宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

イージス艦あたごが破壊したもの

2008年02月23日 19時58分04秒 | 思考空間

 イージス艦は、ミサイル迎撃ミサイルを搭載し、北朝鮮や中国から日本・アメリカに向けて飛来する核ミサイルなどを撃ち落とすべき使命を持つ。アメリカとの共同実験では、見事、高速のミサイルを撃ち落としている。残念ながら、この度の漁船との衝突は、単に漁船を破壊しただけでなく自衛隊の信頼や威信を破壊することになった。うっかりすると最も破壊力を示したのが唯一今回の事件のみということにもなりかねない。

 私はミサイル迎撃能力の強化は軍事的な観点から極めて重要であると考えている。いかなるミサイルでも撃ち落とすことが出来れば、核の現実的な脅威も殆どなくすことができる。10兆円や20兆円をこの開発に使っても、完全なミサイル迎撃ミサイルを開発できればその価値は十分ある。無意味な核開発競争も無力化できる。理解されていないが、実は世界は軍事戦略で動いており、平和や経済発展も軍事戦略の中で実現するのである。

 自衛隊について指摘されているのが、自衛隊は嘘を言うので信用できない、一般の人を見下す官尊民卑である。防衛省の発表を時系列で追うと、内容がころころ変わっている。既得権組織に見られる典型的なパターンだ 。事実がどうであるかよりも、自分達の既得権をいかに守るかに全ての労力が費やされている。完璧なロジックを組み立てたつもりが、漁船側からの指摘に、あっさり撤回となって来る。表に出ていない事実は相当のものだろう。明らかな証拠を示さない限り、嘘でも何でもついて隠し通す。

 官尊民卑について経験のない人は分からない。しかし、官僚の官尊民卑の感覚は長い歴史で培われた、ベーシックなもので、彼らにとってそれはごく当り前である。最新鋭のイージス艦だからレーダー等で漁船が遠距離からでも分からないはずはない。そこのけそこのけ、イージス艦あたごが通る。漁船に衝突するまでの直線的な軌跡をみるとそんな感じを受ける。

 民主党の石破大臣への辞任要求が来週にかけて、強まるであろうが、本人は辞任を言外に滲ませているので、ここは武士の情けとして、本人の発表を待つべきだ。それよりも、自衛隊の組織に潜在する問題点をこの際、徹底的に洗い直し、改革することに精力を注ぐべきだろう。とてもじゃないが、自衛隊が国民を守るべき組織ではないことがはっきりしてきた。

 シビリアンコントロールの文民統制の意味が、防衛省の背広組の管理であることも、国民を無視した詭弁である。背広組は自分では一切現場に行かず、制服自衛官をしもべ、踏み台にして自らの権力と懐に入る金を増やそうとする。制服組も自分の地位を上げるべく、上司の気を引く努力を重ねていると聞く。上官の靴でも舐めろと言われれば、躊躇なく舐めるだろうと、実態を知る人が私に伝えた。

 戦うことの無い軍隊だから、おかしくもなるのだろうが、アメリカのように優れた軍隊組織がアメリカ社会の模範として、社会全体の規律や正常化に貢献していることを思うと、今からでも正常化への改革を確実に進めて欲しい。重要なことは正しい評価だ。努力が客観的に正しく評価されることを担保することが自衛隊のみならず、あらゆる社会や組織で、発展を導く。

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アインシュタイン物理学の間違い3

2008年02月23日 17時34分26秒 | 宇宙

 物理学は、時間という次元・新たな空間を想定したところから、おとぎ話、あるいはファンタジーの世界に入ってしまった。何故、いつまでもファンタジーであり続けるか?実は時間が存在しないからだ。ネス湖のネッシーの話を連想して欲しい。1933年以来、ネッシーの報道があり、様々な探索がなされているものの、未だ確実な発見には至っていない。現在でも、専門家による本格的な探索も続けられている。様々な説が出てきては、世界中の人々を楽しませてくれる。ネッシーは夢であり、ロマンなのだ。

