水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

日曜の朝

2011年12月25日 | 日々のあれこれ

 そう言えば、個別相談をしてると「国語が苦手なんです」という話が何回か出る。
 不思議と数学や英語ではそうことはない。
 男子校であるがゆえと、英・数はたとえできないにしても、対策がはっきりしているから、そういう質問が出にくいのではないかと思う。
 「うちの子は(ぼくは)国語だけが苦手で」という話には、「国語は勉強しにくくてどうにもならない」というニュアンスがこめられているのを感じる。
 そういう時、「実は自分は国語の教員なのですが、一つアドバイスさせていただけるなら、自分の頭で考えるのを極力辞めて、本文中に書いてある答えを探すようにしたらどうでしょう」ということにしている。
 どこまで伝わるかはわからないが、北辰テストや公立高校の入試問題を見る限り、答えはすべて問題文中に書いてあるから。
 センター試験でも、一番の評論ならまったく同じことが言えるから、高校入試がそうであるのはあたりまえとも言えるのだが。
 本校の生徒さんをみていても、本文中の答えぽいところに線もひかずに漠然と読んでいるのが多いように思えるのだ。
 でも国語って不思議な科目だ。
 解法集や公式集がない。
 ていうか、教科書がない。
 他の科目の教科書は、書いてあることを理解して、必要な知識を覚えれば、それも教科書をもれなく頭にいれることができたなら、まちがいなくその分成績はあがる。
 しかし、国語の教科書は、一冊を理解して丸々暗記しても、他教科ほど劇的にはのびない。
 教科書を暗記などしなくても、文章の読み方のコツみたいなのをちょっと知っている人は、勉強量に関係なくいい点がとれたりする。
 しかもそのコツの身に付き具合について、ふつう当人は無自覚だ。
 そのコツは教科書のどこにも書いてない。
 多くの中学生は塾で勉強しているが、すべての塾で読み方のコツがちゃんと教えられてるとは思えない。
 いわんや、中学校をや。
 教科の特殊性というのは …
「はい、川越東高校です、おはようございます … はい、はい、ええ大丈夫ですよ」
 併願の試験と特待生試験を受ける場合、一つの封筒に入れていいんですか? という問い合わせだった。
「はい、川越東高校です。ええ、入試の当日は大宮のバスは出してないので、南古谷までおこしください」
「はい、川越東高校です。はい、大丈夫ですよ。併願1ではなく2を受験されるということですね。わかりました。」
 日曜は事務室が空いてないので、職員室で直接外線を受ける。
 まあ、いろんな問い合わせがある。
「要項の○頁に書いてあるだるぉが!」なんて答えるはずがない。
 でも、ちょっとここには書けないような質問を、日曜の早朝に名前もなのらずいきなり用件だけ聞いてくるお父さんとかいるけど、大丈夫か? おれら世代。

コメント
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