【全文】:「ジャニーの痕跡この世から一切なくしたい」ジュリー氏の手紙 メリー氏との関係、パニック障害も
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【全文】:「ジャニーの痕跡この世から一切なくしたい」ジュリー氏の手紙 メリー氏との関係、パニック障害も
「ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切、無くしたいと思います」
故ジャニー喜多川氏のめいで、ジャニーズ事務所の100%株主の藤島ジュリー景子氏は10月2日、記者会見に出席せず、手紙で心境を寄せた。
井ノ原快彦氏が代読した。時間は10分ほどに及んだ。
手紙では、ジャニー氏が敗訴した裁判について、母親のメリー氏から「負けてしまったのは弁護士のせい」と聞かされていたと説明。「皆が洗脳されていたのかも知れません。私も含め良い面を信じたかったのだと思います」と打ち明けた。
保有する株を売却しない理由は「被害者の方々に法を超えた救済が事実上できなくなると伺ったから」と言及した。
メリー氏との親子関係も「話をすることを極力避けて生きてきた人生でした」などとし、パニック障害も告白。
ジャニー氏の性加害については、「知らなかったと言うことを言い訳にするつもりは全くありません。メリーが言うことを信じてしまっていたこと、そしてそれを放置してきた自分の鈍感さ、全て、私の責任です」と自責の念をつづった。(デジタル編集部)
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井ノ原快彦氏が代読した内容の全文は、次の通り。
◆井ノ原氏が代読した手紙の内容全文
この度、叔父ジャニー喜多川により性被害にあわれた方々に、あらためて心からお詫び申し上げます。
5月2日に被害にあわれた方とはじめてお会いしました。その後も色々と実際にお話を伺う中で、この方々にどのように補償していくのが良いのか、加害者の親族としてやれることが何なのか考え続けております。
そしてジャニーズ事務所は、名称を変えるだけではなく、廃業をする方針を決めました。
これから、私は、被害にあわれた方々への補償や心のケアに引き続きしっかり対応させていただきます。
叔父ジャニー、母メリーが作ったものを閉じていくことが、加害者の親族として私ができる償いなのだと思っております。
私は4年前に母親であるメリーからジャニーズ事務所を相続いたしました。
ジャニーズ事務所は、ジャニーだけではなく、私の母であるメリーも権力を握っていたと思います。ジャニーはメリーからお小遣いをもらうという形でしたので、経営的なことは全てメリーが決めていたと思います。
ジャニーと私は生まれてから一度も二人だけで食事をしたことがありません。会えば、普通に話をしていましたが、深い話をする関係ではありませんでした。
ジャニーが裁判で負けた時も、メリーから「ジャニーは無実だからこちらから裁判を起こした。もしも有罪なら私たちから騒ぎ立てるはずがない。本人も最後まで無実だと言い切っている。負けてしまったのは弁護士のせい」と聞かされておりました。当時メリーの下で働いていた人達も同じような内容を聞かされてそれを信じていたと思います。
そんなはずはないだろうと思われるかもしれないですが、ジャニーがある種、天才的に魅力的であり皆が洗脳されていたのかもしれません。私も含め良い面を信じたかったのだと思います。
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そして母メリーは、私が従順な時はとても優しいのですが、私が少しでも彼女と違う意見を言うと気が狂ったように怒り、叩き潰すようなことを平気でする人でした。
20代の時から私は時々過呼吸になり倒れてしまうようになりました。当時病名はなかったのですが、今ではパニック障害と診断されています。
私は、そんなメリーからの命令でジャニーズ事務所の取締役にされておりましたが、事実上、私には、経営に関する権限はありませんでした。そして、2008年春から新社屋が完成した2018年まで、一度もジャニーズ事務所のオフィスには足を踏み入れておりません。
これは、性加害とは全く違う話で、私が事務所の改革をしようとしたり、タレントや社員の環境を整えようとしたこと等で二人を怒らせてしまったことが発端です。
ジャニーとも、2008年頃から2016年頃までライブ会場ですれ違うことがあっても会話はしておりませんでした。その後、ジャニーの稽古場に呼び出されて久しぶりに話しましたが、それ以降もジャニー本人に会ったのは数回です。その期間のJr.からのデビューや管轄外のグループの解散のプロセスにも関わっておりません。
メリーからは私の娘である孫に会いたいと切望され、1年に数回、一緒に食事をすることや、お正月には孫と旅行をすることを決められておりましたが、私自身はメリーと話をすることを極力避けて生きてきた人生でした。
