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ドンジュは、ヨンテに自分を信じて言うとおりにしてほしいと言いました。
詳細を説明する時間の余裕は無いので、あとで説明すると言って。
ヨンテは、ドンジュを信じて、ドンジュの描いたあらすじ通りに行動しました。
この一件にドンジュとサンは関わっていないことにしてもらったのです。
ドンジュの小説のせいで、警察もドンジュに注目しているので、関わっていると分かったら、事は更に混乱してしまうのは目に見えています。
そして、誘拐事件はハヨンの自作自演で、ノ・ミョンナムに罪は無いときちんと証言させました。
原因は、ピョン議員によるDVだということも明かしました。
ハヨンに異論はありませんでしたし、ノ・ミョンナムも納得してヨンテにお縄になりました。
ヨンテ、無条件にドンジュを信用しているようです。まるで家族のように。
その場から立ち去る時、ドンジュはノ・ミョンナムに失礼な言動を謝りました。
ノ・ミョンナムの無実を証明できるとは思えないけど、最善を尽くすつもりだと。だから、ノ・ミョンナムも、頑張って耐えてくれと。違うと思ったら、決して屈服せずどこまでも抵抗してくれと。
ドンジュは、消えてしまったサンを必死に探しました。
が、見つかりません。
ふと、ノ・ミョンナムが言っていた“ビデオテープ”の事を思いだしました。
それで思い出したことがあります。
父が死んだ後で、一人の刑事が勝手に家の中で何かを探していたことを。
ピョン議員だったのですが、この時はまだドンジュはそれが誰だったかは気づいてない様子です。
ピョン議員を見つけた幼いドンジュは、秘密捜査だから、誰にも言ってはいけないと口止めされたのです。
探していたのはビデオテープに違いないと思いました。
そして、最近自宅に入った賊が探していたのも、それに違いないと。
つまり、まだ見つけていないと言う事です。
ただ、27年前にドンジュの家を家探ししていた理由が分かりません。考えられるのは、父のことだけです。
27年前、イ・ハヌルは信じられる唯一の人ドンジュの父にビデオテープを託しました。
それを入れたリュックを、コインロッカーを利用して受け取ってもらったのです。
ビデオの内容を見たドンジュ父はハヌルが危険だと思いましたし、これが如何に重要な証拠かということも分かりました。
兄を探してやってきたサンに事情を説明しようとしたとき、警察が突然やって来ました。
ピョン議員です。
慌てたドンジュ父は、リュックをサンに託しました。
誰も信じてはいけない、警察も保育園の園長も・・・と言って。
が、慌てたため、ビデオを入れるのを忘れてしまったのです。
自分が持っていても見つかる可能性があると考えたドンジュ父は、どこかに隠したようですね。
きっとその場所で27年後の今も見つけてくれるのを待っているに違いありません。
今現在もビデオを探している賊は、その時ドンジュ母のアパートに忍び込んでいました。
が、結局、見つからないまま、帰宅したドンジュ母に見つかりそうになり、逃走しましたけどね。
ドンジュの周辺を探り続けている賊・・・ミョンソクの兄テマンは、ドンジュもビデオを探していると知りました。
ビデオを持っていないのに、どうやって小説を書いたんだと不思議に思いました。
ハヌルの文体に似ている事も気になっていたようです。
ハヌルは目撃者ですからね。
しかし、既に死んでいると思っています。殺したのは、自分の父親だと言ってますが・・・。
どんな残忍な親子なんざんしょ
ドンジュは、会社の掲示板に、ハヌル宛の二通目のメールを投稿しました。
一通目のメールに対して、ハヌルからは何の反応も無いままです。
『過去は現在になって呼吸し、空(ハヌル)を抱いた江山(カンサン)は今日も変わり無く生きている』
流石小説家です。
ハヌルにしか本当の意味は分からないでしょうね。
そして、ハヌルはちゃんとこのメッセージに気づいています。本当の意味をちゃんと理解出来たかどうかはわかりませんが。なにせ、サンがタイムスリップしたことを知りませんからね。
一方、再開発地区で意識を取り戻したサンは、自分の状況に気が付き始めました。
ドンジュの言葉や周囲の状況から、自分がタイムスリップしたと考えざるをえないということを。
苛立ちました。
混乱しました。
で、つい、ドンジュに当たってしまいました。ドンジュは本当に心配していたのに・・・。
ドンジュが後で説明すると言っても、怒りは収まりません。
ドンジュはパク刑事に呼び出されました。取り調べ室ではなく、公園に。
