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リャンウムから話を聞いたジャンヒョンとクジャムは、慌てて捕虜市場に行きました。
チョンチョニの姿は、既にその市場からは消えていました。
遠くに売られたと聞かされ、クジャムはすぐさま探しに行きました。
そして、ジャンヒョンは、ギルチェが競りにかけられようとしているところに、行き合わせたと言うわけでした。
汚れた姿で気力の尽きたようなギルチェを見て、ジャンヒョンは大きなショックを受けました。
何故ここにと、涙をこぼしながら詰め寄りました。
ギルチェは、会いたいと言う思いと、こんな姿を見られたくないと言う思いが交錯する中、何も言えません。
その時、ジャンヒョンの頭を市場の頭が殴りつけ、ジャンヒョンは意識を失ってしまったのです。
リャンウムが、ギルチェを売らないように話はつけました。
意識が戻ったジャンヒョンは、市場に向かいました。
幸せに暮らすべきだとジャンヒョンはギルチェに言いました。
そして、何故自分を訪ねなかったんだと言いました。救いを求めるべきだということです。
しかし、ギルチェは何の関係も無いのに?と冷たく言うだけ。
「恩を施しても、何も返せません。だから、何もしないで。」
と、ギルチェは言いました。
が、ジャンヒョンはキッパリと言いました。
「嫌だ。何を言おうと此度は決して従わない。」
ジャンヒョンは市場の頭を力づくで従わせました。
収容されている捕虜を全て解放しろということです。
ジャンヒョンの屋敷に迎えられ、ギルチェはほっとしたようです。
部屋の外からジャンヒョンが呟くようにギルチェに語りかけました。
何がいけなかったのか、分からない・・・と。
これまで出会いと別れを繰り返して来た2人の関係。
出会って別れ、再会して別れを繰り返して来ました。
気持ちが離れて別れたのではなく、その時々の事情で選択した道でした。どうしようもなくて選択したわけです。
ジャンヒョンがギルチェを置いていくしかなかったり、ギルチェが家族を選択してしまったり・・・。
こうなった今でも、ギルチェはク武官の妻です。
すんなりと2人で生きていくなんてことは出来ない時代でした。
でも、ギルチェがやっと捕虜ではないと証明され、朝鮮に戻れるかと思ったのに。
なんと、突然ギルチェの姿が消えてしまったのです。
カクファがギルチェを有無を言わさず買って侍女にしてしまったのです。
ジャンヒョンは慌ててカクファの元に行きました。
いつもの冷静沈着な態度ではないジャンヒョンを見て、カクファは驚きました。
そんなジャンヒョンを見たら、余計に意地悪をしたくなりました。
ギルチェを皇帝に献上すると言い出しました。
ジャンヒョンは、カクファの心情を察しました。
ギルチェの通訳として、ドゥルプンが連れて来られました。
ギルチェは、カクファの言動を見て、敢えて敬語を使いませんでした。ドゥルプンは、咄嗟に敬語で通訳しましたが、カクファは朝鮮語を理解出来るので、ギルチェの反抗的なモノ言いをちゃんと分かっています。
芯が強く、プライドの高い人間だということを察しました。
ところで、ドゥルプンはダジムの母親でした。
以前、ギルチェとチョンチョニがダジムの名前を口にしたのを聞いていた時から、気になっていました。
ギルチェに確認し、ダジムを助けてくれたのがギルチェだと分かると、泣いて感謝しました。
そして、カクファがジャンヒョンを気に入っているから、ギルチェに辛く当たろうとしているということを教えてくれました。ギルチェの出方次第で、ジャンヒョンに危険が及ぶと。
その頃、清は松山城というところで明と戦争中でした。
ところが、食糧が戦地に届かず、兵たちが困窮していたのです。
皇帝ホンタイジは、食糧を朝鮮から運ばせようと指示を出していたのですが、それが滞っていたのです。
どうも、ホンタイジは病のようです。
だから、焦っているのです。
ホンタイジから追及されたヨンゴルテは、すぐさま世子にプレッシャーをかけました。
朝鮮も無視しているわけではありません。
食糧を運ぼうにも、人手も牛馬も足りない状況なのです。
ジャンヒョンが策を提案しました。
一旦、近くにいる耿仲明という人物から米を借り、朝鮮から米が届き次第、返すと言う策です。
自分が耿仲明を説得すると言いました。
その代わり一つ願いがある・・・とジャンヒョンは言いました。
カクファの侍女に朝鮮の捕虜がいるのだが、その者が朝鮮に戻れるよう口添えしてほしいと言う事です。
しかし、そんな事を頼めば、世子の立場が悪くなる可能性があります。たった一人の侍女のために、そこまでできないと言われても仕方のないことです。
が、ジャンヒョンは引き下がりません。
ギルチェは、戦いのさなか、世子の息子元孫の命を救った功臣でもあると言いました。
