あなたが宇宙について知りたいと思い、書籍やインターネットを調べたなら、必ずビッグバン(宇宙が火の玉で誕生し、大爆発し、拡散して宇宙を形成した)に行き当たる。東大を初めたとした全国の物理学者、教科書などの書籍・論文、NHKがビッグバンをゆるぎない定説のように扱っている。然しながら、何度も、何度も言うが、ビッグバンは単なる仮説の一つにすぎない。何故なら、確認もできず、証明しようもない状況で、矛盾が多すぎるのだ。ビッグバンを語ることはでまるで宗教論争のようなものだということを後に語りたい。
NASAやノーベル学者がビッグバンを証明するという新たな証拠や学説を発表するたびに、更にビッグバンの正しさが証明されたかのような報道となるが、これらの発見や学説は巨大な矛盾点(例えば、ドーム球場でぽっかり屋根部分が欠けている)に比して、小さなかけら(たまたま見つかった好都合な材料)のようなものだ。証拠となりうるのかが分からないし、とても全体を覆うほどにはならない。
私が指摘したい最も大きな理由は、時間の不可逆性(時間は逆には回らない:私から見れば、ビッグバン理論の根幹は、空間のような時間が存在し、時間は普通の数字のようにプラスになったりマイナスになったり、という可逆性でなくてはならない)である。
分かりやすい例を指摘すると、時間がマイナスになるということは、埋葬された人が蘇り、どんどん若返り、赤ん坊になり、精子や卵子になるということである。それが有り得ない事は誰でも理解できる。生物学ではほとんどの現象が不可逆性であることを指摘できるが、化学の分野でも無数に指摘できる。この、時間の不可逆性は物理学の分野でもヒステリシス現象などに見られる。教科書にも書かれているからヒステリシスを知らない物理学者はいない。私は物理学者の言う空間的な時間そのものが存在しないと主張している。
今回指摘したい新たな証拠は、ビッグバンが起きた場所の問題、素粒子が無数に分解できるのかという問題である。
ビッグバンでは素粒子大の宇宙の卵はある場所から大爆発した。その根拠は、あらゆる天体が遠ざかり拡散しているというものだ。ビッグバンは、打ち上げ花火に似ている。小さな火の玉が打ち上げられ、爆発して四方に飛び散る。花火の写真を見せれば誰でもどこで爆発したかが分かる。場所を特定する計算式そのものは非常に簡単で、高校生の研究グループでも過去の天体の観測結果を示せば、容易に爆発場所突き止めるだろう。宇宙の誕生地の発表はセンセーショナルで、最も正確に計算し根拠を示せばノーベル賞も獲得できる。最も重要な議論の一つだ。ところが、一向にこの種の発表は無い。
ビッグバンのすごいところは、素粒子大で確認できたことが宇宙という巨大なスケールで起きるとしたことだ。分からない事は山ほどある。まず、素粒子が膨張するのか?膨張する素粒子を発見できているのか?逆に、物質は圧縮すると素粒子大になるのか?次に普通、物質が膨張する時はそのままの形で膨張する。素粒子が膨張して二つ、3つ、四つに分解していることが確認されているか?ましてや、宇宙の卵たる素粒子は無限数に分解したのだ。どのようなプロセスを経て無数に分解するのか?
打ち上げ花火の場合は、中心に火薬が詰まっており、その周りに飛散する材料などが仕込まれている。中心の火薬が爆発し、材料が四方八方に飛散し、燃焼などで光るから花火になる。宇宙の卵たる素粒子の中心に詰め込まれた火薬に相当するものは何だろうか?素粒子とは物質の最も小さな単位である。そこに別の物質を詰め込むことができるとしたら、もはや素粒子ではない。中心に火薬に相当する物質が無く、単に、圧力が下がっただけなら爆発ではなく膨張するにとどまるだろう。
もし、大爆発が起こったとして、何故、天体のような凝縮を生じ、銀河や太陽系のような循環を生じ、銀河どうしの衝突が起きるのか?光の速度にも匹敵する大爆発で、四方八方に素粒子が発散した場合、素粒子と素粒子の間の距離も光に等しい速度で遠ざかる。天体や銀河系の形成、その先の銀河系の衝突などは起こりえない。
ビッグバン理論を生んだ背景として大きいのはキリスト教の天地創世の思想だろう。西洋論理では、始まりと終りの無いプロセスは受け入れ難い。論理にならない。そこで、宇宙の始まりを説明しようとしたのがビッグバンだ。矛盾が有ろうと無理が有ろうと何が何でも始まりを明確にしたかった・・という宇宙物理学者の苦悩の歴史の到着点である。私は、仏教を信じる気も支持する気も無いが仏教では万物流転の思想が有り、宇宙に関しては万物流転が私の考えに合う。
999の証拠はどうなったか?ここまで読まれた方は分かるだろう。例えば時間の不可逆性の証拠は、生物分野だけで1万ぐらいは容易に指摘できる。999は分かりやすく、遠慮して示した数字にすぎない。