畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

新聞掲載「汗」(その1)

2020-05-01 04:57:28 | 暮らし

 (仕事の仕上がり検査に立ち会う。向こうの右側でメモを取っている)

    「汗」(その1)

 保線に職を得て、三十有余年、正確には39年間勤めた。

技術係として事務室が主の仕事場だったが、もちろん現場第一線での仕事も、

線路班、保線管理室、出向での仕事と一通り経験した。


 だから現場、すなわち外仕事の経験も十分に経験した。

保線業務の身体的な辛さも十分知っているつもりである。

むしろ外仕事で苦労し、冬の凍てるような寒さ、先も見えない吹雪の中での仕事や、

照り返す太陽の下で汗を流した経験が私の誇りでもある。


 人並みに多感な青少年期を迎え、軟弱な人間になりつつあった私を、

保線の仕事がたくましく育ててくれたような気がする。

運よく、現場での力仕事は一年半ほどで終わり、その後の半生は技術係と言う技術系の事務職として、

テーブルワークが主体の仕事をしていた。

      (続く)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする