OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

AMYの幻

2020-06-20 18:21:48 | 歌謡曲

瞬間少女 c/w GRADUATION / AMY (London)

熟れなかったが故に幻化する歌手やレコードは数多ある中、それが伝説として扱われるのであれば、本日ご紹介のシングル盤をデビュー作とした AMY (エイミー) も、幸せな存在かもしれません。

これが発売された昭和57(1983)年3月、音楽マスコミでは局地的にイチオシする動きもあったそうで、サイケおやじも、このシングル盤は「見本盤」として業界の知り合いから頂戴したものでした。

なにしろ、その話題性は当時、売れっ子のセッションギタリストとして大活躍していた松原正樹が相当に力を入れてプロデュースしていたという状況からして、プロっぽい実力派という先入観年もあったんですが、実際にレコードに針を落として流れて来た歌声は、なかなかの初々しさが滲んだアイドル歌謡ポップス?

そ~したイメージが第一印象でありました。

実は彼女は所謂シンガーソングライターという括りでも売り出せた才能があったそうですが、しかし、現実的なデビュー作「瞬間少女」は作詞:西尾尚子&作曲:黒住憲五、そして編曲とプロデュースが松原正樹というクレジットが確認出来る様に、所謂職業的な作風が優先された感が強く、既に述べたとおり、アイドル歌謡を強く意識した仕上がりは、彼女の瑞々しい声質を活かした企画だったのでしょう。

しかし、それゆえに、どこかしらリアルタイムでアイドルシンガーのトップを競っていた松田聖子と河合奈保子のイイトコドリの様にも思えたのは、例によってサイケおやじの天邪鬼でしょうか……。

ところが、B面「GRADUATION」は、微妙な泣き節が冴える名曲にして名唱♪♪~♪

そこで、ソングクレジットを確認してみれば、作詞と編曲はA面と同じく、西尾尚子と松原正樹なんですが、作曲は AMY 本人だったのですから、正に自らの個性が活かせたように思いますねぇ~~♪

ただし、それゆえに地味な印象も免れず、このシングル盤はヒットしたとは言い難い状況でしたから、同時期に制作発売された、おそらくは唯一のアルバムも今では幻化している現実が……。

いゃ~~、それは実に勿体ないですよっ!

なにしろプロデュースとアレンジ、そしてバックの演奏にしても、松原正樹が完全に現場を掌握した完成度があるんですからねぇ~~!?

このシングル盤に顕著なアイドル志向よりは、ソフト&メロウ、あるいはAOR的なサウンドに彩られた彼女の歌声に癒される事は必定と思いますねぇ~~。

そのあたりについては、追々に件のLPもご紹介しようと目論んではおりますが、CD化された事って。あるんでしょうか?

既に述べたとおり、レコードそのものが売れていなかった現実がありますから、あえて「幻化」と書いたんですが、ある意味では典型的な昭和AORの名盤でもあり、アイドル歌謡ポップスのステレオタイプが楽しめる1枚でもありますから、CDは絶対に必要と断じてしまいます。

ということで、肝心の AMY 本人については、今も知るところが全くありません。

だからこそ、余計に「幻」というレトリックを弄したくなるのは、サイケおやじの思い込みの強さとご理解いただければ、幸いでございます。

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今日は麻里絵を思い出す

2020-06-19 20:24:59 | 歌謡曲

気になるあなた / 麻里絵 (RCA)


すっかり現在は絶滅種となった女性デュオ、殊更歌謡フォークのジャンルでは、その全盛期にはピンクピクルス、シモンズジャネッツウィッシュタンポポ等々が次々に登場し、人気を集めていた事も今や昔……。

しかし、それゆえに彼女達のコーラスハーモニーを懐かしく思い出す時、サイケおやじは本日掲載のシングル盤で昭和51(1976)年にデビューした麻里絵も忘れられません。

もちろん、そのデュオ名「麻里絵」とは、最初はソロ歌手の芸名みたいな印象もあるんですが、実際は吉川恵子と古田明美のコンビであり、柔らかい声質で醸し出されるコーラスハーモニーの素晴らしさは絶品 ♪♪~♪

それは作詞作曲:小野田孝雄が提供の掲載盤A面曲「気になるあたな」を聴けば一発!

