夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

「いざや・・・春―仁慶―」

2007-02-09 15:12:29 | 自作の小説

気になる女性がいた 出会いは最悪

なのにずっと忘れられず 再会した時は 友人の交際相手だった

出遅れた その出遅れを取り戻す術も 思い付かず

初めて恋をしたかのような友人の言動に 自分の想いは 押し潰すしかなかった

彼女が幸福ならいいさ 負け惜しみの痩せ我慢 友人はいい奴なんだ

でも好きだった

うん本当に好きだったんだ

その女性の友人がどうした気紛れか 時々遊びに来てくれる

ずけずけ物を言い あっさり気持ちの良い女性だった

猫舌でラーメンものびてからでないと食べられない

熱いうちに食べたほうが美味しいのに―と言えば 「火傷したら馬鹿じゃん」と返してくる

ぶっきらぼうかと思えば 捨てられたチビ猫に必死になる

「死んじゃう どうしよう マンションじゃ飼えないし」

寺に連れてったら おふくろがスゴイ事を言い出した

「部屋なら余ってるから 越してこない? 男ばかりだと殺風景で」 でもって ころころと笑う

何考えているんだか

「嫌なら断ればいい」 そう言うと びっくりしたような目で言った 「あら なんで 仁慶さん好きだもの 大チャンスだわ」

何処まで本気なのか まともに受け取れない いや 気付きながら 拘らぬ態度に わたしはいつの間にか 甘えていたのだろうか

彼女は越してきた

前から娘が欲しかった母親は嬉しそうだ

女性がいる生活は随分いいものだった

そして半年が過ぎる頃 三十を半ば過ぎた男がいつまでも1人でいるのを自分への挑戦と考えるお節介好きから 見合い話がきた

断るつもりで見た相手の写真

友人の妻となった あの人に似ていた

珠洲香さん 彼女に

では会うだけなら―と答えたわたしを非難するように母親が見た

「あなたは美智留さんの事を何と思っているのです こんな煮え切らない情けない男が 息子なんて ああ嫌だわ」

そして夜 仕事から帰ってきた美智留は 見合いの話を聞き 顔色を変えて黙り込んだ

いつもと違い早々に自室へと引き上げていく

気になり追いかけた

「どうした?」

「部屋を 探さなきゃ ここには もう いられないもの」

「どうして?」

彼女は肩を落とした

「もう駄目だもん わかっちゃった 一人相撲だったって

他の女性と見合いしようとしてるのに これはもう望みなしってこと 引き下がるわ

厚かましくおいかけて居座ってごめんね」 目尻を人差し指でぬぐって 美智留は部屋の中に消えた

約束などした覚えはない だが―

日頃 冗談ばかり言い笑っている美智留の涙は 胸にこたえた

まさか本気だったのか まさか―

自慢じゃないが 片恋はしても 惚れられたことなどないぞ

次の日 こちらが留守の間に早々と美智留は出て行ってしまった

猫は また迎えにくる そう言っていたらしい おやじもおふくろも 「出て行ったのが お前なら良かった」 そんな冷たい態度で 家も居心地が悪い

それにしても美智留は何処へ行ったのだろうか

気もそぞろでいるうち 見合いの日がきた

「気軽なお食事と思って―」と引き合わせてくれる女性は言うものの 見合い相手は本振り袖 随分と若いのだった なんでこんなおじさんと見合いする気になったのか

「少し歩いてこられては」と二人きりにされたものの 話題に困った

美智留なら勝手にずんずん喋るので 聞いているだけでいい

けれど相手は若い娘 世慣れてなくて当たり前だ こちらが話しかけなくては

と くすりと娘が笑った

「ごめんなさい 話題に困りますよね 簡単な自己紹介と質問しあいっこしません?」 大きなキラキラした眼は 眩し過ぎた―

「なんで見合いしたんだ?と思ってるでしょ 木杉の伯母様があんまり―いい方だと褒めあげるものだから 一度お会いしたくなったんです」

「・・・・・」やはり何処か珠洲香さんに似ている

「年が違うと大事にしてもらえるかも~とか 随分勝手なんです」 よく笑う

「貴女は 好きだった女性に似ている」

「それが 仁慶さんの動機なのですね」

「貴女は身代わりにしていい女性じゃない

多分わたしとでは息がつまるでしょう」

「残念!お坊様の奥さんになるのに ずっと憧れてきたのに」

「本気ならイイ男を紹介しますよ もっと金持ちのお寺の跡継ぎなのに 少し変わった男ですが」

「わたし達ってば 随分変わっていますわね」

互いに会ったばかりというせいもあるだろうが 異性として見ることは できなかった

悪巧みするように三度ばかし会ったら 縁が無かったで 破談にしよう そう話し合った そして鈍いわたしは やっとこさ行動に出た

もし珠洲香さんと先に再会していても 会っただけ それで終わることに 気がついた

想われる幸せ それを 手放してしまった

それがどれほど 馬鹿なことか 愚か者の仕業だった

だが わたしは美智留が勤めている美容院の名前も知らなかったのだ

で ひどくしゃくな相手に頭をさげることにした

人の悪い相手は爆笑し罵り・・・力を貸してくれたのだ

多分一生頭が上がらないだろう

ま いいか 本当にわたしは大馬鹿野郎だったのだから


こんなものかな?

2007-02-09 14:57:42 | 食・レシピ

こんなものかな?
こんなものかな?
こんなものかな?
こんなものかな?
こんなものかな?
レタス カリフラワー キャベツ キュウリのサラダ 菜の花と平天を炒めて煮たの サワラをポン酢醤油 味醂 スダチで漬けたのをオーブントースターで焼くだけ 大根とエノキのお味噌汁 これに大根おろしが 今夜の夕食です

何かもうひと品 作るかどうか思案中です


宝クジ売り場にて

2007-02-09 14:50:39 | 子供のこと身辺雑記

宝クジ売り場にて
宝クジ売り場にて
キティちゃん携帯ストラップ発見 他にも招き猫や色目も色々ありました

ミニミニ招き猫の置物も さ~これで運を呼ぶのだわ!? 2月19日から3月9日までグリーンジャンボ宝クジが発売されます1等・前後賞合わせて2億円

忘れず買いにいかなくては