宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

アインシュタイン物理学の間違い 1.

2007年09月24日 17時05分14秒 | 宇宙

 私には現代物理学は難解すぎて分らない。しかし、世界の天才たちが発表してきた宇宙のビッグバン説は、あまりにも奇想天外、つぎはぎだらけの手前勝手な理論で、そうですかと鵜呑みにするわけにはいかない。例えば、宇宙全体で我々が観察できる物質は重量換算でわずか4%程度に過ぎないことが分かっている。たった4%で宇宙全域を語り、見たことも無い宇宙誕生のことを語れるかという疑問である。逆に、99.9%分かっていても、残り0.1%不明なために、全く異なる実態となることがある。半導体工学などはその典型だ。マジョリティー(大多数)ではなく、マイナリティー(僅か)の挙動が極めて重要である。 

 特に指摘したいのは、時間という独立した物理量が存在しないということだ。時間の存在を前提とするのは、人間の歴史、学問、感覚を利用したトリックである。我々の遺伝子の中には時計遺伝子も含まれているし、時計はきわめて日常的なツールであり、誰も時間の存在に疑問を抱かない。宇宙物理学者は時間は空間のようなもので、プラスにもなれば、マイナスにもなるとしている。本当は時間は空間であると言いたかったに違いない。時間に関しては分厚い書籍が出版され、非常に難解な数学的議論が展開されている。ところが、厳密な意味で時間を確認することができない。私は、時間は存在せず、時間と考えている実態が実は「動き」あるいは「動きの履歴」であることを何度かブログで発表している。

 宇宙物理学者によると、宇宙はそのはじめ、量子大の大きさでトンネル効果により、母なる無の空間から、壁を越えてこの空間に移動し、大爆発(ビッグバン)を起こしたことになっている。無限温度で生まれたらしい。もし、我々が宇宙の始まりまで遡ると、次第に電子が激しく運動を始める。温度とは電子振動である。理論的にはいつか、電子が光の速度を超えてしまう。アインシュタイン博士によれば、いかなる物質も光の速度を超える事が出来ない。欧米ではこうした科学の暴走に対して、批判が出ている。日本では、なぜ反対意見が出ないのか?簡単である、日本で東大をはじめとして学者・研究者として生きてゆくには、一切批判が許されない。偉大なるイエスマンでなくては東大の教授にはなれない。

 時間はマイナスになるとされてるが、化学・生物分野では行きのプロセスと、帰りのプロセスが異なるケースが山ほど観察されている。物理でも磁性体のヒステリシス現象(磁性体を磁化するプロセスと非磁気化のプロセスでは特性が異なる)は有名だ。これらの、たった一つの現象を証明するだけで、時間がマイナスになるという乱暴な仮説は否定される。ましてや、有名なホークング博士は、時間が虚数になると発表している。はるかに我々の理解を超えているのである。

 世界の天才たちは、時間が存在することを前提として、新たな空間を定義し、自由に議論できる場を得た。3次元+時間という4次元空間だ。ありもしない空間だから、何とでも言える。様々な理論の歪みや矛盾や説明は時間や4次元空間のせいにしてしまえば良い。非常に好都合である。だから、時間が虚数にもなってしまう。観察できないものを否定もできない。数学者の独壇場である。もし、4次元空間があるとしたら、それは我々の周囲やそれこそ体の中のあらゆる場所が対象となるはずである。ところが、宇宙がどこで誕生したかは一切触れていない。

 私は今でも、高木純一教授が大学院の授業の中で、アインシュタイン博士がいかに綿密な観察を実施し、その観察に基づいた分析の上で、多くの理論を発表したかを講義された時の新鮮な感覚を覚えている。(高木教授は非常に優れた自然科学センスをお持ちの研究者で、電気工学の権威でもあった)その後、友人と高木教授のお家にお邪魔した際に、空間には光を伝達する未発見の粒子があるのではないかとお聞きしたところ、それには直接返答されずに、吉井君それは説得力だよと仰った。仮にそれが事実であっても、納得させるだけの、理論や観察結果が無いといけないと言う意味だったと思う。

