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ロレーナ・オチョア

祝・全英女子オープン優勝。今年の大会は、セント・アンドリュース・オールド・コースで初めて開催された女子の大会ということで、コースを見ているだけで楽しめた。成績の悪かった選手も、それぞれが楽しくプレーしていた様子がTVでもはっきりわかり、それも見ていて気持ちが良かった。彼女のこのサインは、彼女のルーキー・カードに書かれている。彼女のサインは、あまりサインという感じではなく、一文字一文字がはっきり読める丁寧なサインである。このサインは、2003年彼女がブレイクする前に発行されたもので、2000枚近くも発行された。2000枚もこのように丁寧にサインするということを考えただけで、彼女の誠実な性格が偲ばれる。文字の形も丸文字のようで、気負ったところが全くない。持っていて楽しいサインである。サインを見ると、Ochoaの後に何故かRの文字が書かれている。
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女教皇・ヨハンナ ドナ・W・クロス

「ヴァチカン最大のタブーに迫る歴史エンターテイメント」という宣伝文句だが、大変面白い歴史エンターテイメントだ。本当の話なのか、単なる伝説なのか、信じるかどうかは読者に任されている。但し、本書の最後に掲載されている解説にある1枚の写真をみると、とても滑稽だが、読者をぐっと「本当かもしれない」という意見の方に傾かせてしまうという、なかなか面白い仕掛けが施されている。こうした本が読まれる背景には、やはり社会現象にもなった「ダヴィンチ・コード」がこれまでのタブーをばっさり切って見せたということがあるのだろう。とにかく、歴史というのは誰かの都合によって改竄されることがあり、そのために世界にはまだまだ謎が多く存在しているのだ、ということを深く考えさせられてしまった。(「女教皇・ヨハンナ」ドナ・W・クロス、草思社)
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雷桜 宇佐江真理

時代小説というコーナーを設けている本屋がある。こうしたコーナーには、これまでほとんど近寄ったこともなかったのだが、「たまにはこうした本も読んでみようか」ということで、少しずつ読むようになった。読んでみて驚いたのは、一口に時代小説と言っても、冒険活劇あり、歴史小説あり、ミステリーあり、恋愛小説あり、青春ものありで、実に多彩だということだ。正確な定義があるのかどうか知らないが、江戸時代頃の日本を舞台にした小説であれば何でもありということなのだろう。この「雷桜」を読んでいて思ったのは、何故「時代小説」が書かれ、読まれ、多彩なのかということだ。江戸時代というのは、かなり近い昔なので人々の考え方などについて、現代人と同じように書いてもあまり違和感がないはずだ。それでいて、封建社会ということで、理不尽な身分制度があったり、様々なタブーがあったりで、現代を舞台としていてはなかなか書けないドラマを演出することが出来る。そうした点が、江戸時代を舞台の背景とする大きなジャンルが形成されているということなのではないか。本書も、そうした、現代人に近い思考も持った人々と封建的な制度の両方があってはじめて成り立つ世界に立脚している。(「雷桜」宇江佐真理、角川文庫)
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