 もし、時間の存在を簡単に確認・計測できたら、実態は即座に解明できたことだろう。実は時間が存在しないから、勝手にマイナスにしたり、虚数になったりということが有っても、誰も否定できない。例えば、実際に存在しない人、t仮にA氏としよう。A氏が存在するらしいどんな人だろうかと友人に聞いてほしい。様々な推論が成り立つ。何とでも言る。議論は収束はしない。時間のことは、何しろ、世界の天才たちの言うことだ。簡単に否定できない。宇宙物理学の天才たちは、ビッグバンという、これも奇想天外な説を正当化するために、時間にしわ寄せした理論を発表する。

 欧米の物理学者が受け入れ難いのは、宇宙の始まりが無いということだ。論理的な思考が停止してしまう。キリストの宗教感も大きく影響している。(日本の物理学者は疑うことも無く受け入れているだけだ) ところが、人類を含む生命体は明らかに、宇宙が継続的に存在する中で、新たに生まれてきた。生命体の始まりは存在する。生命体といえども物質の組み合わせであり、組み合わせにははじまりと終りがある。ところが、物質自体の始まりを想定することは難しい。

 量子大で物質と反物質が存在するとされている。量子大の物質と反物質が合体すると両方が打ち消しあって消滅するという。そこで、この全宇宙を量子大にしてしまえば、反物質との組み合わせで無になる。物質と反物質の組み合わせは無限大にある。たまたまこれらの組み合わせのバランスが崩れれば、量子大の宇宙が誕生するというわけだ。バランスが一度でも崩れるということは、度々バランスが崩れるということだ。そのバランスの崩れは、反物質側でも起きる。どこかに、反物質で形成される宇宙も存在することになる。 量子大の大きさと言えども、その重さは半端じゃない。何しろこの全宇宙の重さがある。

 アインシュタイン物理学によると、ある時、時間がマイナスになり、高速で拡散している宇宙が収縮し始める。地球も太陽も、そして無数の銀河系までが一点に収縮して、量子大になるという。その一点とはどこか分からない。これがいかに現実離れした話であるか、大学教授や博士号を持った仲間と議論したことがあるが、例えば10トンの鉄の容積を半分にすることでさえ現代の技術をもってしても不可能である。このようなことが起こるとしたら、ブラックホールかもしれない。ブラックホールは全ての物質を吸収・凝縮させ、この地球をも吸収してもおかしくはない。ところが、そうはならない。ブラックホールは蒸発するとされている。吸収力の大きくなりすぎたブラックホールは一部が蒸発することにより、全宇宙を飲み込むことが無いのだ。

 私は学生時代ブラックホールの発見を聞いた時、人類が発見できていない電子より小さな物質が存在しているのではないかと考えた。光さえ重力のために、放射されないとすれば、何らかの物質が光を伝搬させていなければならない。これはエーテル説とも共通する。私が習った教科書では電子が最も小さな物質とされていた。果たして、リーダーズダイジェストで電子より小さな物質の発見が報告されていた。エーテル説はアインシュタインにより完全に否定されたと、最近まで報告されていた。ところが、最近ではエーテル説が見直されているらしい。

 再び、この宇宙を生みだした母なる真空に戻る。物資と反物質のずれから物質が誕生するには動きがある。実際、物質と反物質が煮えたぎるように分離・合体を繰り返しているという。動きが有れば、時間が存在することになる。動きが有り、時間が無いとの議論は成立しない。だから仮に母なる真空が存在すると仮定して、その母なる真空の前に何があったのかという議論は当然起きる。母なる真空の前の状態のその前の状態も当然存在しなければならない。この議論は無限に続く。かくして、ビッグバン理論は破たんしてゆく。

