シッダール・ムカジーの「遺伝子(親密なる人類史)」が出版され、遺伝子がタイトルになっていることからして、ちょっと怪しげな本だが、購入して開くと、題のようなIQ84 BOOKの一説が紹介されている。
村上春樹はリチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」でも読んだのかな。生物進化と宇宙は科学ではなくなっているので無理もない。同じ大学卒業だから、あまりきついことは書けんけど。実態とかけ離れた大いなる誤解というべき。
遺伝子が人間を含む生物にとって絶対的存在とするのは、ほかに有力なアイデアが無かったからで、それもつい先ごろまでの話。実は遺伝子絶対の考えから新ダーウィン説が登場した。無理筋で、ダーウィンが聞いたら首をかしげるね。
僕は、遺伝子以外のDNAはごみと呼ばれていた時に、ごみではなく、様々なノウハウや蓄積された情報が記憶されていると電気学会で発表し、そのことが証明されているから僕が根も葉もないことを言っているわけではない。
エピジェネティクスが僕の仮説を証明してくれた。エピジェネティクスにより遺伝子を制御していたDNAの存在が明らかになってきた。僕は従来の遺伝子を固定遺伝子、固定遺伝子を制御するDNAを制御遺伝子と名付けた。
僕の分析では、物質進化の時代に制御遺伝子と固定遺伝子は同時期に誕生し、固定遺伝子は制御・製造のデータのようなもの。どちらが主体かは明らかだ。固定遺伝子を使いこなす制御遺伝子がより主体的。
しかし、僕の考えでは本当の主体はタンパク質だ。DNAにかかわるタンパク質はいわば、工場などで働くワーカーや職人、あるいは装置のようなものだ。DNAはマニュアルや料理のレシピみたいなものと考えるのが近いかな。
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