このような説明をすると、嘘だとか、親子で仲が良かったのを見たことがある等、またバッシングされる記事が大量に流れるのだと思いますが、近い関係者の皆様、タレントの方々、社員等であれば、こうした事情を知っていると思います。
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■【まとめ】ジャニーズ性加害問題 元Jr.らの勇気ある告白、次々と 60年超の被害検証
心療内科の先生に「メリーさんはライオンであなたは縞馬だから、パニック障害を起こさないようにするには、この状態から、逃げるしかない」と言われ、自分で小さな会社を立ち上げ、そこに慕ってくれるグループが何組か集まり、メリー、ジャニーとは全く関わることなく、長年仕事をしておりました。
このような理由で、ジャニーがいる稽古場とは全く違う場所で働いており、Jr.の皆さんとの接点もなかったので、今回申し出てくださった中で、私がお会いしたことがあるのは9人です。それ以外の多くの方々とはお会いしたことがないのです。
今から思えば、ジャニーの親族であり、女性である私に、Jr.の皆さんはもちろんのこと、タレントの皆さんも噂話をすることや、相談もしにくかったのではないかと思います。
今被害を申告されている方々の中で、私を含めて現在の役員が被害者の方々について直接知る情報は、在籍していたかどうか以外にほぼございません。
そこで、ジャニーやJr.と私以上に近い距離で接していらした元役員、元社員、そして外部スタッフの皆さまには被害者救済のご協力をぜひお願いできたらと思っております。
ジャニーズ事務所は廃業に向かっておりますが、一人たりとも被害者を漏らすことなく、ケアしていきたいと思っております。
知らなかったと言うことを言い訳にするつもりは全くありません。メリーが言うことを信じてしまっていたこと、そしてそれを放置してきた自分の鈍感さ、全て、私の責任です。
また、今回、なぜ私が100%の株主で残るのかと多くの方々から批判されました。
実は多くのファンドの方々や企業の方々から、私個人に有利な条件で買収のお話も沢山頂いております。そのお金で相続税をお支払いし、株主としていなくなるのが、補償責任もなくなり一番楽な道だとも何度も何度も多くの専門家の方々からアドバイスされました。
しかし、100%株主として残る決心をしたのは、他の方々が株主で入られた場合、被害者の方々に法を超えた救済が事実上できなくなると伺ったからでした。
そういう理由で、現在の会社には株主100%として残りますが、チーフコンプライアンスオフィサーを外部から招聘し、今後私は補償とタレントの心のケアに専念しそれ以外の業務には一切当たりません。
また、今後私は全ての関係会社からも、代表取締役を降ります。またジャニーとメリーから相続をした時、ジャニーズ事務所を維持するために事業承継税制を活用しましたが、私は代表権を返上することでこれをやめて、速やかに納めるべき税金を全てお支払いし、会社を終わらせます。
ジャニーズ事務所を廃業することが、私が加害者の親族として、やり切らねばならないことなのだと思っております。ジャニー喜多川の痕跡を、この世から一切、無くしたいと思います。
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また、関係各所の皆様、ご迷惑ご心配をおかけして大変申し訳ございません。
今日、記者会見に出席せず、このようなお手紙を出すことで逃げた、卑怯だと言われることは重々承知です。
今回初めて公にお話ししたメリーは、本当に酷い面も多くあったのですが、優しい時もあり、自分の母でもあり、皆様の前でお話ししたいことを過呼吸にならずにお伝えできる自信がなく、このようなお手紙にさせて頂きました。誠に申し訳ございません。
改めて、被害者の皆様、ジャニーのしたことを私も許すことができません。
心から申し訳ないと思っております。
またタレント、社員の皆さんが、これから新しい道に思いっきり羽ばたき、皆が幸せになれるよう、私はそれを後押しできるような形になるよう、精一杯頑張っていきたいと思っております。
どうか引き続きご指導ご鞭撻いただけますようどうぞよろしくお願い致します。
2023年10月2日 藤島ジュリーK
元稿:東京新聞社 主要ニュース 社会 【話題・ジャニーズ事務所は10月2日、創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、記者会見】 2023年10月02日 15:14:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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