 我々が確認できる宇宙の果ては光に近い速度で暗い何も無い暗黒の真空へ向けて拡散しているという。そうだろうか?私は、宇宙の果てのさらに外側の恒星などが光を超える速度で拡散している可能性は十分あると思う。アインシュタインによれば、光より速い速度は存在しない。ところが、宇宙が無限大と考え、巨大な重力で引っ張られた場合には、いつか物質の速度は光を超えてしまう。この速度という概念も面白い。例えば、光に近い速度で拡散する恒星から地球を見ると、地球が光に近い速度で遠ざかっているのである。

 アインシュタイン物理学は宇宙の議論を非常に狭くしてしまう。宇宙が有限とする仮説と同様に、宇宙が無限である可能性があることを主張しておこう。

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アインシュタイン物理学の間違い2

2008年02月16日 11時41分10秒 | 宇宙

 顕微鏡でも確認出来ない小さな小さな量子大の原始宇宙が、無限大の温度で誕生し、大爆発し四方八方に拡散し、無数の銀河を含むこの宇宙を形成したというビッグバンが現代物理学の定説になっている。ところが、このビッグバンは単なる仮定の一つにすぎない。何故なら、誰もそれを見たわけでも、確たる証拠を掴んだわけでもない。 前回、私はその第一の理由として、時間という物理量が存在しないことを書いた。時間は誰もが否定しえない共通の認識であり、天才物理学者たちは、説得力というマジックを最大の支えに創造した仮定の次元なのだ。だが、その存在は証明できない。

 覆水盆に返らずという諺がある。うっかり、コップの水を絨毯の上にまき散らし、水が絨毯にしみこんでゆく。この逆の現象が考えられるだろうか?ところが、現代物理学者によれば、あたりいっぱいに飛び散り絨毯に浸み込んだ水滴がそれぞれ、絨毯から分離し、空間を飛び元のコップに帰るのだ。数学を駆使する天才達にとって、これは疑う余地のない当たり前のことなのだ。

 一方で、キリスト教社会にはキリストによる天地創造がある。神が天地や生命や全ての物を創造した。それが始まりである。始まりあるものは終りがある。そのキリスト教の思想が見事に反映されたのが現代物理学である。その始まりを無理矢理科学の分野に持ち込んだのがビッグバンである。無理矢理持ち込むには科学の最大の武器である数学において何かにしわ寄せをする必要があった。それが、時間なのだ。私に言わせれば、時間は人類の共通認識、つまり誰も否定しない、ではあるが実在はしない。実在しない仮定量であるから、数学でいじくりまわり、矛盾のしわ寄せを時間に持ってくる。そこで、宇宙の生まれる前の時間が虚数になったりする。

 時間が無いとしたら何があるのか?それは動き=速度だ。簡単な話をしよう。A地点とB地点があるとしよう。A地点からB地点までを物質Cが速度Vで移動する。AからBまでの距離はHだ。このHをVで割ったものが時間Tになる。これらのうちHは距離であるから目視できるし、メジャーでも測れる。VはCの動きでありこれも観察できる。Tは観察できない。時計で計る?いえいえ、時計のハリは動きVなのです。私は物理学で時間Tを使うことには反対しない。しかし、厳密な物理学を展開する上では、時間Tは速度Vに置き換えて議論しなければならない。

 時間Tは距離Hや速度Vから作られる従属変量だ。それ自体が存在するわけではない。現代物理学者にとって、時間は空間なのだ。と言うより、空間であってほしいとの願望である。時間が空間でなければ、4次元の世界が存在しない。4次元空間が無いと、ビッグバンの根拠となる母なる真空の空間が存在できない。ところが、もし、4次元空間が存在することになると、この3次元空間のあらゆるところに4次元空間も存在することになる。例えば、3次元空間とは実は2次元空間の積算値(板のように輪切りしたものを合わせた)であることに気がつくだろう。同様に4次元空間は3次元空間の積算=集合体なのだ。宇宙のあらゆる場所に隠しドアがあり、他の空間から何かが移動してくる可能性があるし、あなた自身も有る瞬間、突然、別の空間に移動する可能性がある。

