ハッブル望遠鏡で観察した宇宙の果て?に関するNHK発表の報道に疑問点を指摘していたところ、国立天文台よりの回答がNHKより届いたので、殆どそのまま紹介したい。
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NHKスペシャル「ハッブル宇宙望遠碗宇宙の始まりに挑む」をご覧いただき、
ありがとうございます。いただいたご質問について、おこたえいたします。
1)131億光年の天体についてですが、「宇宙の端」の天体ではありません。
“私達のいる所は特別な壊所ではない。私達が観測する事は他のどわ場所でも観測できる事である”というのは「等方性」といわれ、宇宙のどの方向を見ても同じに見えるという観測事実【※1】に即しています。ですから宇宙に端や中心といった特別な場所は存在しない、と考えられています。
その一方で、「宇宙の果て」=「見ることが出来る宇宙の果て」は存在します。地球から光で親御できる範囲に限界があるからです。宇宙年齢(137億年)に光速をかけた137億光年がその範囲です。
詳しくは、国立天文台のホームページをご覧下さい。
2)遠方の銀河が光速に近い速度で移動しているわけではありません。宇宙の膨張により、天体を出た光が地球まで到達する間に空間が膨張し、光の波長も伸ばされて赤く見えるのです。
また宇宙の癖に関する様々な観漸結果と、ハッブル宇宙望遠鏡の観測結果との矛盾は現在のところ報告されていません。
3)2)の回答いたしたように、光速に対して速く移動しているわけではありません。ですから時間の遅れの効果が出ることはありません。
4)前述の国立天文台のホームページにあるように『宇宙の膨張は空間自体の膨張であるため、光速を超えることも可能』であり、宇宙は観池できる範囲よりもはるかに広大に広がっていると考えられています。
番組では、上記の宇宙論(宇宙の始まり・宇宙の果て)について、詳しく説明しておりません。
さらに、より詳しくお知りになりたい場合は、国立天文台のホームページあるいは、ニュートン別冊 新宇宙図(ニュートンプレス発行)を図書館などで、ご覧下さい。
ご参考になれば幸いです。今後もNHKの番組をよろしくお願いします。
NHKスペシャル「ハッブル宇宙望遠鏡宇宙の始まりに挑む」
制作スタッフ
※1 ・WMAP衛星による宇宙背景放射の等方性
・ハッブル宇宙望遠鏡のHDF-NとHDF-Sの一致
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私はこれを読んで、しばらく反論する気になれなかった。 大変失礼だが、あほらしいという感じ。具体的な根拠が無く、禅問答や子供どうしの口論になりかねない。ビッグバンなどと言う誰も確認できない理論については、何とでも言えるんですね。
この回答では空間と言う新たな概念が有ることを知った。この空間が曲者で光より早く膨張できるらしい。それでは空間とは何なのか。物質を含む広がりなのか、あるいは何も無い真空なのか。どこでアインシュタインの理論が廃棄されたのか。
実は彼らも、光の速度以上で拡散する天体が有ることを認めている節が有り、この議論を進めると宇宙が無限である可能性を否定できない。アインシュタインの理論では説明できないので、新たに光より早い空間の膨張を持ちだしたのだろう。そもそも、ビッグバン理論自体が、天体望遠鏡と、超高性能電子顕微鏡の世界との合体だ。全く、スケールの違う世界が数学者の頭では繋がってしまう。
量子力学は観察や計測結果に基づき、確固たる理論も築かれている。その否定しがたい岩盤の中に議論を移し、宇宙物理学者は逃げ込んだのだ。
この回答でも、全く議論されていないのが宇宙の誕生場所だ。宇宙物理学者によると、宇宙がどこで生まれたかは重要な問題ではないらしく。彼らは、このことに触れたがらない。もし、4次元空間が有ったとして、そこから宇宙がトンネル効果で浸み出し、誕生したのなら、実は我々の生活空間から宇宙が誕生してもおかしくない。
国立天文台の研究者自身も歯切れの悪さは感じておられるだろう。じくじたる思いかもしれない。しかし、今さら、ビッグバンが間違っていましたなんて言えないのだ。NASAを初めこの分野の予算は半端じゃないし、明日からも名誉ある地位を保ちながら給料を貰い続けなければならないのだから。