どう見てもAの方がやりがいがあることがわかってしまったので、仮に部員が激減する年があったとしても、なんとかAに出続ける算段をするだろう。
 まして、今年は32人で全国大会に出場するバンドがあるくらいだし。
 うちより部員さんが多いのにBに出場される学校さんをみると、Aに出る「べき」とは思わないけど、もったいないなあ、こんなおもしろいのになぜ食いつかないのかなあとは思う。
 
  

コメント
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