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デレック・ジーター
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「畏悦録」「妖怪大戦争」
両方とも水木しげるのコミックの文庫化。少年マンガの作家が大人向けに書いた作品というのは、暗い作品が多い。少年マンガを書いていると、本音や暗い部分を思い通りに描くことができないため、作家自身の内面のバランスを保つ作用がこうした作品にはあるのかもしれない。この「畏悦録」もそうした暗さや不条理さが前面にでている。一方、こうした作品には、その作者に対する思わぬ発見をすることがある。本書の場合は、「コケカキイキイ」という作品で描かれている「妖怪」誕生の秘密は、まさに衝撃的というか、水木しげるという人にとって、妖怪とはこういうことだったのか、という本当に思いもしなかった驚きがあった。やはり、水木しげるというのは、すごい感性をもっているなぁと思わざるをえない。(「畏悦録」「妖怪大戦争」水木しげる、角川文庫)
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