代金を貰って、旅の道連れをする稼業を行う彦輔。
ある時、妙な仕事を請け負います。
口のきけない男装の美少女菊野を、京都まで連れて行ってくれというもの。
相棒の藤八とかなめ、菊野とその侍女りくと共に、一路京都に向かう事になったのですが、旅の目的は勿論、行先も“京都”と言うだけで、曖昧。
なのに、代金は、かなり高額とくると、胡散臭いったらありゃしない。
道中、怪しい人物に会う事も度々あるし、かなり危険な目にも遭います。
縁あって仲間に加わった人たちもいたりして、協力しながら、西へと向かいます。
結局、この“仕事”の目的は、彦輔の想像を超えたモノでした。
ラスト数ページで、からくりが明かされ、彦輔は役目を無事果たすことが出来ました。
そこまでが長い。
でも、江戸時代の旅のリアルが分かります。
道中見る風景の素晴らしさ、多くの宿場町の風景、匂いまで感じられるような、描写です。
隠されていた旅の目的より、そちらの方が、私には興味深かったです。