 私が未発見の電子より小さな粒子の存在を考えるようになったのは、ブラックホールの説を聞いたことによる。光の粒子(光子)が重力により、ブラックホールの外に出られなくなると考えるのは不自然で、むしろ空間には光を伝達する無数の粒子が存在すると考える方が自然である。光は粒子であり、振動であると定義されている。もし、光子が光の速度で空間を移動するとすれば、光子どうしの衝突は無いのか、減衰は無いのかという素朴な疑問が生じる。空間には莫大な数の光子があらゆる方向から縦横無尽に飛び交うことになる。ところが、光子の衝突に関する科学的な知見は発表されていない。まだまだ、人類が知りえない未知の分野は大きいというか、例えば重力のことも含めて殆ど分かっていないのである。

文責 吉井清明(広島市安佐南区伴南1-28-16)

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でっかいランクル200

2007年09月23日 14時43分29秒 | 思考空間

 ちょっと、出たばっかりのランクル200を見たくなって、広島トヨタの西風新都支店をのぞいてみた。初めて見るランクル200はでっかい。近くで見ると、丸みを感じさせる大きな塊のようだ。100に比べて背が一段と高い。ちょっと離れて見ると、丸みがやや薄らぎまた表情が変わる。ブラックボディーのせいもあり、派手さは無い。ここらを営業の高崎さんにぶっつけてみると、ボディーを上下に分けるようなデザインを止めたこともあるようだ。100がボディーの下半分を樹脂系をレイアウトしたり、ツートンカラーにしているのに対して、1枚のプレートとなっている。パンフで強調されたえぐれが見えにくい。サイドビューはワンボックスに近づいたか。

 フロントは外側へのランプの出っ張りが目を引く。幅広になったと言うが、高さのために差を感じない。バックスタイルは様変わりした。タイヤ装着が無い為に、下部のステップのような追加など、のっぺり感を無くすような工夫がなされた。タイヤはリアの下部に潜らせた。

 運転席に座ると予想通り凄いの一言に尽きる。スイッチやインディケータ類がシフト周り、フロントパネル、ハンドル周り、そして天井近くまで装備されコクピットを連想させる。スタートボタンを押すだけで、エンジンが噴き上がる。セルシオのアルミエンジンをボアアップしたらしい。静粛なのは当たり前。効きの良い空調。ベンツのように座席ごとの温度設定ができるらしい。ハンドルの奥で見えにくいスイッチを押すと、モニターにフロントやサイドのカメラが画像を映し出す。リアのカメラも当然ついている。近接センサーはフロントとリアに多数。シフトは流行りのギザギザ。これがディーゼルだったらと溜息が出る。私の前の客(ランクル80・ガソリン所有)もディーゼルか出るか聞いたらしい。

 ルーフのキャリー用レールはオプション、電動サンルーフは全面廃止。ナビにはETCやハンズフリー機能(ブルーツー)など色々付いている。多分、購入者はこのオプションを選択する。私はブルーツースのハンズフリーを後付けしているが、わざわざブルーツースの携帯も買い、本体・工事費も含めて高価だったがこの便利さは申し分ない。4WSは実現しなかった。回転半径は5.9m。6速は次期モデルか。ドアノブが大きく長くなり、大きな車のドア開閉らしくなった。3列目のシートはやや奥行きが広がり、2列目シートのスライドもできるようになったが、床とシートとの高低差は相変わらず小さく、子供用か緊急避難的用途は変わらない。

 価格はHDDナビなどの豪華オプション付きで600万円。これでガソリンしかないのだからついに純粋な金持ち車になったかという感じ。350馬力(だったかパンフが不明)の高出力で走りは多分申し分ない。カーブでどれだけ踏ん張れるかちょっと気になる。100ではジグザグ山道をカローラに置いて行かれた。