 時間の無い世界では始まりも終わりも無い。空間は無限である。我々が観測する宇宙は、無限大に広がる大宇宙の一部であり、我々は無限に繰り返される、凝縮、爆発、発散というプロセスの中に生まれた生命の一つに過ぎない。

 ビッグバン理論では、物質と反物質が互いに打ち消しあう煮えたぎった源(真空=無)が存在することになる。 物質と反物質のわずかな差で、この宇宙の卵になる量子大の物質が生じたことになっている。この物質と反物質を混在させ、打ち消しあうように衝突させるには、圧力が必要であろう。この圧力や閉じ込めるための容器をどう考えるのか?この源の場所はどこにあり、この宇宙のどの場所に現れたのか?物質と反物質はいくつ有るのか、無限なのか?今も、新たな宇宙は誕生しているのか?何故、量子大の原始物質に様々な元素が含まれていたのか?あらゆる方向に光に近い速度で拡散する中でなぜ凝縮が起き、銀河系が形成されるのか?何故、無限大の重力を持つ宇宙の卵が別の空間へ移動できたのか?物理学の天才たちはこれらの愚問には答えない。

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餃子への毒薬注入は簡単

2008年02月11日 15時33分03秒 | 思考空間

 中国の毒入り餃子の報道がそろそろ下火かと思っていたが、徳島生協で微量のジクロルボスが検出されたとの報道がまた大きく取り上げられ、決着がつくまではテレビの報道も続きそうな感じ。先週、包装の内部からジクロルボスが発見されたことから、中国クロ説が強まっている。実は、中国政府はとっくの昔に犯人を特定しているはずだが、発表するかどうか、発表するとしたらどのような内容にするかで相当悩んでいるはず。出来れば、うやむやに終わらせたい。しかし、日本側の検査結果により次々、新たな事実が突き付けられる。落とし所を模索している。

 私は、1990年代初めから機械の新規事業を立ち上げていたが、そのメインターゲットが食品業界だった。A社には、餃子焼きラインを納品した。餃子を作り、ロボットが餃子をつかみ、バッタ液をつけ、電気焼きラインに乗せ、焼きあげ、自動でトレーに移すという自動ラインだ。A社が製法特許を出願しており、A社以外で大量に自動で焼き上げるラインは無い。共同開発だったが、A社が製法特許を出すのであれば、当方が機械特許を出す意味がなかった。

 テレビを見ていても、関係者は喋っていない。何故ならば、下手に口を開けば、言い訳のように聞こえて消費者の不安心理を増すことになるからだ。私は、日本の製造工程で今回のような事件が起こるとは考えていない。まるで工場内の状況が異なる。中国天洋の工場内が何度か紹介された。一般の人から見ると、徹底した異物混入対策、安全対策が採用されているように見える。アルコール液による洗浄、帽子からブーツまでのきれいな作業服、エアーシャワールーム・・など。ところが、例えば、手作業が多すぎる、食品に触る人がフイルム手袋をしていない、部屋が狭くて暗いなど気になる点がある。

 もっと問題なのはテレビカメラが捕えていない管理システムだ。検視、検品、材料の検査・洗浄、人の出入り、人事管理が十分かどうか。日本国内では殆どが自動化されており、作業員の手が入るチャンスが極めて少ない、目視検査に加えて、サンプル調査、重量検査、画像処理による検査、1ミクロンオーダーの金属検知は当たり前で、包装のピンホール検査、エックス線監視(小さな石や爪など)も普及しつつある。(難しいのは髪の毛の検知) 日本食品メーカーの管理は厳重で徹底している。私の経験でも、商品に含まれていた金属粉とその原因を指摘され、参りましたとラインを一部作り直したこともあった。対象となる食品は、異物が有ろうが有るまいが、ロットが全て廃棄される。損害賠償にも応じた。

