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イゴール・ラリオノフ

80年代のソ連ナショナルチームには、クルトフ、ラリオノフ、マカロフという歴史に残る名プレーヤーがいた。この3人のラインは、3人の頭文字を取って「KLMライン」と呼ばれ、まさに、史上最強のラインと評された。彼らは3人とも、後にアメリカに渡り、NHLでプレーした。但し、クルトフはNHLのプレーに馴染めず、ほとんど業績を残さずに帰国、マカロフはNHLデビュー当時は活躍し新人王を獲得したが、やはりNHLになじめずこちらもしばらくして帰国してしまった。最後に残ったラリオノフだけが、長くNHLでプレーして実績を残した。私も、実際のプレーを見たのはこのラリオノフだけだが、彼のプレーは本当に流れるようなスケート技術とスティック捌きの上手さが際だっており、まさに伝説のプレーヤーといっても過言ではなかった。彼のプレーをみていると、かつて世界最強を誇ったCCCP、ソ連ナショナルチームがどれほどすごかったのか、それに思いを馳せることができた。サインの方は、とてもおおらかな感じがするし、のびのびしているのが特徴である。あまりがつがつしたプレーではなく、美しいプレーを楽しんでいるかのよなプレースタイルと一脈通じるものがある気がする。
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セディン・ツイン

前の記事で、双子の話がでたので、NHL界の双子スーパースターのサインを紹介する。バンクーバー・カナックスのダニエル・セディン、ヘンリック・セディンの2人である。1980年生まれというからもう26歳か27歳だが、10年前の17歳当時、このスウェーデン出身の双子の兄弟選手を巡って、その年のドラフトは大いに沸いたのが記憶に新しい。要するに、この双子の選手は、これまでずーと2人でプレーしてきたために、2人一緒ならば大いに力を発揮するが、2人一緒でないだめなのではないかという評判だったのだ。ドラフトというのは、選手を1人ずつチームが指名していくので、両方の選手が非常に有望な選手の場合、2人が同じチームに指名されることはまずありえない。NHLのドラフトは20チーム以上の争奪戦なので、双子のうちの1人が指名された後、他の20チームがもう1人を指名しないということが考えられないからだ。結局、一人目のダニエルを獲得したカナックスは、金銭や翌年度以降のドラフト権の放棄といった多大な犠牲を払って、もう一人のヘンリックを獲得したのである。NHLファンは、双子選手がNHLでも一緒にプレーできるのか、双子の息のあった連携プレーを見られるのか、そんな思いや願いを込めて、ドラフトでの駆け引きを大いに楽しんだ。さて、こうして大きな犠牲を払って獲得したセディン・ツインであるが、今年度の成績をみると、ダニエルが84ポイントでチーム第1位、ヘンリックが81ポイントで同第2位の成績を上げている。チーム3位の選手のポイントが60ポイントだから、この双子選手、まさに立派にチームの2枚看板に成長しているのだ。当時の騒がれ方からすると、100ポイントをあげるスーパースターになっていてくれてもいいのだが、そこまでの活躍をしていないところがやや微妙なところではある。2人のサインは、一目見れば判るように、省略の仕方、形状とも大変似ている。特に、つづりが同じ「セディン」という苗字の部分は、ほとんど見分けが付かないほどである。
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