「あー、日射しあたりたくない、シミできる!」という鈴木京香さんのセリフがある。
回想シーンで、二人で海辺にドライブに来て、砂浜に向かって歩きながらのセリフ。
最初から、ちょっとゆるい映画だな~と思いながら観てたけど、このセリフなんか、ほんとに素人さんが書いた脚本なのかなと思ってしまった。
意図はわかるけど、そのまますぎる。ていうかリアルさを感じない。
逆に京香さんの年齢設定だったら、あらためて言わないんじゃないかな。
紫外線ヤバくね? というのはJKレベルだと思うのだが。
あえて口に出して手を顔をおおうくらいではなんともならないし、ふつうドライブするとわかった時点でぬりたくって、とんでもない大きい帽子かぶって、ハチの巣とりに行くの! って聞きたくなるくらいになってるのが、その年齢のきれいな女性のイメージだ。
セリフではそういうこと言わずに、もしセリフ化するんなら、若い男のほうが「そこまで武装しないといけないの?」て言って、京香さんが「うるさい!」って言うくらいがいいなあ。
そういう細かい部分がものすごく気になる作品だった。
テレビドラマでは官能的なシーンが満載で話題になってたようなので、そっち系に期待してた部分も大きいのだが、消化不良だった(ちけっとだいかえちてけんじゃ)。
ちょっと待って、これR15になってないじゃん。気付くのがおそかった。
この素材なら、R18ぐらいでドロドロにしてもらわないと。
そこまでの覚悟で女優さんにも仕事してもらいたかったな(ちけっとだいかえちてけんじゃ)。
鈴木京香さんも、深田恭子さんも、たいへんに美しい女優さんではあるけれど、それにあまえて台本やら演出やらへのこだわりが足りないと、非情に表面的なお芝居になってしまう方だ。
セリフに勝手に血肉をあたえてくれるタイプの方ではない。
「行さん」とよばれる若い男優さんも同じかな。
「東京セレソンデラックス」あたりで鍛えてもらったらどうだろう(Ora Orade Sereson Matamita)。