先日、明日香の石舞台から吉野へ抜ける県道15号線を走っていたら “芋峠” という案内板が目に付いた。
歩いてみたい! と思って、本日出かけることに、、、、
石舞台の東から県道15号桜井明日香吉野線に入る
飛鳥川?に沿って2Kmほど走る、川の対面に南渕請安墓があるので、ちょっと見て行く
南渕請安(みなみぶち じょうあん)の墓
周りの青々とした木は桜です、来年は満開のときに来なくちゃ!
**** 推古天皇16年(608)遣隋使学問僧として派遣された南渕請安は在唐32年、舒明天皇12年(640)帰国し、中大兄皇子・藤原鎌足らに「周孔の学」すなわち儒教を教えた。
没年は不明であるが飛鳥川の上流南渕に居住したと伝える。---- 現地の解説文より ****
大化の改新に大きな影響を与えたと思われる人物が、この地に住んでいたのか
狭い道をさらに2Kmほど進むと5m程の滝があった
「ごろ滝」 という名の滝である、変わった名だ、何かいわれがあるのだろう?
さらに2Km程進むと、急カーブの所に 「役の行者様」 が座っておられました。
ここが芋峠への登り口になっていた
行者様の左側には 「右よしの山上」 と彫られている、右側にも何か文字が彫られているが判読困難だ
車を道端に停めて、芋峠を目指す
200mほど登ると茶屋跡がある
三軒茶屋跡です
昭和の初期頃まで ここに茶屋が3軒あったらしい
今では杉林になっている、苔生した石垣がその面影を残すだけとなっていた
杉林の中をさらに進む
芋峠神社跡です、この神社跡も杉林の中に埋もれていた
昔の旅人は、三軒茶屋で一息入れて、この神社へ参拝して旅の安全を祈って吉野方面へ向かったのでしょうか
芋峠の頂上です
左へ向かえば竜在峠、まっすぐ降りたらすぐに県道です
県道から撮影
写真右の案内板には次のように書かれていた
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古道芋峠道
犬養孝 「万葉の大和路」 より
この道は明日香の奥座敷で静寂快適この上もない。 いまは自動車で、この峠をらくに越え、飛鳥吉野間の往復もしきりである。
昭和のはじめごろでは、まだ旧道であった。飛鳥川の東岸をゆく道は、栢森から左に曲がって登ってゆく道で、草茫々の廃道となり、峠へゆく途中の茶店の人も下の村におりて、家のあとだけがあった。峠のところで新道と合している。
持統女帝の吉野行幸は、地形状況からいって、この道を行くのがきわめて自然と思われる。 ---- 抜粋
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持統天皇もこの道をあるいていたのか
少し休憩して、竜在峠へ挑戦!
竜在峠へ向かう道は、先ほどのなだらかな芋峠道と違ってかなりの坂道である。 杉林の続く尾根道から急坂の登山道が続く ~ 40分歩いたが峠はまだまだのようだ、日が陰ってうす暗い杉林で心細くなって引き返す。
途中にあった案内板の指示に従って、往路とは違う道を下る。 登山道と言うよりも 「杉の小枝と落葉の吹き溜まり」 のようなところを通って30分、やっと役の行者様の麓にたどり着いた。
ちょっと疲れたけど、古道探訪と登山の真似事の健康的な一日でした。