船山基紀が附したアレンジも初夏~初秋のイメージも爽やかな、全く今の時期にはジャストミートのフィーリングが心地好い限りですから、たまりません ♪♪~♪

ただし、歌詞の内容は、これまた聴いていただければ直観として聊かの鬱陶しさを覚えるのも、また事実……。

要するに、その頃は独り暮らしの野郎どもには電話の無い部屋に住んでいるのが普通だった状況を、現代に生きるお若い皆様にはご理解していただく必要性があろうとも、なまじっか女房気取りの女に、あれやこれや気を回されるのは、嬉しくもあり、いやはやなんとも……。

まあ、そんなこんなは、すっかり初老のサイケおやじの今になっての感慨とは自覚していながら、だからこそ、若かった頃に、そんな状況があるんだったら、甘えてみたかったという本音もあるんですから、情けない話です (^^;

ちなみに書き遅れてしまいましたが、デュオ名「麻里絵」とは、ブレッド&バターの名曲「マリエ」に因んでいる事は、当時から有名な逸話でありました。

ということで、こんな爽やかなハーモニーの歌が必要になるのも、現実には様々な困難や問題が渦巻いているからで、それは昔も今も、全く変わりないと思いますねぇ~~。

逆説的ではありますが、それゆえに気持ちが、こ~ゆ~歌を求めているのでした。

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さよならの街角を思い続けて

2020-06-18 19:16:25 | 歌謡曲

さよならの街角 / 亜木ジュン子 (ワーナーパイオニア)

全くヒットしていない楽曲の中には、だからこそ、一度聞いただけで忘れられないという、自分だけの歌があるんじゃ~ないでしょうか。

サイケおやじにとっては、本日掲載のシングル盤A面曲「さよならの街角」も、そのひとつでありまして、発売されたというか、初めて聴いたのはラジオの深夜放送、確か昭和47(1972)年の夏でありました。

結論から述べさせていただければ、この「さよならの街角」は作詞:橋本淳&作曲:筒美京平という黄金のヒットメーカーコンビが書いた、今となっては名曲と認定されている傑作らしいんですが、リアルタイムじゃ~、演じている亜木ジュン子にテレビ等々で接した記憶も無く、また楽曲そのものにしても、既に述べたとおり、ヒットしていたとは言い難い状況だったと思います。

しかし、少なくともレコード化された音源の仕上がりは、好きな人には好きとしか言えないほどの魅力があり、歌謡フォークと演歌ポップスの巧みな折衷感がサイケおやじの好むところでして、具体的には、このソングライターコンビが同時期に平山三紀へ提供していた諸作と似た色合いがあるんですが、しかし亜木ジュン子の声質や節回しは、あべ静江っぽいという、ソフトタッチなフィーリングがたまらないんですねぇ~~♪

しかも、高田弘のアレンジにはオルガンやギターが印象的に用いられ、ミディアムテンポの流れには洋楽で当時流行していたレイドバックな味わいが滲み出ているんですから、もはやハナからケツまで、サイケおやじの好みのツボは刺激されまくりでありました。

ところが、例によって、その頃のサイケおやじは小遣いも乏しく、リアルタイムじゃ~このシングル盤は買えず……。

それから長い月日の間には、中古屋を巡る猟盤活動の重要目的になっていたんですが、これが売れていなかった所為でしょう、なかなか良い出会いが無く……。

時代がネットという文明の利器を手にした頃になって、ようやく某オークションで入手出来たブツにしても、「見本盤」でありましたが、それでも嬉しかったですねぇ~~~♪

ちなみに主役たる亜木ジュン子については、現在でも知るところがありません。

発売された音源も、おそらくは、このシングル盤だけと思われますが、更なる探索は継続している次第です。

あぁ……、CD化されているならば、ぜひとも欲しい1曲でもあります。

ということで、街は疫病による様々な規制が緩められ、また既に結果が見えている選挙で騒がしくなつておりますが、あまり手放しで浮かれている庶民は少ないんじゃ~ないでしょうか。

街角にさよならは出来ないんですけどねぇ~~。

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世渡りが下手なもんで…

2020-06-17 19:33:11 | Weblog

諸々逢って、本日は、これがやっとです……。

明日は、なんとかやりますよっ!

そんなふうに自分に言い聞かせている次第です。

失礼致しました <(_ _)>

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あの日の小さな決心

2020-06-16 20:37:09 | 歌謡曲

小さな決心 / 中山忍 (CBSソニー)

サイケおやじが異郷の地の島流しから帰参出来たのは平成6(1994)年、ちょうど今頃の季節でした。

それは昭和62(1978)年4月からでしたから、思えば7年ぶりの社会復帰みたいなもんで、気持ちは急いていながら、そこまでのブランクを埋めるべく行動する全てにおいて、元々読めたとは言い難い空気を尚更に濁らせるばかりの的外れを連発しては、周囲からの失笑に調子を合わせていたわけでして……。

しかし、そんなこんなも、今となっては充実した日々だったと思えば、中古屋巡りにも熱が入り、まだまだネットが普及していなかった頃ですから、店頭で現物に触れる喜びも当たり前とはいえ、ハッとするほど素敵な出会いがある限り、分かっちゃ~いるけど止められないっ!

