焼き芋にして色を比べます。際立つ紫色。その他も微妙に違う色です。
ムラサキマサリ(その2終わり)
ムラサキマサリの紫色など半端な紫ではない。食べて前歯に付こうものなら、時代劇の女性が施す「お歯黒」のように紫色に染まってしまうのだった。さて、問題はその味である。掘ったばかりに食べると甘さが全く感じさせられないまずいとまでは言わなくとも、期待を裏切るそっけない味。
ここで、ムラサキマサリの栽培をあきらめてはいけない。ここでがっかりして捨てたりしたら宝物を捨てるようなもの。掘ってから保存し、サツマイモの保存限界温度の5、6℃でしばらく置くと、信じられないような甘さが出てくる。不思議なほどだが、他の品種に増してでんぷんの糖質化が進むらしい。
そのまま焼き芋で食べても美味しいのだが、家内はつぶして絞り出し型にはめてケーキにする。生クリームを載せて食べたりしたら女心をつかんで離さないらしい。
(終わり)