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夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

樋口有介著「彼女はたぶん魔法を使う」創元推理文庫

2007-02-18 20:42:18 | 本と雑誌

樋口有介著「彼女はたぶん魔法を使う」創元推理文庫
元刑事のフリーライター柚木草平は夫持ちの元上司冴子の紹介した仕事を受ける

轢き逃げされて死んだ妹を殺した犯人を見つけてほしいというもの だが調べれば調べるほど いやなモロモロも見えてきて

柚木の離れて暮らす強い妻 そして娘

なぜかモテてしまう柚木だが そのタイミングがかなり悪くもある

確か土曜ワイドか何かで 鹿賀丈史さんでドラマ化されています

作者は「ぼくと、ぼくらの夏」でサントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビューされたそうです


佐々木丸美著「崖の館」創元推理文庫

2007-02-18 12:08:52 | 本と雑誌

佐々木丸美著「崖の館」創元推理文庫
冬休み高校生の涼子は大富豪の未亡人であるおばが世間から離れ暮らす「崖の館」を いとこ達と共に訪れる

二年前 結婚が決まっていた美しく聡明な従姉妹の千波は 事故か誰かの作意によるものか 崖から落ちて死んだ

同じ従兄弟の婚約者 研一を置いて

そして再び不可解な事件が続き 研一は落ちるが一命をとりとめる 眠ってる間に部屋を移動させられた者も

そして消えた絵

一番年下である涼子は やがて死んだ千波の日記を見つけた

巧みに織り込まれた言葉 犯人でない人間の暗示

最後まで美しい物語だ

作家である若竹七海女史の誠実で丁寧な解説によれば この作品は三部作なのだそうだ

巻末に訳者紹介とあるが これは著者紹介の物語であろう

それによれば 作者は1949年北海道生まれ 1975年「雪の断章」にてデビュー 1977年「崖の館」発表

「忘れな草」「水に描かれた館」「花嫁人形」「夢館」「罪灯」など そして2005年12月に亡くなられたそうです

その作品を読む人がいなくなれば 本を出してくれる出版社が無くなれば 作家は その作品は完全に死にます

逆に読者が存在し 作品を出す会社がある限り 作家と作品は生き続けます

思い返せばこの作品が発表された時代は 横溝正史 高木彬光 エラリー・クィーン

モ―リス・ルブラン ウィリアム・アイリッシュ フレドリック・ブラウン 柴田錬三郎 エドガー・ライス・バロウズ あたりを読み漁っておりました

そう閉ざされた館での連続殺人は 少女の発送ながら幾つか書いた記憶があります 美女 恋 複雑怪奇な人間関係 事件野鍵を握る双子の美少女 こみいった話ばかりを書いていた頃

ただ懐かしく思い出します

ミステリ作家になりたかった少女は 前人未到のトリックなど思いつけず 見事挫折しました

年若くして発表された作品を読むと 無駄に過ごしてきてしまった―と 自分をかえりみ 何も残せていない事が諦めの気持ちと共に けれど悔しいのでした


谷原秋桜子著「龍の館の秘密」創元推理文庫

2007-02-18 01:10:12 | 本と雑誌

谷原秋桜子著「龍の館の秘密」創元推理文庫
行方不明になった父を捜す資金作りにバイトに精出す高校生 美波には 事件に巻き込まれる才能があるらしい 憎らしいけどハンサムで明晰な頭脳持つ隣りの洋館に住む青年

世が世ならばお姫様の かのこ

宝塚の男役ばりの美形で脚が早い直海

頼りになる友人たち

京都でも バイト先でも殺されかかる美波

次作では どんな危険な目に遭うのでしょうか

行方不明のお父さんを見つけだすことが いつかできるのでしょうか