【政界地獄耳・11.13】:若者の政治意識と石破政権の違和感
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.13】:若者の政治意識と石破政権の違和感
★日本財団が定期的に実施している18歳意識調査は極めて興味深い結果を示してくれる。なにしろ最初の有権者となる年齢の意識調査だ。半年前だが4月に実施された調査は日、米、英、中、韓、印の6カ国で各1000人の若者を対象にした調査だが「自分自身に将来の夢があるか」との問いに、「どちらかといえば」も含めて「ある」と回答したのは印88・4%、中88・2%に対し、日本は60・1%という。「他人から必要とされているか」「人に誇れる個性があるか」についても、日本は肯定的に答えた人の割合が60%を割り込み、他の国と比べて群を抜いて低いという。「夢中になれることがある」「人生に目標や方向性がある」も各国の中で一番低い。
★最新の調査は大統領選挙だが、9月の調査は総裁選と政治関心。17歳から19歳の国内男女。サンプルは1000人。幾つかの設問の中、自民党総裁選で一部の候補者が意見を表明している次のテーマについて、あなたはどの程度関心があるかについて問うと、増税ゼロ、選択的夫婦別姓、原発ゼロ、女性天皇・女系天皇の容認、マイナ保険証の廃止・移行延期に関心が集まり、最大の関心事は男女とも増税ゼロ。女性・女系天皇の容認、選択的夫婦別姓についての関心は女性に強く出た。全体的には社会人と関心が重なるが、国際社会の中の若者像と重ねるといささか保守的過ぎようか。ただ新首相に期待するものとして「一般市民の生活への理解」「日本を良くする信念」「クリーンさ(不正や不透明さがない)」が多く、それぞれ全体の3割近くが回答。一方「政治家としての実績・経験」「学歴」「家柄」との回答は5%未満という。
★さてそれを第2次石破内閣に照らせば庶民の暮らしを理解し、クリーンさを求め、少しでも日本を良くする覚悟があるかということだ。今の政権からはその空気は湧き出てこない。首相・石破茂の空回りと旧態依然の自民党体質を背負った幹事長・森山裕のミスマッチだろう。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年11月13日 07:41:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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