バッハザールの申し込みの日だったけど曲が決まっていない。
提出先が本校のやまぐち先生だったので、ちょっと待ってもらうことにした。
吹奏楽コンクールなら、これでアウトだな。
毎年のことだが、コンクールの参加申し込みに遅れて参加できない高校さんがある。
書類ぐらい出してちゃんと出そうよと思うけど、心情的に同情しないこともない。
むしろ、そういう学校さんが年に一校ぐらいですんでいるのは、学校の先生ってえらいなとも思う。
顧問になりたての頃、正直この手続きが面倒だった。
締め切りに間に合わないことはなかったが、いつも余裕はなかったし、ひやひやだった。
誰も教えてくれないし。著作権のことなんて今もわかんないし。
たとえば新任の先生で、いきなり自身は経験のない吹奏楽部を任されて、校務やら初任研やらでいっぱいいっぱいの日々を送っていたら、書類の出し忘れとかあっておかしくない。
「すいません、昨日郵便局行けなくて」と事務局に連絡したら、「受け付けられません」と言われる。
決して吹連を批判したいのではなく、今の部活動のシステム自体、本質的に問題を抱えていて、でも誰もなんともしようとしてないなと感じている。
吹奏楽の世界だけではなく。
つまり、なんでも顧問の責任なのだ。
顧問の部活運営能力が不足している場合、それをフォローする形がシステムとしてはもうけられてない。
さっきの書類の話でいえば、顧問が出し忘れたらおしまいで、たとえば他の業務のように管理職のフィルターを通ることはない。
事務的な面だけではなく、音楽的指導力にも差はあるのは当然なのだが、そういうこともすべて責任は顧問個人に帰している。
かわいそうなのは生徒で、自分の行きたい学校があって、そこで自分のやりたい部活動をやろうとしたら、部活として成立してなかったという場合、それを運の一言で片付けていいのかということだ。
でもなんとかがんばって、生徒の力で部活を立て直してコンクールに出ようとしたら、先生が書類を出し忘れてましたということは、現実にもあったのではないか。
そういう時に、顧問が悪い、はい終わりというシステムは、やはりおかしいのではないかと思うのだが、だからどうすればいいかはわからない。