 私の最大関心事は前にも何度か書いたように、ディーゼルが出るか否か。ここ1年以内に出ないことははっきりしている。高崎さんにメーカーへ聞くよう頼んであった。トヨタはガソリン車の売れ行き、世の中の状況を見たいらしい。ハイブリッドと同列に検討していると言うから、ちょっと可能性が薄い。トヨタも頭が固い。私は資本参加した、富士重工の水平対向ディーゼルエンジンをぜひ搭載して欲しい。5リットル、8気筒、300HP、水平対向ディーゼルエンジン、燃費1リットル8km(実用)・・おそらく噴き上がり・静粛さはガソリン車並みだろう、まるで夢のようなランクル用のエンジンだ。

 大排気量の車で排ガスをまき散らし、トルクが強く、加速が鋭いのは当たり前。環境問題や高効率化が叫ばれる中で、ディーゼルが進化し、ますます静粛で、効率の高いディーゼルエンジンがランクル200に搭載される姿を見たい。運転者としても誇らしい。是非実現を望みたい。

文責 吉井清明(広島市安佐南区伴南1-28-16)

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アメリカとの付き合い方

2007年09月17日 19時30分43秒 | 思考空間

 安倍首相が辞職する理由として、民主党小沢代表が話し合いに応じず、テロ特措法の延長が困難になったことを挙げたことから、インド洋での自衛隊給油が注目され始めている。私は、自衛隊のイラク派遣をはじめ、この給油活動についても継続すべきだと思っている。何故なら、アメリカはバブル経済を潰すと同時に、日本経済を掌の上で転がすようにコントロールする術を取得した。アメリカの協力無しに日本経済の発展などあり得ないからだ。アメリカがおかしな判断で行動しても、常に最大の味方として素早い協力を惜しんではならない。これが現実的な話であり、小泉首相はこのことをよく承知していた。

 また、表面化していないことだが、小泉首相をはじめとして安倍首相もブッシュ・アメリカ政府の強力な支援を受けていたと推定される。アメリカの経済政策、密度の高い情報提供など様々な協力が小泉内閣や安倍内閣の政策や選挙に対して大きな後ろ盾だった。自民党にとってアメリカの意思に逆らうことは許されない。

 ただ、小沢代表の反対により給油活動が中断されてもそれはそれで良いと考える。それは、小沢代表が参議院選挙で、イラク特措法に対する反対意見を掲げて圧勝し、民意を得ているからだ。流石のアメリカも日本国民の民意は受け入れざるを得ない。アメリカへの協力はあらゆる外交の中でも最重要であるが、過半数の民意が反対する場合にはその限りではない。もし、自衛隊がインド洋から引き上げたら、アメリカは慌てることになる。改めて、このような状況を生んだ日本の現状などについて調査研究を始めることになる。アメリカにとって日本はちょろい国になっていた。

 アメリカに対して忠誠を尽くしている日本だが、残念ながらアメリカが好感を持ち熱い視線を送っている先は、同盟国の日本ではなく中国である。このことが、日本とアメリカ、および日米関係の未来に大きな影を落としている。アメリカ人は基本的に中国が好きなのだ。その上、超大国としての楽観的な見方が、中国の野望を見過ごすことtなっている。中国はしたたかである。やがて、経済的にアメリカを上回り、最終的には軍事力でもアメリカを凌ぐ計画が着々と進められている。

 アメリカは中国の経済がコントロールできると考えている節があるが、かつて日本がアメリカに経済で挑戦した時とは状況がまるで違う。中国はベトナム戦争で、ベトナム軍を後ろから支え、勝利させた実績を誇る世界一の陸軍を持っており、核保有国でもある。陸軍以外はアメリカに対して劣勢だが、アメリカに対して戦争で勝てないにしても負けることは無い。そして何より、中国は共産主義体制の国家である。日本は社会主義国に似た強度管理体制の国だが、自由主義世界に属し、世界ルールには従わなければならない。これに対して、中国はいざとなれば何でもできる。今でもじわじわ時間を稼ぎ、軍事力を強化している。北朝鮮を裏で強力に支えつつアメリカを牽制し、日本とアメリカの間にもくさびを打ってくる。

 アメリカの悪夢は石油資源により超大国を目指すロシアとの軍事同盟が成立した時である。現状で推移すると二つの国を合わせた、軍事力と経済力がアメリカを凌ぐ日も遠いことではないように思える。

