鳩山民主党は、元小泉首相に選挙でコテンパンにやられたものだから、小泉ー竹中の経済政策も憎くてならない。そこで、前回の衆議院選挙では反竹中路線が徹底しており、民主党のマニュフェストでは経済政策が全く謳われていない。赤字が800兆円を超える時に、経済政策が無いマニュフェストも異常だが、デフレに加えて1ドルが84円にもなろうとするこの急速な円高に、鳩山政権には経済の戦略家もおらず成す術がない。
日銀は東大出身で優秀とされているが、実はインフレ嫌いの狂信者で固まった木偶の坊ばかりで、デフレを容認するからバブル崩壊後長きにわたって経済がどん底意から這いあがれない。デフレは老化体質の下手なもがきで、成長戦略が描けないからやがてご臨終となる。若い時は多少熱が出ても成長してゆくように、インフレは子供の風邪のようなものなので、風邪を恐れずどんどん進んだ方が良い。
鳩山首相は戦略的なところが無いから、多分、憧れで戦略室なるものを作った。戦略が何なのか、スーパーセレブの元学者はご存じない。今回のような危機には、もし本来あるべき戦略質が機能していれば何でもないことだった。それはあたかも、バブル崩壊後の普及に日本のシンクタンクが全く機能しなかったこと似ている。日本のシンクタンクとは政府の委託を受けて、官僚が満足すべき分析結果を出してくれる御用業者であった。
私が、鳩山首相なら、すぐさま日銀の独立性を廃止し、日本一の経済戦略家を総裁に据え、円高になったら、待ってましたと円を大量発行し、海外の資源を買いあさる。政府系法人を使っても良いし、商社を駆使しても良い。貴重な世界資源を入手できれば、将来的に有利になることは間違いない。
なぜ円高なのか?アメリカの景気回復遅れとか、ドバイだとか言っているけど、これははっきり言って日本つぶしなのである。日本政府が表向き850兆円の赤字を抱えていても円が暴落しないのは、国内に健全な製造業が残っているからだ。円安になれば、国内の製造業が復活する。そこで、円高にし、日本の製造業を完全に叩いて、将来的に円を暴落させようとの意図が有ると見た。