Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ジャズ LP を聴く : チャーリー・クリスチャン

2016-11-21 21:07:49 | ジャズ

我が家にはレコードプレイヤーはおろか CD プレイヤーもないのだが,ポータブル・レコードプレイヤーとギターアンプの組み合わせで,ジャズギターの LP を何枚か聴かせていただくことができた.

写真右は,日本では「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」として知られている LP で,自分も持っていた.しかし聴かせていただいたのは違うジャケットで,曲目もディジー・ガレスピーの演奏が見当らなかった.

 山口克己「ジャズ名盤セレクション」誠文堂新光社(2015/6)
という,アナログレコードのレーベルとプレスに関するマニアックな本がある.これによれば,まず写真左の 10 インチ LP があり,それにガレスピーのセッションを加えて 12 インチとしたのが右の赤いジャケットであるという.先日の LP のジャケットは左のものではなく,10 インチでもなかったが,左と同じ曲目で,後年違う会社から出されたものだろう.

この LP 中のピカイチは Swing to Bop だが,今回聴いてこれは Topsy だと思った.
ピアニストは Thelonius Monk となっているが,信じられない !

Charlie Christian Memorial Album という3枚組のアルバム中の Till Tom Special (作曲はベニーグッドマンとライオネル・ハンプトン) も聴いた.粟村政昭氏によるライナーにはこれが Swing to Bop の原曲とあったが,Topsy そのものの部分がある.メンバーがおもしろく, Benny Goodman - cl,Lionel Hampton - vb,Count Basie -p, Charlie Christian - g, Artic Bernstein - b, Nick Fathool - dr.

ちなみに Topsy はエドガー・バトルとエディ・ダラムの作曲で,1937 年にベニー・グッドマンもカウント・ベイシーも録音している.

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北村薫「遠い唇」

2016-11-21 08:43:29 | 読書
せっかくのカバーデザインを (図書館のバーコードはあきらめるとしても) 出版社のバーコードが邪魔しているのが残念.装画 agora,装丁 坂詰佳苗.

内容は悪くはないが,片手間に書いたみたい.著者の軸足は,ふつうの小説・アンソロジー編集・ミステリ評論・文学賞審査などに移っているのかもしれない.

7編の短編集で,最初の2作「遠い唇」「しりとり」に俳句が登場するので,こりゃ俳句ミステリ集か ! と思ったが早とちりだった.
しかし暗号をテーマにした作品で一冊が統一されているようだ.例外は「パトラッシュ」と「解釈」だが,後者では宇宙人が「吾輩は猫である」などを解釈する.暗号というより,広くコトバをテーマにしたのかもしれない.

暗号を作り出すだけでは小説にならない.暗号を使う状況をうまく作り出すところが小説家の腕の見せどころ,「続・二銭銅貨」は江戸川乱歩の有名作を利用してそれを売りにしたところが,上手いようでもあり,安直なようでもある.

この作品の暗号と,最後の「ゴースト」の暗号とはちょっと似ている.ここには著者 1993 年の作品「冬のオペラ」の名探偵が再登場する.しかし残念ながら,「冬の...」は読んだと言うことしか覚えているだけで,中身も探偵の名前もすっかり忘れていたのだった.
この「ゴースト」のために「付記 - ひらめきにときめき」という,著者のミステリ談義がついている.
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reading

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