夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

重松清著「どんまい」 (講談社文庫)

2021-12-04 19:40:20 | 本と雑誌

 

 

夫が浮気しての離婚 遠藤から旧姓の三上に戻った洋子 娘の香織との二人暮らしが始まる

別れた夫が慰謝料と養育費を振り込んでくれるものの仕事もなかなか決まらない

将来への不安はたっぷり

目に入ったのは草野球のメンバー募集ポスター

「わたし 水原勇気になりたかったんだ」と思い出す

 

漫画のヒロイン

女のこだから野球なんてもってのほか

反対されて野球部には入れない

だけどソフトボール部に入るのも何かに負けたようで嫌だった

 

小学生の頃は野球得意だったのだ

 

娘に呆れられながら草野球始めることを決意

けれど電話番号を見に再びポスターの前に行くとガタイの良い青年が!

性別も年齢も問わないはずーとカントクを押し切り 娘の香織と共にそのチームへ

ちぐさ台カープ

カントクは広島県出身

広島カープを応援し続けたファン

原爆で家族を喪い 結婚した妻も被爆者でもう此の世にはいない

キャプテンの田村も広島出身

老いた両親が広島で暮らしている

介護の問題も抱えている

 

 

エースのヨシヒコは苦労知らず 金持ちのボンボンで傲慢な性格ゆえに中学で同じ野球部だった人間からは嫌われ恨まれている

現役のプロ投手と同じ野球部だった将大は 試合での選択を悔やみつつ それでも野球を続けたい

今度は楽しめる野球を 野球が好きだという気持を大切に

 

香織と同級生の沢松は野球がうまかったゆえにーーーイジメにあって野球部を退部

人間不信となり無口になった

 

かつて送りバントの達人だったウズマキは フルスイングする快感を味わいたくて

 

両親と同居がネックか見合いしても断られ続けている男

 

単身赴任の孤独を草野球で忘れられた男

 

それぞれクセあるメンバー

いつしか一つにまとまり それぞれへの理解も深め 良いチームになっていく

しかし終わりはある

 

カントクが故郷で入院

他のメンバーにも生活の変化が訪れる

 

人生の転機は色々な形でやってくる

それでも それでも どんまい どんまい

大丈夫 きっと大丈夫だから

 

著者自身のあとがきによれば

「ドンマイ」は和製英語

「ああ かまわないよ」「気にしないから どうぞ」

それが 日本ではいつしか「気にするな」「大丈夫」と励ます言葉になったと

 

私が学生時代 試合などで誰かがミス(へま)しても 大丈夫 へっちゃらよーなんて意味で「どんまい」と使っていたように思う

挽回できるよーって意味で

 

本当に人生しんどいことも多いけれど うわって思うこともあるけれど

自分に「どんまい」

大丈夫 人生終わったわけじゃないから

まだまだ続くからーなんて励ましの言葉かけつつ 明日に向かって生きていけたらー

 

 

さてさて ちぐさ台カープ

個性的なチームとの対戦があるのですが

中でも高齢者チーム(みんな還暦すぎのメンバー)との対戦ルールには笑いました

スライディングは禁止

ファウルフライも捕らない

外野を抜けた打球は全てツーベース 無理して追いかけんでもええ

そして認定ヒットーバッターが打ったあと 走らなくていいルール

ー走ると疲れるけえ

 

誰しもーそんな野球ってあるのかーとなりますよね

読みながら想像するだけでも

 

だけど みんな野球が好きだから

野球がしたいから

 

そして根っ子のところでは優しくあったかい

 

 

 

 


横着おかず・2

2021-12-04 19:28:11 | 子供のこと身辺雑記

近所のコスモスで売っているカット済み白菜 1袋230グラムほど

手持ちの料理本レシピ 2人前おかずで使う白菜が200グラム

4人前だと2袋

使い勝手がいいんです

フライパンにサラダ油入れて刻んだニンニク入れて 塩胡椒した豚バラ肉を炒めて 白菜加えて炒め

黒酢・醤油・砂糖・ごま油・片栗粉を混ぜたものをかけて絡める

 

椎茸・人参・ピーマンをフードプロセッサーにかける

次に豆腐・鶏ひき肉・片栗粉・マヨネーズ・粉山椒を加えてフードプロセッサーにかける

スプーンですくって熱した油で揚げていく

 

ポン酢をかけるか 天つゆに浸して食べる

 

 

ごく普通に焼きそば

 

 

 

目玉焼きでなくて 炒り卵を焼きそばにのっけてみた


相場英雄著「キッド」 (幻冬舎文庫)

2021-12-04 09:23:36 | 本と雑誌

 

 

任務中 戦わせてもらえず部下が死んだ・・・・・

それから様々な経験をし香港で暮らす男

彼は「仕事」の途中で保護した少女を育てている

時に過去につながる仕事を引き受けながら

 

城戸護が今回依頼された仕事は日本での護衛

それは簡単な仕事に思えたが

 

日本では城戸が護衛する人物を確保しようと警察と公安が動いていた

ネタを追う記者たちも

 

警察に連行されそうになった城戸が護衛する王は指輪に仕込んだ毒を飲み病院へ運ばれる

 

事の次第を聞き出そうとする城戸に王は「餌」という意味の言葉を

そして運転手していた男に射殺された

からくもその場を逃れた城戸を殺人犯としてとらえようとする高村

強引な高村に疑惑を抱き始める志水

 

やがて謎だった城戸の過去が浮かび上がる

経験豊富な並外れて優れた戦士

 

いきがかり上 女性記者の大垣と逃避行する城戸

大垣とコンビ組む清家も協力し

 

真実を追う志水も城戸と共闘する形となる

何故 城戸は日本に呼び寄せられたのか

城戸が知る人物が殺されていく

犯人は城戸が亡き兄の敵だと思い込んでいる人物でもあった

 

誰が黒幕なのか

国と国の・・・・・

 

 

 

産経新聞で掲載された小説

担当だった篠原知存さんが 解説で書いて下さっています