あまり昔のことで、記憶はうろ覚えだが、佐藤栄作も、中曾根康弘も、宮澤喜一も、官僚答弁の棒読みはしていなかった。
敗戦後、公職追放で有力政治家は消えて、吉田茂が官僚から政治家に多く登用した。したがって官僚出身の政治家は自らの頭で答弁を造っていたので、確認する程度のメモをもって話していたと思う。だから政治家の言葉に意味や重みがあったのだ。
昨今の政治家は世襲が多く、自分で答弁を考えられず、官僚の書いたモノをただ棒読みするだけである。つまり自分の言葉ではない、もしくは自分で考えていないのかもしれない。
顔のない(責任を取らない)官僚が造った答弁を書き写した記者が新聞やテレビで報道する。
誰も聞く人なんかいないさ。でもそれを好都合だと思っている政治家、官僚が居る。それが問題です。