【政界地獄耳・12.13】:上司からの性的暴行、女性検事の涙の訴え 法相はどう対応するのか
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・12.13】:上司からの性的暴行、女性検事の涙の訴え 法相はどう対応するのか
★大阪地方検察庁元検事正・北川健太郎被告が、部下だった女性検事に性的暴行を加えた罪に問われている裁判は、元検事正が勝算があるとしたのか、初公判で「公訴事実を認め、争うことはしません。被害者に深刻な被害を与えたことを深く反省し、謝罪したい」という姿勢から一転、10日、弁護人が会見で「同意があると思っていた」「抗拒(こうきょ)不能だったか疑わしい」と無罪を主張したのはマイナスに働くのではないか。今年多くの国民が朝ドラ「虎に翼」(NHK総合)で学んだ司法界の女性の壁はいまだ厚く、まして大阪検察庁トップの巻き起こした事件の説明としてもあまりにもお粗末だ。
北川健太郎被告
★11日、被害を訴える女性検事は会見で涙ながらに「元検事正自身が犯した準強制性交等の罪について、否認に転じ、無罪を主張していることを絶句し泣き崩れました」から始まり、「信頼していた女性副検事から裏切られ、検察職員らからセカンドレイプの被害まで受け、信頼していた検察組織から心無い対応をされ続け、検事総長らから疎まれることもなかった」と続く。「性犯罪事件においてどのように主張すれば逮捕や起訴を免れやすいか、無罪判決を得やすいかを熟知した検察のトップにいた元検事正が、世にまん延する『同意があったと思っていた』などという姑息(こそく)な主張をして無罪を争うことが私だけでなく、今まさに性犯罪被害で苦しんでいる方を、どれほどの恐怖や絶望に陥れ、被害申告することを恐れさせているか、そして、今後さらに多くの性犯罪者に『同意があったと思っていた』と主張させて、性犯罪の撲滅を阻害し、むしろ助長させることになる」。
★ほかにも耳を覆いたくなる話が続いた。また検察内部の隠蔽(いんぺい)工作や被告弁護士への情報漏えいまで、ありとあらゆる方向から攻め立てられていることを率直に話した。多くの国民はこの証言に怒りを覚えたと思うが、政治は何ができるのか。法相はどう対応するのか。裁判のゆくえだけでなく、司法や検察の在り方が問われているのではないか。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年12月13日 08:08:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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