 日本はこれまでの歴史的な経緯・実績から安全保障条約を堅持しなければならないだろう。ヨーロッパの有力国に囲まれた永世中立国スイスと日本は大きく異なる。日本はアジアの軍事的バナンスのかなめである。もしアメリカが日本から撤退したら、中国のスパイとマフィアが短期間で日本の中枢を支配してしまう可能性がある。中国のスパイにとって日本は自分の庭のようなものだ。中国マフィアは元が中国政府と繋がっているともっぱらの噂だ。現在は世界中のスパイ網が日本で活躍する中で、アメリカのスパイ網とエージェントが中国やロシアのスパイを抑えていると見ることもできる。

 アメリカとはより密接な関係を保ちつつ、近隣の韓国、中国、台湾、ロシアとも現在抱えている障壁を取り払って、踏み込んだ友好関係を気付く必要がある。特に重要なのは韓国との関係である。

工事中!!

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いまだ戦後処理は終わっていない

2007年09月09日 13時18分32秒 | 思考空間

 先日NHKの特集で、岡山の陸軍歩兵第10連隊3千人あまりの将兵たちが米軍の本土上陸を遅らせるために、フィリピン・ルソン島に送られ、帰還できたのはわずか10%程度であったと元兵士が語っていた。同じ頃フィリピンに行った父の部隊では生還者が1%程度だったと生前聞いたことがある。負けが分かっている状況で、本土上陸を遅らせることに何の意味があるのか分からない。その意味のわからない目的のために、武器弾薬も無く自らの命を犠牲にして、米軍に夜襲をかけよと命令され、圧倒的な軍事力を誇る米軍の反撃に会い、多くの方々が無残にも死んでいった。会田雄二は、何度夜襲が失敗しても同じ過ちを繰り返したと書いている。当時の日本軍の指導部は陸軍大学などの成績優秀者で占められていた。その滅茶苦茶さ・事実の粉飾・論理の無さが、何故か社会保険庁や膨大な借金を作ってきた旧大蔵省と重なって見える。

 実は、第二次世界大戦の総括・反省・対策ができていないことが、現代の日本に大きな禍根を残している。戦争は極限状態の中で、社会や人間の本質が赤裸々となり、試されている。日本がアメリカに対して戦争を仕掛けたことには当時の情勢からして全く理解でききない訳ではない。少なくとも、アメリカがイラクへ侵攻した以上の正当な理由は有るだろう。しかし、真珠湾を攻撃し勝利を収めた後に宣戦布告したことをはじめとして、軍部の作戦・命令は滅茶苦茶である。

 まず第一に何を目指したかが分からない。アジア全域に派遣を広げ、一部上層部の妄想と言うか支配欲・私利私欲を満たす為に、暴走したようにも見える。次に、人命を軽んじすぎている。まるで紙切れか歯ブラシのように、消耗品として扱い、その事が作戦・装備・補給に一貫しているために、優秀な兵士達の膨大な無駄死が戦力の著しい低下を招いている。そして、指導部が絶対に過ちを認めたく無い為に、戦争を継続させようと武器弾薬が尽きている中で大量の軍隊を投入し、貴重な人命を大量に散らしてきた。私の叔父も、特攻隊として飛行機に乗る直前に終戦を迎えている。また、理解し難い一連の無駄な作戦(消耗戦)がアメリカの原爆投下の理由となったことも否定できない。

 社会保険庁のような、国民から搾取し隠蔽してきた行動は、今に始まったことではない。戦時中の憲兵は国民を厳しく管理し恐れられていたが、一方では私腹を肥やしていたことが、各地で語られている。私が許し難いと思っているのは、立派に死んでこいと兵士を送り出し、捕虜とならず自決せよと指導してきた軍指導部が終戦時に全く自ら責任を取らなかったことだ。数百万人が死に敗戦したことを含め責任は将校以上の全員が負うべきで、例えば大佐以上の高級将校・大臣などが、腹を切るのは当たり前なと思うがどうか。つまり日本軍指導部・官僚組織の滅茶苦茶さが引き継がれ、官僚組織の根底にある。

