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テガンが双子ならば、これまでの様々な事象の説明がつきます。
ファン、ジェイ、そしてミョンジンとガラムは納得しました。
ジェイはもう一つ分かった事があると言いました。
大陸にあるアヘンと言う薬物と同じ成分を牡丹の花が持っているのではないかと言う事です。
その香りでシム・ヨンが正気を失っている時に、ジェイと恋人同士だったと信じ込ませたのではないかとジェイは言いました。
実際、そう言う術を使う者がいるということを、ファンもミョンジンも耳にしたことがありました。
迷魂術と言われ、人の魂を惑わせ、妄想を抱かせ間違った考えを植え付ける術です。
おそらく、祈祷師もまた、この術を受けていたに違いないと、ファンは言いました。
祈祷師の祈祷所が故郷開城にもあることを思いだしたジェイ。
碧川出身者にもかかわらず、故郷を開城だと言っていた者もいたし、故郷に送ると言って多くの荷物を開城に送っていた者もいました。
アジトが開城にあるのでは?と、推察できました。
まず最初に調べなければならないのは、やはり、テガンの双子の事だと、意見はまとまりました。
ムジン法師の元に行ったハヨン公主とミョンアン大君。
ムジン法師は、ミョンアン大君だけを残し、ハヨン公主には堂の外に出て待つように言いました。
ムジン法師は何かを一口飲むと、香炉に入れてある牡丹の花に火をつけました。
朦朧としてきたミョンアン大君に、ムジン法師は言い聞かせるように言いました。
チョ右議政から桃を受け取り、兄の前世子に渡したと言うのは全て嘘だ。前世子が桃を食べて亡くなったというのも、単なる噂だと。これで、辛い記憶も、恐ろしい記憶もきれいになくなります・・・と。
その時、堂の外にいたハヨン公主が襲われました。
襲ったのは、テガンの双子であるテサン。
しかし、そこにソンオンが飛び込んで来ました。
実は、ハヨン公主はこの夜の外出の一件をソンオンに打ち明けていました。
ミョンアン大君を救いたい一心の行動ではあるが、万が一、危険な事があっては却ってミョンアン大君を傷つけることになってしまうと考えたのです。
だから、護衛を頼んでいたのです。
本当に、ハヨン公主、若いのに思慮深い人ですよね。
ソンオンとテサンの戦いとなりました。
互角ではありましたが、ハヨン公主を守っての戦いは形勢が不利なソンオン。
しかし、ソンオンが危険と見た時、ハヨン公主がテサンに斬りつけたのです。テサンは左肩を斬られて倒れ、ソンオンに剣を突きつけられました。
その時、ソンオンは、賊の顔を確認。
テガンと同じ顔を見て、愕然としました。
その一瞬の隙に、テサンは逃走してしまいました。
この様子を見たクォン尚宮は、自らの体を斬りつけ、襲われた体を取りました。
ソンオンはすぐさま、堂の中に走り込みました。
ムジン法師に剣を突きつけ、事情を問いただそうとしました。
が、ムジン法師は、突きつけられた剣を自らの体に突き立てたのです。
「死んでいった民の血で染まった赤い土を見た。お前たちが見捨てた民が絶望し苦しむ姿を見た。天の下にある命はどれも皆尊い。罪の無い民に罪人の烙印を押し、痩せた土地まで奪った。お前たちの醜悪な姿を黙って見ていられるか。目的はただ一つ。宋、家、滅、李。」
と言い残して。
ソンオンは、クォン尚宮に疑いの目を向けました。
ま、当然ですよね。このムジン法師に会いに行くことをハヨン公主に話した張本人ですから。
ジェイは、ミョンジンの師匠と言われているムジン法師とシム・ヨンが会っていたことをファンに打ち明けました。
牡丹の花について、以前聞いた時、特に問題は無いと言っていたことが引っ掛かります。
もし、敵の一味だったとしたら、シム・ヨンに術をかけたと思われます。
ムジン法師を調べて見なければとジェイは言いました。
そして、テガンが双子かどうかを、何故ファンが知らなかったのかと、問いました。
テガンは養子でした。
街でスリをしていたのを捕まえたファンとソンオンが、養子の世話をしたのです。
武術や学問を教えたのも、ファンとソンオンでした。
そして、3年前、武官の試験に合格し、護衛官となったのです。
「このご恩は一生忘れません。」
と、テガンは2人を見て言いました。
ファンを裏切るような人間じゃないと、ファンは確信していました。おそらく、双子だと覚えていないんじゃないだろうかと言いました。
ジェイはほっとしていました。
テガンの人となりを、ジェイもある程度理解していました。両親を殺した人物じゃないと分かったら、やっぱりほっとしますよね。