 前置きが長くなったが、もし従業員の中に悪意を抱く者がいて、計画を立て餃子製造ラインに毒物を混ぜることは、中国の管理体制ではそう難しい問題ではない。何故なら、上から下まで作業服を着、ポケットが無くても、中は自分の服である。例えば、原子炉に入るにはパンツ一枚になるが、そこまで徹底されていない。作業服の内部にしのばせ、取り出し、ちょっと関係者の注意をそらさせれば、毒や農薬を入れるチャンスはある。目立たない色の、細かい粉末、あるいは液体であれば、検視でも気付かれず、検知器にもひっかからない。しかし、日本国内でこのような犯罪行為を実施すれば、詳細な管理データがあり、たちどころに犯人が特定されてしまう。

 日本としては、ひたすら地道な調査分析で事実を重ね、誰が考えても納得せざるを得ない結論に導くべきだ。そして、食品は自国で製造する、あるいは自分で作るという本来の姿をち取り戻すべきであろう。

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ヒラリー NO!!

2008年02月03日 12時14分31秒 | 国際・政治

 アメリカの予備選挙が盛り上がり、日本でも報道が熱を帯びてきた。次の大統領選では民主党が有利と予想され、その中でもヒラリーは前大統領ビルクリントンの支援、および豊富な組織力・資金力で有利とされ、同じ民主党候補で接線のオバマ氏を振り切るとの見方がある。対岸のこととて、我々は注意深く見守るしかないが、誰が大統領になるかは、日本にとって大きな問題である。

 女性がアメリカの大統領になることは差し支えない。ただし、ヒラリーだけは絶対に勘弁してほしい。何しろ、夫の前大統領ビル・クリントンは、世界の工場を日本から中国にシフトさせただけでなく、日本を利用して自国の繁栄を図りつつ、同時に日本を叩いてきた張本人である。ビル・クリントンは中国をハイスピードで成長させるため、政府筋に圧力をかけて日本の製造業を中国に立地させた。日本の製造業という製造業が中国に工場を建てた。中国はありがとうと言っている。中国各地には笑顔のビルクリントンと一緒に撮影した中国人の写真がたくさん残っている。

 グローバルな観点でもアメリカは世紀の大失敗をした。それは共産体制のままで中国の経済発展を強力に支援したことだ。中国は大気汚染をばら撒き、毒物商品を世界に輸出つしつつ経済成長を驀進している。その成長は連続で11%を上回るという、かつての日本を上回る驚異である。おそらく、その経済成長を上回る速度で軍事力の増強を進めており、軍事力増強に関しては闇の中だ。中国のミサイルは日本の全ての主要都市に向けてセットされているとも報道されている。中国は2013年にはGDPで日本を上回り、早晩アメリカのGDPを、加えてアメリカの軍事力をも上回るであろう。

 ヒラリーは演説で、中国との協力関係を強調している。勿論日本という言葉は演説のどこにも出てこない。もし、ヒラリーが大統領になれば、アメリカは再び中国の経済成長を強力に支援し、日本は叩かれ孤立することになる。サブプライムローンの問題はアメリカのいかさま経済戦略が破たんしたことを示し、アメリカの凋落が現実のものとなっているが、ヒラリーの大統領就任は、さらにアメリカの凋落を決定的なものとし、それ以上に日本の没落を加速するであろう。

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自民党が道路特定財源を死守する理由

2008年02月02日 14時49分51秒 | 思考空間

 自民党にとって、ゼネコンや土木関係業者は強力な選挙マシンである。自民党の国政選挙でハチマキ姿で先頭を走っているオジサン達はゼネコン・土木関係者と思って間違いない。金、人、車あらゆるものが総動員され、ゼネコン・土木関係者は選挙一色モードになる。しかも、積み上げたノウハウを駆使し、統制がとれており、無駄が無い。選挙運動は重要な仕事なのだ。