 軍の指導部は陸軍大学・海軍大学などのエリート中のエリートだと思うが、残念ながら、知識型のエリートは知識の範囲で的確な回答・応答はできても、所詮知識は過去のものであり、こんなものがいくら頭に詰まっていても、新しい状況・困難な状況には役に立たない。「失敗の本質」の中でも彼らが授業で習ったような戦時状況は全く起こらなかったと書いている。官僚も同様で、新しい問題・困難な問題が生じると、棚上げ・先送り・隠ぺいすると一部の官僚は認めている。現在日本が置かれている状況は教科書に書いてあるような環境ではない。極論すれば官僚組織は変動する国際社会にあって無能集団化している。それが、失われた10年とか言って、バラマキ以外に何もできず自らの責任を放棄している官僚集団の現状だ。

 韓国、北朝鮮、中国、ロシアなど近隣諸国との関係は、それぞれ深刻な問題を抱えており、解決が難しい。官僚は、例えば従軍慰安婦の問題は解決済みとしているが、アメリカの下院決議へ飛び火している。北朝鮮は補償問題を取り上げており、拉致問題に対して対決姿勢を取るだけでは解決は難しい。中国は教科書に、日本軍が残虐行為したとして掲載し国民感情が悪化している。ロシアは4島はおろか2島も戻すかどうかは疑わしい。これらはいずれも戦後処理が適切でなかったことが起因している。

 日本軍指導者や指揮官は至るところで決定的な作戦ミスを犯している。それらの原因を指摘するなら、適切な目的の設定が出来ていなかったこと、目的を達成するためのシミュレーションが無かったこと、論理性・科学性を無視したこと、現場主義でなかったこと、人命を重要視しなかったこと、謙虚さと反省が無かったこと・・などである。一言で言うなら、適正な評価手法を持たなかったことに尽きる。何事も事実が何かを正確に把握することがベースになる。日本軍には事実がなく、ごまかし隠ぺいし続けた。マスコミもに軍部に従って嘘を流し続けた。現在でも、官僚は非論理的で、国民のことより自分や自らの組織を優先し、マスコミは官僚を保護し、多くの重要な事実を報道していない。

 日本はアジアの小国で資源もなく人口も少なかったにもかかわらず大国の中国などを凌ぐほど強かった。その理由として、下士官以下が非常に優秀で、強かったことがあげられる。武士階級が健在で、リーダーが優秀だった明治から大正にかけては、日本軍が強かったから、ロシアにも勝つことができた。武士は本来、戦うための心構え・厳しい精神の鍛錬ができていた。ところが、武士階級が没落し、知識エリートが支配するようになると、リーダーの資質が失われ、事実を紛失し、既得権構造の始まりとなっている。アメリカ軍が今でも優れたリーダーシップ、規律、マネジメントにより、社会発展の基準・ベースとなっているのとはえらい違いである。アメリカでは軍人出身者が企業などの経営者としても活躍しているのである。

 A級戦犯のことは私にはわからないが、戦争を指導してきた責任者であれば、敗戦が濃厚になった段階で、当時の最高責任者であった天皇に報告し、自らの命をかけても降服を進めるべきだったし、叶わぬことであったとすれば、極東裁判にかけられる前に潔く切腹すべきだった。兵士に死んでこいと言うのなら、指導部は全員切腹の心づもりと準備はしておくべきだ。裁判にかけられ死刑になるなど女々しいと言うしかない。一つの選択肢は現場で兵士と共に戦い、その中の死を選ぶことだ。

