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ありゃぁ・・・ソン検事、胃がんでしたよ
既に本人は知ってましたし。
ヨハンがすんなりと閉鎖区域に入れたわけではありません。
クォン教授は、こういう場合の規則で、絶対に許されないと声を荒げました。
シヨン母に許可してくれるようヨハンは詰め寄りましたが、簡単に要求を飲むことは出来ません。いくら娘が倒れたと聞いても。
皆が立ち尽くしているところに、一人の女性が駆けて来ました。
幼い娘が閉鎖区域にいると言います。おまけに、小児糖尿病で何か食べさせないと低血糖を起こしてしまうと言うじゃありませんか。食べモノを取りに行っていたのです。
ヨハン、それを口実に許可を得ました。
防護服を着て、施術室に現れたヨハンを、朦朧とする意識の中、見たシヨン。
まさかと思いました。
何故?と聞くシヨンに、君のためじゃないとヨハンは言いました。
一刻も早く原因を突き止め、ここから出るんだと、ヨハンは言いました。
ヨハン、シヨン、イ医師の3人でユ・ドッキュの状態把握に努めました。
ウィルス感染症の疑いは濃厚です。
でも、様々な症状を見ると、それが間違いかもしれないとも思えるのです。他に原因があるのではないかと。
3人は悩みました。
そんな時、ユ・ドッキュが会ったと言う海外から帰国した友人は、感染症ではなかったと言う報告が届きました。
更に、感染症とは別の原因の可能性が高くなりました。
ヨハンはペインクリニック科全員をこの原因究明に当たらせました。
グループ通話状態にして、討議したのです。
ヨハンと一緒にレジデントのホ・ジュンも入って来ていました。
彼も理由がありました。
イ・ダヘと言う患者も隔離されていました。ユ・ドッキュと一緒のバスで来た女性です。
ダヘは何らかの原因で右手を失っています。失ったにもかかわらず、その右手が痛むので受診していたのです。
幻肢痛だと思われます。
ホ・ジュンは、1年前、ダヘの手術に麻酔医として加わっていたのですが、手術中、麻酔薬を通していた管が外れてしまうと言うミスを起こしてしまい、ダヘを少しの間ですが、覚醒させてしまったのです。
それが理由とは言えませんが、ダヘの苦痛の原因の一つだとホ・ジュンには思われました。
痛みの原因を突き止めるためには、この事実を正直にダヘに告げ、原因を探らなければいけないと思ったのです。
ホ・ジュンはダヘの痛み止めを施し、膝をついて事実を告げ、謝りました。
ダヘは怒りをぶつけました。
でも、ホ・ジュンの説明で落ち着きを取り戻し、原因究明のため、検査を受け、治療も受けました。
ユ・ドッキュ本人の話、そして偶然彼を知っていたミレの話、そして様々な症状から、一つの結論が出ました。
40年以上も前、海外で感染した感染症だと。潜伏期間が物凄く長いものだそうです。
伝染はしないが、致死率が高いんだとか。
恐れていた感染率の高いものではありませんでした。
ペインクリニック科の閉鎖は解かれ、隔離されていた患者は解放。ユ・ドッキュは専門医の治療を受けることになりました。
チームの勝利とも言えましょう。
ヨハンのルールを無視した勝手な行動を怒っていたカン院長やクォン教授。
院長なんぞは、ヨハンに処罰を・・・とまで言っていたのに、途端に手のひらを返したような賞賛ぶり
マスコミが話を聞きたいと集まってくると、記者会見を開くと舞い上がりました。
ヨハンにも出席させろと言いましたが、ヨハンは現れませんでした。
シヨンはヨハンを無理やり引っ張って行き、検査をしました。
体温、血圧等々。
異常はありませんでした。
何を怒っているんだ?とヨハンが聞きました。
「何も出来ませんでした。感染者の横にいる教授が心配でたまらないのに、教授は幸せそうだから腹が立って・・・。」
教授が変わらないのは分かっています。だから、私が変わります。教授を理解します、できます・・・と、シヨンが言いました。
一瞬、ヨハンは驚いたのかもしれません。動揺したのかも。
どうやって?と少しの後に言いました。
「教授のように。」
と、シヨンは言いました。
ヨハンが、痛みを知らなくても患者の痛みを理解してるように・・・と言う意味です。
でも、ふっと笑ってヨハンが言いました。
「俺には患者の痛みが理解できない。必死で勉強して分析してるだけだ。想像力の限りを尽くして思い描いている。君もそうするだろう。だが、知っているのと理解するのとは違う。」
何故不可能なことをやろうとする?・・・と。
やめておけ、疲れるだけだと言ってヨハンは部屋を出て行きました。
記者会見に一人の怪しげな記者がいました。
チェ・ウンジョンの仲間アン記者です。
賞賛の雰囲気一色の中、3年前の安楽死事件の当事者だということを、敢えて持ち出し質問しました。
が、隠していたわけじゃないので、院長も誠実に答えたようです。
チェ・ウンジョンとソン検事。やはりユン・ソンギュによって殺された子供の親でしたね。
チェ・ウンジョンは敢えてユン・ソンギュを臨床試験を待たせて苦痛を長引かせ、その苦痛の中で死なせたかったのです。
それをヨハンが邪魔したと思っているのです。
しかし、ソン検事はやはり検事、法を順守すべきだと考えているようです。
私的には、どれほど殺したい相手でも、死刑にしたい相手でも、法がそれを許さないのであれば、彼は行動を起こさないのです。
犯罪を止め、犯罪者を罰する法律こそが、必要だと考えているのかな?
しかし、ヨハンは必ず同じ状況になったら、同じことをすると予測しています。そうなった時、ソン検事はヨハンを今度こそ犯罪者として何も出来なくさせられると。
その時を待とう・・・と、チェ・ウンジョンに言いました。
何故不可能なことをする?と言うヨハンの問いに対する答えを、シヨンは探りました。
ヨハンの病気ではなく、病気で苦しむチャ・ヨハンと言う人を理解したい・・・と思いました。
帰宅しようとしていたヨハンを追いかけたシヨン。
エレベーターでやっと追いつきました。
「誰もが必要です。苦しみを理解し分かち合う人が。患者にとってそれは教授でした。でも教授は一人で苦しんで来ました。」
気の毒か?感情移入し過ぎて責任感が生まれたか?とヨハン。
「違います。好きです。教授が好きです。」
真っ直ぐにヨハンを見つめて言いました。
その時、なんと、ある階でエレベーターが止まりました。
ドアの外には、院長と大勢の記者たち。アン記者もいます。
一斉にフラッシュがたかれました。
アン記者は、ヨハンとシヨンをズームアップしました。