ひとりめの子供の妊娠後期に妊娠中毒症になり出産までひと月ほどの時に入院し 帝王切開で産んだ
その時にふたりめは諦めたほうがいい
妊娠は危険を伴うーと医者から言われた
一人っ子の私は できれば子供は数人欲しかった
本当はー
家を継ぐ男の子は産んだ
次はできれば女の子を
一年明けてー
で妊娠が分かった時に両親は言った
もう一人いる子を大切にしないと もし私が死んだらこの子はどうなるのだと
産むのは諦めろーというような意味のことを両親から言われた
確かに妊娠し産むと決めた私は わがままなのかもしれない
けれど中絶しようなんて気持ちは私にはなかった
私が死んでも両親と夫が育ててくれる
さいわい無事に帝王切開で娘を産み育て上げることができた
私は娘がいないほうがいいと思ったことは一度もない
産まれてみれば両親も娘をかわいがってくれたし
両親は二人とも 孫たちのことを案じて死んでいった
だが「産むな」と言われた時の切なさ 心の痛みは現在も覚えている
産むなと言われるのは辛い 悲しい
なぜ喜んでくれないー
安藤美姫さんのインタビューを見ていて思い出した
彼女はさまざまなリスクを承知で「産む」ことを母になることを決断した
誰に彼女がそしれるだろう
彼女の人生なのだ
「順番が違う」「もし自分の娘なら許すのか」
などと言う意見もあるらしい
私には娘がいる
もし結婚しないまま「おかあさん 赤ちゃんができた」と
言ってきたら そんなことがあったら 少しは悲しく残念に思うだろう
だけど娘が産むというなら 産みたいというなら
私は絶対に「産むな」とは言わない
娘をサポートする方法を 生活を支えていくことを考えると思う
世界を敵に回しても 厳しい道を選ぶ娘を守ってやりたいーそう思う
産んだからには責任持ち 「親」になってほしいと
人にはそれぞれの事情がある
当人でなければ わからない問題が
いつか自分も「しーちゃん」(荒川静香さん)と同じ色のメダルが欲しいと言っていた少女が 母親になり
私はおかあさんになりました
現役最後のシーズン 五輪を目標に必死に練習します
その決意を
謗る気にはなれない そんなことはできない
頑張ってほしいと思う
自分の決めた目標に向かって