 日本が未来に向けて発展しようとするならば、先の大戦について詳細で客観的な分析と、責任者の洗い出し、反省、今後に向けた対策をなすべきである。

 社会の推移・発展を見ると、過去に習得したノウハウや仕組みを利用しては、新しい状況に対応し、目的を達成してきた。例えば、日本は農業国だったが、製造業の発展とともに農業従事者が駆り出された、そこには農業で培った経験やノウハウや忍耐力が生かされてきた。みんなが同じ方向を向いて、黙々と働く姿は農業でも製造業でも大きな力を発揮した。私は、箱に例えて説明している。棚の上にあるもの(目標)を取るために、箱(手段、ノウハウ、経験)を置く。この場合は、工業生産に対して農業というボックスが役に立った。現在の官僚が使っているボックスは、実は日本の軍部が使っていたボックスと基本的には変わっていない。新しい時代に、状況に合わせた改革をなさず、新しいノウハウを築かなかったので同じような問題に直面することになっている。

 今からでも遅くはない、先の大戦の詳細な分析と評価を実施し、多くの過ちの原因と対策、および責任を明らかにし、残された様々な課題を解決すべきなのだ。これにより、未来の発展に向けた新しいボックスが作られる。

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経済戦略のかなめは日銀総裁である

2007年09月01日 12時28分05秒 | 社会・経済

 何度か記述したが、日本には国家戦略が無く、それを生みだすかけらさえもない。その原因は、官僚や政治家を中心とする既得権構造を維持するがために、ルールを捻じ曲げ事実を粉飾・隠ぺい・破棄し、より重要なところで何が事実か分からなくなっているためである。この状況で全てがにわかに改善されるはずはない。そこで、ピンポイントで本質的なことを述べるとすれば、もし日本が全ての経済問題を解決し、飛躍的な発展を遂げるためには日銀がその役割を果たしえる。しかも、そのリーダーである日銀総裁の実行力が極めて重要である。私が首相であれば、日本で最も優れた戦略家を日銀総裁に任命するだろう。

 日銀に期待するのは政府と一体となった経済戦略であり、自国に有利な為替レートのコントロール、とりわけ円安への誘導、および政府が戦略的機関を創設することを前提としての大規模・超低金利貸し付け(政府の利益獲得)である。 

 紙幣の印刷権を持つ中央銀行の独立性は、アメリカやヨーロッパのような健全で完成度の高い国家で保たれるべきものであり、国と地方を合わせて1100兆円を超える借金があるような国で適用されるべきではない。収支バランスで判断すれば、日本はまだ発展途上国だ。本来は、日銀を日本政府の経済戦略のもとにコントロールすべきであるが、なかなかかなわぬことであり、政府と共同で経済戦略を実現しえるリーダーが日銀に求められるのである。

 ここ数年、ドルに対する為替レートは、110円から120円程度の狭いレンジで動いている。このような円の高いレートを維持すべき理由は何もない。意図的に円が持ち上げられている。大借金も併せて考えれば150円程度が妥当であり、このレートでは、日本の製造業が中国などとも十分戦える。従って、日銀は150円を目標にコントロールすべく、戦略を立てるべきだ。紙幣を大増刷する手があるが、紙幣が増えただけでは円が下がらない。そこで、日銀が政府の関連機関に円を貸し付け、政府関連機関が世界中の資源などに投資するなどの協力体制が必要になる。日本の強みである海洋の開発(エネルギー、鉱物、食用魚類の増殖など)に対して投資しても良い。円を適正なレートにコントロールし、併せて未来への投資を行うのだ。

 日本の強みは広大な海洋であり、重要な切り札になる。石油・ガス・鉱物、海洋生物など、未利用・未発見の資源はそれこそ未知数である。例えば、その一つが無尽蔵とも言われるメタンハイドレートだ(氷状になったメタン=燃料。日本は世界一のメタンハイドレート埋蔵国と言われている。現状では採算が取れないとされている)。戦略的な政府系のエネルギー開発機関を作り、日銀から超低利子で貸付を行い、安価なメタンハイドレートの地上移送方式を開発すべきだ。政府機関であっても官僚を排除し民間の優秀なリーダーや技術者を採用する。日本の得意な分野を活用し、海上都市・メガフロート、海底ロボットによるメタン探し・吸い上げなど、環境にも配慮しつつ、エネルギーだけでなく様々な資源開発に対応すべきだ。

 政府が利益を上げて、大借金を返却するのが最も、正攻法である。

工事中!!

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