側室が嫉妬にかられて虐待している事実もあることから、万が一その者がホンタイジの気に留まるようなことがあったら、命に係わると。
ク武官は、一度は諦めて帰国しましたが、やはりギルチェを忘れることはできないでいました。
だから、自分の代わりに人を遣わして探させているとヨンジュンに言いました。
ヨンジュンが探しに行くと言ったからです。まさか、嘘じゃないよね薄情だと思われたくないための・・・。
一方、ウネは、寝込んでいました。
幼いころから、自分とは全く違う性格のギルチェを、ウネはとても好きでした。
困った時はいつも助けてくれ、力になってくれました。
なんといっても、命の恩人でもあります。
なのに自分はギルチェを探しに行くことも出来ないでいます。
情けなくてたまらない気持ちでした。
そんな妻を、ヨンジュンも切ない思いで見ています。彼も自分の力の無さを情けなく思っているのです。
ならば、自分に出来る事は何かと考えた時、ヨンジュンの頭に浮かんだのは、チャン・チョルのことでした。
ギルチェを探しに行く道中、苦しんでいる民を多く見かけましたし、結局、ギルチェを救う事も出来ませんでした。
チャン・チョルに弟子入りし、国と民のために自分を使ってほしいと言いました。
ギルチェは、カクファに逆らう様なことはしないと心に誓いました。
ジャンヒョンを危険な目に遭わせないように・・・ですね。
だから、皇帝に仕えてはどうかと言われた時も、素直に従いました。
ジャンヒョンは、言葉巧みに耿仲明を説得しました。
耿仲明は、米を松山城に送る事を了承しました。
約束通り、世子は皇帝ホンタイジにギルチェの解放を願い出ました。
ところが、既にギルチェはホンタイジと顔を合わせていたのです。
ギルチェは堂々とホンタイジと相対していました。
ドゥルプンから満州語を習い、自分の心を人を介さずホンタイジに訴えたいと考えたのです。
流石です、ギルチェ。
ギルチェは、自分は捕虜ではないと言いました。
そして、自分以外にも同じような境遇の女性がいて、嫉妬から熱湯を浴びせられたり、指を切られたりという虐待を受けていると言いました。
それらが、ホンタイジの栄光に影をさすことになるのではないかと。
言葉を覚えて必死に訴えるギルチェの行動に、ホンタイジは心を動かされました。
臣下に厳命しました。そう言う行動は自分に対する反逆に等しいと。
しかし、親王は、ギルチェは捕虜だと言い張ったのです。
ホンタイジは、忠臣である親王を信じました。
で、ギルチェはこれまで通り、カクファの管轄下に置かれることになってしまいました。
ジャンヒョンはカクファに跪いて頼みました。
罰するなら自分を罰してくれと。何をされてもよいと。
だから、ギルチェは・・・と。
もう一度狩りに行こうと、カクファは言いました。捕虜狩りのことです。
命を懸けろと、カクファは言いました。
リャンウムは不吉だから、行くなとジャンヒョンを止めました。
しかし、ジャンヒョンは言いました。
「夫人になにかあれば、私は死ぬ。」
ギルチェは突然解放されました。
朝鮮に帰って良いとカクファが言ったと、ドゥルプンが言いました。
今すぐ出立し、ジャンヒョンに会ってはならないと。
ドゥルプンはお金を渡し、見送りました。
罠でした。
カクファがジャンヒョンに提案した狩りとは、捕虜狩りのこと。
そして、その捕虜と言うのが、ギルチェ。
お金を盗んで逃げたとカクファは言いました。そう言う捕虜は殺して良いと皇帝も許可していると。
「私が勝てば、お前も女も助かる。その代わり、死ぬまで女は私の侍女だ。もしお前が勝てば、女は国に返そう。その代わり、お前は死ぬ。」
おいっ
ジャンヒョンは必死に駆けました。
ギルチェの名前を力の限り呼びました。
ギルチェは気づきましたが、絶対にジャンヒョンと会うなと言われていますから、背を向けて足を速めました。
必死に駆けてくるジャンヒョンを見て、ギルチェは止まりました。
カクファが引き絞った矢がギルチェの足元に放たれました。
それを見たジャンヒョンは、更に必死にギルチェに向かって走りました。
ジャンヒョンがギルチェのところに到達する寸前、カクファの矢が背中に
ジャンヒョンは、背中に矢を立てたままギルチェを抱き留めて倒れました。
「私の勝ちだ。もう大丈夫だ。」
そのままジャンヒョンは意識を失いました。
カクファは初めて女のために命を懸ける男を見ました。
生まれて初めて望んでも手に入れられないモノがあると知りました。
カクファはギルチェを解放しました。
カクファの屋敷を出ると、ヤンチョンがギルチェを待っていました。
そして、屋敷に案内しました。
ギルチェは必死にジャンヒョンを介抱しました。
意識の戻ったジャンヒョンに、ギルチェは泣きながらお礼を言いました。
もう捕虜ではありません、あなたのお陰です・・・と。
いやもう、泣けて泣けて
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