 ゼネコンや土木業者を動かすには、十分な利益を与えることが重要であるから道路工事費用はとてつもなく高いものになる。どう考えても、3倍ぐらいのコストがかかっている。余分なコストがゼネコンや土木業者に入り、そして政治献金やパーティー券として政治家にバックされる。力ある政治家は強引に我が選挙区に道路を持ってくる。道路の経済効果は、工事が決まった後、官僚が鉛筆を舐め舐め作文するらしい。道路が必要かどうかは関係ない。自民党系の国会議員が当選するために必要なのだ

 広島の人間としては言いにくいことだが、尾道と今治を結ぶ「しまなみハイウエイ」は、田中派の新人議員が、田中角栄に尾道・今治ルートを頼みに行ったところ、田中角栄が扇子を仰ぎながら「よっしゃ、よっしゃ」と言い、決まったということだ。何で四国に3ルートの橋が必要なのかは理解不能だ。瀬戸大橋(坂出ルート)は当時、香川県出身の大平さんが首相だったことが影響していると思われる。私が首相だったら、明石ルートと佐田岬半島から九州宮崎に抜けるルートを結び、関西、四国、九州を結ぶ新幹線を通す。四国は九州東部を結ぶ拠点として、流通基地として飛躍的な発展を得たことであろう。

 ある国会議員候補を手弁当で応援したとき、最初は保守系ということで、派手な活気のある事務所となった。物量や人の動員がすごい。事務所には大きな酒だるや、様々な商品が運び込まれ、毎日のように応援団がバスでやって来る。食事が出る、酒が出るでどんちゃん騒ぎだった。ゼネコン・土木関係者がリードし支える。楽に当選した。次の機会は野党の立場だった。事務所はがらんとし、応援団も来ない。その差は歴然で、あえなく落選してしまった。話は飛ぶが公明党の力はものすごく、昨年、民主党が公明党に支えられた自民党を参院選で勝利したことは奇跡のようにも感じられる。

 これも私の経験だが、主な大手ゼネコンにさる市会議員候補への協力を依頼すると、どの企業も二つ返事で快諾してくれた。当日、受付に到着すると、車内に放送が流れる。「皆様、〇◆候補が来られたので、全員最上階の広間に集まってください」 勤務中に!案内に従って、最上階大広間に候補者と一緒に行くと、全員が広間いっぱいに直立して待機している。私語一つない。候補者はやや緊張気味に挨拶と演説をぶつ。そこに、実にタイムリーに拍手が入る。候補者は気持ちよく、引き上げることになる。あまりにもできすぎている。多分利害関係が一致しなければ、一票も入らないだろう。

 道路は自民党議員にとって大きな利権だ。自分が予算を分捕ってくるのだから、誰よりも早いし、確実な情報である。いち早く、親類や仲間が道路の開通する予定地および周辺を買占め、あるいは商売用の立地を進める。自らの名前を表に出さずに巨万の富を得ることができる。勿論、有力者や選挙民に対しても自分の手柄をアッピールできる。国土交通省には1142の天下り法人があるという。この、費用も莫大であり、天下りで懐にがっぽがっぽと大金を入れる官僚もいる。道路利権は文字通り、政管業の癒着の構造を象徴している。

 美味しい、美味しい道路財源を手放すわけにはいかない。だから、恥も外聞も無く、予算を確保する。社会人をやっているとこれらの実態も薄々は分かっているはずだが、分かっていて、貧乏な人までがこぞって自民党を応援してきた。全員が既得権のおこぼれにあずかりたいのか。日本というのは不思議な国だ。

 民主党の思惑通り、ガソリン税が下がるかどうかは予断を許さない。ガソリン代下げを旗印に掲げる作戦もどうかとは思うが、とりあえず、25円もガソリン代が下がるのは助かる。経済効果も期待できる。財源の問題があるのなら、目的のはっきりした税金を新たに考えるべきだろう。民主党が政権を取りたいなら、相手が小泉氏ではないのだから、下手な動きをせず清く正しくを徹底したら良い。

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