そこで本日掲載したシングル盤こそが、その最初の獲物であり、当然ながらジャケ買い趣味は全開 ♪♪~♪

もちろん、皆様にとっては、そこでの主役たる中山忍については充分にご承知でありましょう。

しかし、サイケおやじにとっては、完全に浦島太郎の逆乙姫様と申しましょうか、中古屋にどっさりと置いてあったシングル盤の列の中から、柔らかくも芯の強さを感じさせる面立ちと蠱惑的な眼差しには瞬時にシビれさせられましたですねぇ~~~♪

そして、それもこれも彼女が既にして芸能界に絶対的な立ち位置を得ていた中山美穂の妹であったという事実を知ってみれば、本音では中山美穂についても、それほど知ってはいないにも拘らず、すんなりと納得させられてしまったですよ。

ただし、この時点では中山忍が何時頃から芸能界に入ったのか、その経緯諸々にしても全く知らず、それでも急き立てられる様にゲットした掲載盤に針を落としてみれば、案の定と言えば失礼千万、やっぱり歌唱力が ??? でして、作詞:森雪之丞&作曲:後藤次利が提供の「小さな決心」も、ありがちな仕上がりに……。

う~ん、佐藤準のアレンジからも精彩がイマイチ感じられません。

これが発売されたのは昭和63(1988)年11月とされていますが、ヒットしたかは知る由もありません。

しかし、サイケおやじにとっては、そんなのカンケェ~~ねぇ~~!

フォトジェニックな魅力を発散する中山忍ですから、アイドルシンガーよりは女優が向いているのは当然であり、翌年に公開封切で鑑賞した平成ガメラシリーズの「大怪獣空中決戦」に出演していた彼女には、あらためて魅せられました♪♪~♪

ということで、この中山忍のシングル盤もジャケットは「壁」にある事は言わずもがな、何時までも眺めていたい1枚であります。

どうやら歌手としての活動は停止されているようですが、それが正解だったんじゃ~ないでしょうか。

そして、彼女の熱烈なファンからのお叱りは覚悟せねばなりませんが、サイケおやじが中山忍を好きという真実は不動!

それもサイケおやじの小さな決心とご理解いただければ、幸いでございます。

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明日は見えるか……、闇の中

2020-06-15 19:36:07 | Weblog

仕事が縺れて、動きも儘なりません。

本日の1枚の休載、ご容赦くださいませ <(_ _)>

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この人だぁ~れ:part-15

2020-06-14 20:14:10 | 歌謡曲

KUMIKO / 浦上幹子 (ビクター)

安値で纏め売りされている中古盤をゲットする楽しみは、ちょいと「福袋」に似ている感じでしょうか、知っている歌手の有名作よりは、全く知らない歌手のレコードに期待を抱いてしまうところは、当たり外れの面白さと思います。

本日掲載したシングル盤も、サイケおやじにとっては全く知らない浦上幹子が昭和61(1986)年に出したとされる1枚で、ジャケ写ポートレートのイメージからして、失礼ながら、あまり精彩の感じられないアイドルなのか……?

等々の先入観でA面曲「KUMIKO」に針を落としてみれば、これが正統派の歌謡ロックと申しましょうか、唸るギターに演歌っぽいメロディ、そして女の嫉妬にツッパリが重なり合った歌詞の世界をグイグイと節回す浦上幹子の歌唱力は、なまじっかのアイドルには求めえぬ熱気を発散しているんですねぇ~~♪

これは作詞:たかたかし&作曲:曽根幸明というクレジットを確認すれば納得もされますが、そこに川口真が附したアレンジのロックっぽさは、浦上幹子が持ち前のドスの効いた声質があればこそっ!?

例えるならば、山口百恵~内藤やす子~中原理恵~中森明菜と続く系譜に属している感じでしょうか、実はそれよりも演歌色が強い印象は、決してアイドルの枠組みに収まりきれない逸材だったのか……。

しかし、それ故にということでしょうか、女の子アイドルが芸能界の主流であった当時には、ブレイク出来なかったのは勿体ない限りです。

ところが、やっぱりというか、結局のところ彼女は改名して、しぶとく生き残っていた様で、「浦上裕里子」となって正統派歌謡曲の道に進んだとの事、それなりにレコードやCDを現在までに幾枚か出している事実がある以上、これからも探索を続けねばなりますまい!

