スベルべが昨年設置した「スズメのアパート」に異変が起きた。
平和に巣作り、子育てに励むスズメ達の身に危険が迫り子育てが危うくなったのです。
何者かが、アパートを乗っ取ろうと言う企てを始めたのです。
図鑑で調べたところ、このあまり見慣れない鳥は「コムクドリ」らしい。
スベルべがスズメの身体に合わせて開けた穴の内2号室の入り口が大きくされている。
「ムクドリ」ほどは大きく無く、うるさくも鳴かないが結構な乱暴者と見える。
ついに、2号室に入る「コムクドリ」の姿をキャッチ。
少し前に頭をつつかれ、無残な姿で死んだ二羽の子スズメが落ちていたのを見つけていました。
強引に子スズメ達を引っ張り出して占拠された2号室だったのです。
怪力とでも言おうか、スズメよりも大きな身体で強引に入り口を広げたらしい。
スズメのようにも、ムクドリのようにも鳴かない無口?な侵入者です。
スベルべが下から手を打ち鳴らすとしばらくは居なくなるがすぐに帰って来る図々しさ。
このスズメのアパートは、元はと言えばスベルべが「ツバメ」達を守るために設置したもの。
スズメ達も昨今は瓦ぶきの屋根の住宅が減り、巣作りの場所探しに難渋する時代となっていた。
そのために「ツバメ」達の巣を乗っ取ろうと企てるスズメが出現。
ツバメとスズメの紛争を解決するために、スベルべが設置したのがこのアパートだったのです。
ツバメたちは一昨年あたりから悪知恵を付けたカラスたちの襲撃を受け、子育てが難しくなった。
内玄関の近くでも、高い屋根の庇の下でも、カラスはツバメの巣を襲撃するようになったのです。
自然界の厳しさ、小動物たちの保護がいかに難しいか思い知らされた思いです。
今、高額の費用を掛けて佐渡の「朱鷺」の増殖、自然復帰の事業が展開されている。
自然界に及ぼす人間の「罪と罰」について複雑な思いを抱くスベルべです。
一度滅ぼしてしまった「朱鷺」を中国から連れて来て増やすよりも、もっと大切な事が有る。
あんなに小さな身体で何千キロもの旅をして飛来する「ツバメ」達を守りたい。
そして、住宅難にあえぐスズメ達も助けたい。本当の自然を守りたい、そんな思いのスベルべです。