そこに、テガンがやって来ました。
テガンは、ファンがジェイのために準備した家の修繕の手配をしていたのです。
そして、ソンオンも。
血相変えて入って来たソンオンは、そこにテガンの姿を見て驚きました。
詰め寄って肩に傷があるかどうか、確認したいと言いました。
が、傷はありません。
テガンではないと、ファンが言いました。
それでも、ソンオンは信じられません。
さっき剣を合わせた相手だとしか思えません。
テガン、その瞬間、ジェイが自分に両親を殺されたと掴みかかって来たことや、王宮の別の場所で自分を見かけたと言っていたことを思いだしました。
「もしや、双子だったのか?」
と、ファンがテガンに聞きました。
驚いたテガンは、おろおろと否定しました。
テガンは、双子だった事は記憶しているようです。しかし、もう一人は、争乱のさなか、死んでしまったと思ってるようですね。
ソンオンは、事の次第をファンに報告しました。
その報告で、ファンとジェイは、死んだ法師がムジン法師で、牡丹の花を使って術を施そうとしていたと確信しました。
香炉と一緒にムジン法師の遺体を運ぶようソンオンは部下に命じてありました。
しかし、遺体は消えていました。
テサンが、既に持ち去っていたのです。
ソンオンは、クォン尚宮への疑念も報告しました。
クォン尚宮は、王妃に全てを報告していました。
テサンの顔を見たソンオンがファンのところに行ったので、全てを報告している筈だと。
「世子に聞かれても、何も知らなかったと言ってください。責任は私が全てとります。」
クォン尚宮は言いました。
王妃様が無事で、大君様が王座につけば、皆が故郷に戻れるのです・・・と。
ミョンアン大君は体に異変は無く、ただ深い眠りについているだけだと、御医は言いました。
ファンは、ハヨン公主にこの行動の理由を聞きました。
そのとき、王妃が入って来ました。
ファンは再度、ハヨン公主を問いただしました。
ハヨン公主は、王妃の方をちらちら見ながらも、話そうとしません。
ファンが、父王に報告して犯人を捕まえなければと言い出した時にようやくハヨン公主は口を開きました。
王妃も、説明するように促しました。
王妃とハヨン公主は、ミョンアン大君の精神の不調を説明し、心配のあまり、クォン尚宮から聞いた法師に治療を託そうとしたんだと言いました。
ハヨン公主は、決めたのは自分で、クォン尚宮には何の責任も無いと言いました。
王妃に内緒にするよう命じたのも、自分だと。
これで、王妃が関わっていなかったと証明されたようなものですね。
聞いていたジェイは一つ気になりました。
“桃”についての説明が何も無かったからです。
王妃はファンの事を憎んでいるわけでは無いようです。
ファンの人となりを知っていて、自分のお腹を痛めて産んだ息子ならば、敵とはみなさなかったでしょう。
ただ、李氏だと言う事だけが、ネックなのでしょうね。
これまでの事実を検討した結果、頭の切れるファンが真実に辿り着くのも、時間の問題だと思った王妃。
ソンオンに、コ・スンドル=ジェイだということをばらそうと考えたようです。ファンとソンオンの仲を裂こうと考えたのかな
ファンは、王妃の読み通り、ほぼ一連の事件の謎を解明できていました。
牡丹の花の香りを嗅がせて術にかける。術にかかった者は、白髪となる。ムジン法師が飲んでいた飲み物は、その術にかからないための解毒作用を持っていた。ジェイは、匂いを嗅いだだけではあるが、飲み物を飲んでいないので、記憶が混乱している。
テサンがジェイの部屋・・・ファンの書庫にある隠し部屋に入りました。護衛官の格好です。
丁度、書庫にやって来たテガンと鉢合わせしちゃった
テサンは落ち着いたものですが、テガンはあまりにも突然のことに、凍り付いてしまいました。
しかし、すぐに嬉しさがこみ上げて来たようです。
生きていたんだと言う嬉しさが。
一歩一歩近づいていくテガンに、テサンが言いました。
「止まれ。知らぬフリをしろ。じき、故郷に戻れる。その時話そう。」
その時、ジェイも書庫に来ちゃった
驚いて立ち尽くすジェイ。
テサンがテガンとジェイを押しのけて書庫を飛び出していきました。
追いかけたジェイですが、転んじゃった
この転び方が勢い良くて、リアルで、痛そうと思っちゃった私です。
テガンがジェイを引き留めました。
手を離せと暴れるジェイを、テガンは必死に押しとどめようとしました。
激高したジェイは、テガンを責めました。
お前も一味だなと。
「黙れ違う
」
と、叫んだテガン。ジェイの首を絞めちゃった
でもそのテガンの目には涙がたまっていました。