う~ん、それにしても、このジャケ写のアイドル仕様は収録楽曲のイメージとは違いがある過ぎる感じで、とすれば実演ライブの場やテレビ出演の時には強いメイクをしていたのかなぁ~~~?

なんとも気になる浦上幹子は、例によって「この人」シリーズというわけです。

ということで、実は最近、件のネットオークションでは連戦連敗中ですから、なかなか欲しいブツが入手出来ず、精神衛生がよろしくありません。

もちろん、財力不足も大きな原因ではありますが、ツキってやつからも見放されている気がしますねぇ……。

あらためて趣味に生きる道は険しさを痛感させられている次第です。

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相楽ハル子のシャープな誘惑

2020-06-13 19:48:09 | 歌謡曲

ヴァージン・ハート / 相楽ハル子 (CBSソニー)

相楽ハル子も、サイケおやじにとってはリアルタイムを知らない幻のアイドルで、それは例によって異郷の地で過ごしていたブランク期間中に彼女が活躍していたからに外なりませんが、とにかく最初に衝撃を受けたのは、南野陽子を後追いして接したテレビドラマ「スケバン刑事 Ⅱ」で演じていた「ビー玉のお京」役でありました。

もちろん、今更ながら説明不要とは思いますが、その劇中の相楽ハル子は主役を演じていた南野陽子のライバルでもあり、奇妙な友情で結ばれた仲間でもあるという、とても魅力のあるアウトローでして、しかも女学生でありながら、任侠の世界に生きる姿は姉御肌と申しましょうか、確か孤児であり、子分らしき者までも登場していたという、如何にも番組タイトルに相応しい存在感は強烈でありました。

そして実際、強い眼の力を遺憾なく発揮した、ある意味では不貞腐れた演技は、美形のルックスと相まって、サイケおやじが大いに好むところでありましたし、さらに劇中挿入歌「ヴァージン・ハート」で昭和61(1986)年に歌手デビューしていた事を知ってみれば、そのブツを求めて、足は忽ちに中古屋へっ!

本日掲載したのは、そ~やってゲットした相楽ハル子の歌手デビューシングルでして、まずはジャケ写ポートレートからして、最高にゾクゾクさせられましたですねぇ~~~♪

で、作詞:湯川れい子&作曲:鈴木キサブローが提供したA面曲「ヴァージン・ハート」はアップテンポのロック系アイドル歌謡の秀作であり、何よりも気に入っているのは新川博のアレンジによる哀愁たっぷりのスローなイントロからズバッ~っと突っ込んでいく曲展開のノリであり、加えて相楽ハル子の歌いっぷりの緊張感、その節回しの微妙な危なっかしさが、せつなくも捨鉢なフィーリングに繋がっていくあたりは、歌詞の世界にジャストミート♪♪~♪

あぁ~~、何時聞いても、胸が苦しくなってしまうのは、サイケおやじには今でも「青い」感情が残っているからだと思いたいですよ、恥ずかしながら。

ところが、後追いで知ったとは言いながら、これがヒットチャート的には空振りしていたらしいというのは、何故だっ!?

個人的には、大好きになった相楽ハル子のレコードやCDは極力蒐集したつもりですが、実質的に芸能活動を休止してしまった所為があるとはいえ、時代は平成に入ってからの所謂後期の作品群は意外と入手に苦労しましたですねぇ……。

う~ん、そんなにブレイクしたアイドルじゃ~なかったんでしょうか?

既に述べたとおり、相楽ハル子のリアルタイムのアイドル時代には接していないので、その真相は知る由もありませんが、なんとも納得出来ませんねぇ……。

ということで、告白すれば、件の「スケバン刑事 Ⅱ」のDVDは、中古ながら、しっかり揃えておりまして、ひそかに鑑賞している実情は、既に皆様ご推察のとおりです。

あぁ……、いつまでも若く……。

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南野陽子には、何時も屈折してしまう

2020-06-12 18:31:23 | 歌謡曲

楽園のDoor / 南野陽子 (CBSソニー)

度々述べて来ましたが、昭和62(1987)年から異郷の地で過ごしていたサイケおやじは、当然ながら、その間に純(?)アイドルをやっていた南野陽子の人気の高さは後追いで知るばかりなんですが、つまりは帰参してからのブランクを補うべく中古屋巡りをしていると、彼女のレコードやCDが安値&捨値で店頭に置かれている状況に鑑みて、なるほどなぁ~~、と思った次第です。