いくら作家の想像力が優れていると言っても、27年前の殺人事件をあれほどリアルに描けるのか、分からないとパク刑事は言いました。
仮説が2つあります・・・とパク刑事。
「1つ目は、27年前の事件を撮ったビデオテープを持っている。2つ目は、イ・ハヌルを知っている。」
3つ目です・・・とドンジュ。
「俺はタイムトラベラーです。」
上手くかわしたと思ったドンジュ。でも、パク刑事の引っかけに見事引っ掛かっていました。
だって、“イ・ハヌル”が誰か聞かなかったからです。知ってると言ったのと同じですよね。
もう1つ、事故の時にサンの持ち物のリュックについて、知らない・・・とか、失くしたとか答えがいろいろ違っていたことも指摘され、ドンジュは言い訳に終始してしまいました。
サンは、再度、チェ・ウジョンに会いに行きました。
ウジョンは、カフェのドアを開けて入って来たサンを見て、改めて初恋の人と瓜二つだと感じ、思わず言葉も出ず立ち尽くしてしまいました。
こんにちは・・・とサンが声をかけた時、魔法が解けたようにウジョンは正気に戻りました。
僕と似ているという人に会いたいとサンが言いました。
消えてしまったから、連絡の取り様がないとウジョンは泣きそうな表情で言いました。
「警察は家出だと言ったけど、違う。私に黙って消える筈ないの。もし事情があったのなら、後で連絡をくれた筈。」
ウジョンは、昔の写真を見せました。
イ・カンサンと呼ばれ、振り向いた瞬間の写真です。
日付は27年前の1995年と記されています。
自分ではないと言い切れないほどに似ています。
同じ日に撮ったの・・・とウジョンが次に見せた写真には、27年前のウジョンとカンサンが並んで写っていました。
“カンサン”と、ウジョンが呼ぶ声が耳に蘇りました。
一気に、この写真を撮った時の記憶が蘇りました。
激しい頭痛がまたサンを襲いました。
ウジョンが慌てて薬を買いに行きました。
サンは苦しみ続けます。
この瞬間、リュックに入っていた石ころがまた青く光り始めました。
そして、離れた場所にいるドンジュの両手が突然しびれたように、感覚が変になっていたのです。
石ころの青い光が消えた時、ドンジュの手の感覚も元通りに治りました。
サンの頭痛も治っていました。
ウジョンが薬を買って戻って来ました。
「チェ・ウジョン。ウジョンは今どこに」
と、サンがウジョンの手を掴んで言いました。
「27年前の写真だと言ったじゃない。写ってるのは私よ。」
じゃぁ、僕はいったい誰ですか27年前の僕が、何故ここにいるんですか
「これは僕です。似た人じゃなく、僕なんです」
ウジョンは、サンが事故のせいで混乱していると思いました。
当たり前ですよね、そう思うのが。
「僕は正気です。僕の名前は、イ・カンサンです。」
とうとう思いだしたのね、サン。
ドンジュのサイン会が開かれました。
『フォルトゥナ』の店長ヘギョンも来ました。ドンジュを見に来たと、ミョンソクに言いました。
かなり多くのファンが集まりました。
一人の中学生がサインをもらった後、ドンジュにメモを渡しました。
知らない男の人が渡してくれと言っていたと言いました。
“文学ベストセラーコーナー 明日の3時に カイ”
どの人?とドンジュが聞くと、少女は去っていく後姿の男性を指差しました。
カイが振り向きました。
ドンジュは、顔を見て、ハヌルだと分かった
ドンジュがまだ幼かった頃、ハヌルはドンジュ書店の常連でした。
父とも親しく、幼いドンジュにも優しく接してくれていました。
覚えてる
ヘギョンも、ハヌルを見て、何か気になる雰囲気です。
もしかしたら、27年前の事件の夜、ハヌルと一緒に目撃していた女子学生がヘギョン
一人の男がハヌルの後を追いました。イ・テマンの手下のようです。
ハヌルは男を撒きました。
サイン会の後、書店内でドンジュは一人の男と偶然ぶつかりました。
手に十字架の入れ墨をしています。
『神は死んだ』を持っていた男は、突然ドンジュに聞きました。
「神に会ったか?どこへ行けば会える?」
ドンジュは、いったい何のことやらわからず、困ってしまいました。
「これを書いた人に伝えてくれ。俺は27年も待っていたと。」
ドンジュ、あっけに取られてしまいました。
この十字架の入れ墨の男、どうもサンを追いかけていた2人組のうちの1人のようです。
もう少しでサンのリュックに手が届きそうというところで、サンが突然消えてしまったのを、目撃してしまった男です。
そのときから、おそらく“神”の存在を盲信するようになったんじゃないでしょうか。