日本もかつては経済でアメリカに追いつき追い抜こうとしていた。然し、アメリカが経済ルールをすっかり変えてしまった。1990年代そのアメリカの後ろ姿が遠のき、今や中国が日本を追い抜き、やがてインドにも抜かれると予想されている。
我が社は中国企業とビジネス契約を結んだ関係も有り、上海を中心に中国を訪れる機会は多かった。しかし、中国人の滅茶苦茶ぶりには驚かされた。中国進出企業は例外なく中国では騙され理不尽さには泣かされた事だろう。
中国の元大学教官は1万円を返さず訳の分からない理屈を述べた。中国人は共産党の事をあいつらは山賊だといっている。騙したり力で無理を通すのが当たり前の中国。その中国が今や世界一の超大国になろうとしている。
片や日本人は彼らから比べると非常に真面目で極めて優秀だ。世界的に見ても際立っている。しかし、日本はバブル崩壊以降回復の兆しなく、同時に巨大な借金を重ね回復不可能なレベルに埋没しつつある。このパラドックスをどう考えるべきなのか?
果たして、中国に安い労働力が溢れていたからだろうか?実は安い労働力が有っても発展しない国は世界中にたくさんある。人口では中国に匹敵するインドは相当出遅れている。人口の少ないシンガポールは大発展し一人当たりGDPで日本を抜いた。
日本に戦略が無いと言ってしまえば簡単なのだが、何の事だかわからない。突き詰めてゆくと、日本人は非論理系であることに行き着く。非論理とは知識系ともいえる。
知識系でも日本が江戸時代の様に①定常的で変化が無いか・・戦後の立ち上がりの様に②海外のノウハウを取り入れて発展駆動力にできる・・時期なら良かった。日本が先進国になり、世界がグローバル化する中で、知識だけではどうにもならない。
発展には戦略が必要でありその基本の基本(ベース)になるのは情報戦略であるが、多分、日本人の殆どは情報戦略の必要性さえ理解できない。情報が得られたとして、その価値を評価できない。
官僚を見てごらん。都合の良い情報だけをピックアップし誇大宣伝し、都合の悪い情報を廃棄し、隠蔽している。官僚は予算取りのために戦略と言う言葉をよく使うが戦略の意味を全く分かっていない。
日本の高度成長期、アメリカの一部では日本が経済で世界をリードする事を許容する考えも有った。何故、許容しなかったか?あまりにも日本が独りよがりで排他的だったからだ。
日本の高度成長は何よりアメリカの好意的な協力が有ったからだが、日本はすっかり天狗になって、身の程を忘れてしまった。ジャパンアズNO1が出版された時、日本は沸き返り、アメリカを馬鹿にし嘲笑した。
しかし、当時でもアメリカは莫大な予算を軍事費に投入し、アメリカ軍は世界に展開していた。優秀な人材も軍隊に綺羅星のごとく存在していた。片や日本は軍事費が軽く、また最新技術を欧米に依存していたのだ。
日本に論理が無い結果、どうなっているのか?要は、何が事実か分からず、正しい事が実行されず、結果として非発展系の国、確実に水面下に沈む国になっている。
論理が無い理由を二つ挙げよう。子供が幼い頃から人工的な教育システムによって管理され、都合の良い知識ロボットになってしまっている(36億年の大自然が得たノウハウが得られない)。
現代史が封殺されているので今日を形造った原点、あるいはそのプロセスが分からない。つまり、今目の前で起きている状況、展開が理解できていないから考える事も対策することもできない。
日本は、英才教育により、テニス、ゴルフ、野球などのエリートは輩出できるようになるが(職人的な分野に偏る)、分析力、解決力が衰え、次第に無力な国になって行く。
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