そして、それゆえに彼女の人気の要因を自分なりに客観視すれば、やはり愛くるしいルックスが、時としてクールな面立ちとの二面性にある様な印象で、それがサイケおやじにとっては、殊更後者に至っては、ヤル気の無い風俗嬢みたいに見えたりもするんですが、それはそれで妙に水気の多そうな口調によるメロディの節回しが無機質に聞こえてしまうという、なかなかに個性的なボーカルスタイルとリンクしている感じもあり、歌手としても大ヒットを連発出来た秘密かもしれません。

そ~です、サイケおやじとしては、歌手よりも女優としての存在が、南野陽子には合っていたと最初は思ったんですよ、実は。

しかし、それが逆転したのが本日掲載のシングル盤A面曲「楽園のDoor」を始めて聴いた時でして、もちろん完全なる後追いではありましたが、作詞:小倉めぐみ&作曲:来生たかお、そして編曲:萩田光雄が狙ったのは、そんな彼女のアイドルとしての義務感みたいなものを活かそうとしたのだとしたら、マイナー主体でありながら、上品なメロディ展開がジャストミートするのも思惑(?)どおりかもしれません。

もちろん、歌唱力は不安定ですし、リズム感もアブナイところが散見されるのは如何にもではありますが、サビの展開からメジャーな音を使っての曲終わりに意想外とも思えるゾクゾク感が残るのは、実にプロの手際の冴えってやつでしょうか、サイケおやじは好きです ♪♪~♪

ただし、このジャケ写!?

カッパみたいなヘアスタイルのポートレートは、なんなんだぁ~~~!?

実際、曲の中身を全く知らずに中古屋でこのシングル盤に邂逅したサイケおやじは、絶句しましたですよ……。

あくまでも想像ではありますが、これが世に出た昭和62(1987)年当時、リアルタイムの彼女のファンだって、賛否は分かれたというよりも、拒否反応って無かったんですかねぇ~~~。

ということで、既に述べたとおり、サイケおやじは南野陽子というアイドルの全盛期には接する事が出来ませんでしたが、テレビドラマや映画の中で後追いながら女優としての彼女を観る時、歌手としては結果的に迷い道に踏み込んだ後年の活動も含めて、その輝きのエネルギーの大きさは伝わって来るものがありました。

うむ、アイドル全盛期に接していたら、こんな屈折したサイケおやじの想いも変わっていたんでしょうねぇ~~。

失礼致しました。

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西村まゆ子の消失は…

2020-06-11 19:48:06 | 歌謡曲

ひと恋初めし / 西村まゆ子 (CBSソニー)

リアルタイムの歌謡曲ファンならば、本日の主役たる西村まゆ子ほど、その突然の引退というか、実質的には解雇された現実は驚きと残念な気持ちの二重奏だったんじゃ~ないでしょうか。

それはホリプロが総力を結集して売り出した後の仕打ちが、あまりにも唐突だったからで、とにかく彼女の歌唱力の素晴らしさが認められていただけに、理由とされた「素行不良」の本質が曖昧されていたあたりも、ファンを納得させられなかった要因かもしれません。

結局、西村まゆ子は昭和53(1978)年早々にデビューしながら、わずか半年足らずで芸能界を去ってしまったので、結果的に残された音源はシングル盤が2枚だけらしく、本日掲載したのは同年4月に発売された最終作ながら、A面に収録された作詞:喜多条忠&作曲:三木たかしが提供の「ひと恋初めし」は、そんな裏切り(?)を微塵も感じさせない素晴らしい仕上がりなんですねぇ~~!

曲調としては、演歌寄りの歌謡フォークと思いますが、若草恵のアレンジがハナっから丸っきり「必殺シリーズ」の劇伴みたいで、その盛り上がりが最後まで持続する中、全く負けていないのが西村まゆ子の、ある意味じゃ~、グルーヴィなフィーリングで、このまんま順調に芸能活動を展開して欲しかったと思わざるを得ません……。

正直、ルックス的にはアイドルとしてはキビシイかもしれませんが、正統派歌謡曲の王道を歩んだ可能性は大いにあった逸材でしょう。

そもそも不思議なのは、解雇理由の「素行不良」って、何だったのか?

ホリプロともあろう大手芸能社が、他に手立てが無かったのか?

そんなこんなを様々に夢想するのは、既に一般人となっている彼女には失礼かもしれませんが、でもねぇ……。

願わくば、再起・再デビューを期待していたのがサイケおやじの本音であります。

ということで、何事も本質を詳らかにする事は決して良いとは思いませんが、それはそれとして、曲タイトルの読み方「ひとこいそめし」とは素敵な響き ♪♪~♪

往時が懐かしいです。

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