OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

雨の季節の初恋の歌

2020-06-27 19:42:03 | Singer Song Writer

初恋の通り雨 / 尾崎亜美 (東芝)

シンガーソングライターとしての尾崎亜美がブレイクしたのは昭和52(1977)年に某化粧品メーカーのCMに使われた「マイ・ビュア・レディ」のヒットからだと思いますが、次に発売された本日掲載のシングル盤A面曲「初恋の通り雨」も、今日の一般的な彼女のイメージであるニューミュージックから歌謡曲に接近した名作ヒットとして忘れられません。

もちろん、作詞作曲は尾崎亜美、そしてアレンジ&プロデュースは松任谷正隆という、公式レコードデビューからの制作方針に変化は無いんですが、殊更1st アルバム「SHADY」に強く感じられた幾分無理した印象の曲作りが解消されている様に思える、なかなか素直な歌の世界が表現されているのは、彼女の個性の確立でしょうか。

それはシンプルなメロディラインの積み重ねと曲終わりに繋げていくコード進行の妙、また青春歌謡フォーク的な歌詞の世界は、下手すりゃ~ベタなカレッジフォークになりかねない、そんなギリギリのところまで接近していたとしても、それを踏み止まらせているのが尾崎亜美の歌謡センスと申しましょうか、後にアイドルやニューミュージック系ボーカリストに多くのヒット楽曲を提供していく下地は、この時期に出来上がっていたと思うばかりです。

また、そ~した狙いを決定的にしているのが松任谷正隆の編曲の上手さで、伊集加代子グループやタイム・ファイヴが参加したコーラス、及びストリングスアレンジがビーチボーイズ風味で用いられているのは、なかなか嬉しいところ♪♪~♪

まあ、個人的には、もう少し、コーラスやストリングスに厚みが欲しいと思ってしまうんですが、尾崎亜美や松任谷正隆の狙いは決してビーチボーイズじゃ~ありませんからねっ!

ということで、この「初恋の通り雨」を含む2nd アルバム「MIND DROPS」が傑作として今日までも評価され続けているのと同じく、ちょうど今頃からの雨の季節にも忘れられないのが「初恋の通り雨」であり、サイケおやじにしても、先日ちょいと触れた「雨の歌の曲集」カセットやデジタルファイルには必須のトラックにしております。

おっ、急にビーチボーイズが聴きたくなってきたのは、何故だろう ♪♪~♪

コメント
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