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【機密文書・前編】:アメリカ原爆「機密文書」に書かれていた「重要事実」…! 『マンハッタン計画』指揮者が知っていた「放射線被害の本当の恐ろしさ」と、「オッペンハイマー宛のメモ」の中身

2024-11-08 23:58:50 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【機密文書・前編】:アメリカ原爆「機密文書」に書かれていた「重要事実」…! 『マンハッタン計画』指揮者が知っていた「放射線被害の本当の恐ろしさ」と、「オッペンハイマー宛のメモ」の中身

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【機密文書・前編】:アメリカ原爆「機密文書」に書かれていた「重要事実」…! 『マンハッタン計画』指揮者が知っていた「放射線被害の本当の恐ろしさ」と、「オッペンハイマー宛のメモ」の中身

 ◆機密「広島と長崎における原爆爆発の生物学的影響」

 「原爆の放射線に即死するほど晒されなかった被害者は、過度に苦しむことなく死ぬだろう。実際、それは非常に気持ちのいい死に方だと言うことだ」

 これは、原爆の開発・製造目的で1942年に開始された「マンハッタン計画」の最高責任者レスリー・グローブス将軍(映画『オッペンハイマー』では、マット・デイモンが演じている)が、原爆が投下された1945年の11月に「原子力エネルギーに関する米上院特別委員会」の公聴会でした証言である。

 “被爆者が非常に気持ちのいい死に方をする”とは、とんでもない発言だ。当時、「マンハッタン計画」を主導した人々は、放射線の影響について、どの程度、認識していたのだろうかーー。

 8月7日、そんな疑問に答える、機密解除された文書「広島と長崎における原爆爆発の生物学的影響」が公開された。この文書は、1970年代に数回の審査を経て非機密化されていたが、公開されたのは今回が初めてとなる。

 多くの政治家を輩出している名門ジョージ・ワシントン大学の私立研究機関「国家安全保障アーカイブ」がFOIA(情報公開法)を通じて行ったリクエストに対し、米国家核安全保障局が公開したこの文書は、「マンハッタン計画」のためにニューメキシコ州ロスアラモスに創設されたロスアラモス国立研究所のアーカイブの中から見つかった。ちなみに、「国家安全保障アーカイブ」は、原爆に関する機密文書をこれまで数年にわたって入手しており、この文書以外にも、様々な文書をサイトで公開している。

初公開された機密文書

 上の画像が、原爆投下の翌月1945年9月1日付けのその文書。ロスアラモス研究所の4名の科学者が、同研究所原爆計画爆発部長ジョージ・キスチャコウスキーの依頼で、広島と長崎に投下された原爆がもたらす生物学的影響についてリサーチして書いたメモランダムである。

 ◆「約800〜900メートルの範囲内で致命的な可能性」

 この文書は、書かれたその日までは指摘されることのなかった重要な事実を露呈している。科学者たちが“放射線被曝が、原爆の爆撃で亡くなった人々の死亡原因の一つになる可能性がある”と結論づけているのだ。この文書でそのことが指摘されるまでは、原爆の被害者は主に爆風や熱によって死亡すると想定されていた。つまり、この文書は、初めて、放射線被曝が原爆の被害者の死を引き起こした可能性を指摘した貴重な文書と言える。

 初公開された機密文書

 具体的には、原爆の爆発直後に発生するガンマ線が人体に致命的な影響を与える可能性があることや、生存者でも爆撃から何週間も経って亡くなる可能性があることが、以下のように述べられている。

 「爆発後、数秒以内に放射されるガンマ線は、致死量が599〜900レントゲンであるため、約800〜900メートルの範囲内で致命的となる可能性がある。この種の放射線の場合、この範囲内で奇跡的に生存した人であっても放射線によって命を落とすだろう。このケースでは、数週間後に亡くなることもある」

 また、放射性粒子による影響についても言及されている。

 「地面に堆積した放射性物質から出る放射線による生物学的損傷は算出できない。これはほぼ無視できる可能性があるが、降下する塵粒子の活性物質が堆積することは排除できない」

 ◆「オッペンハイマー」へのメモ

 放射線被曝が引き起こしたと思われる病気や死亡については、原爆が投下された後、日本でも報じられていた。しかし、「マンハッタン計画」の最高責任者レスリー・グローブス将軍は、この文書の日付の前日にテネシー州オークリッジで行われた記者会見で、“放射線が死亡を引き起こしたという事実はなく、報道は日本のプロパガンダだ”と主張して、放射線の影響を否定していた。

 つまり、グローブス将軍の主張は、4人の科学者が書いた“放射線被曝が原爆の被害者の死因の一つになる”としている前述の文書と真っ向から矛盾していた。そのため、文書を受け取ったチャウコウスキーは、当時ロスアラモス研究所所長を務めていたロバート・オッペンハイマー宛てのメモの中で「グローブス将軍が大胆な主張をした」と戸惑い、その文書をすぐにはグローブス将軍に送らなかった。

オッペンハイマー(左)とグローブス将軍(右) photo/gettyimages

 しかし、グローブス将軍は、本当に、放射線の影響を認識していなかったのだろうか? そうとは思えない。「国家安全保障アーカイブ」に掲載されている様々な文書がそのことを示唆している。

 例えば、1945年7月21日、アメリカがニューメキシコ州で“トリニティ実験”と呼ばれる人類初の核実験でプルトニウム原子爆弾を爆発させてから数日後、「マンハッタン計画」主任医務官スタフォード・ウォーレンは、最高機密報告書の中で、「キノコ雲から降下する粉塵は、爆発実験地点から約30マイル、北東約90マイルにわたって、非常に深刻なハザードを引き起こす可能性がある。空中には非常に大量の放射性の塵が浮遊している」と報告していた。

 また、ウォーレンらは、後に、実験地点から最大100マイル先まで大量の放射性降下物があったことを発見している。そこでは、ベータ線で焼かれて背中の毛が白色化した牛まで見つかっていたのだ――。

 後編記事『アメリカ原爆「機密文書」が“初公開”で判明…! 『マンハッタン計画』指揮者が「無視]した“放射線被害の深層”と、「日本のプロパガンダだ」発言のウラで漏らしていた「本音」』では、さらに機密文書に残されていた“深層”についてレポートしよう。



 ■飯塚 真紀子
MAKIKO IIZUKA

 在米ジャーナリスト。大分県生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業後、雑誌編集を経て渡米。ロサンゼルスを拠点に、政治、経済、社会問題、トレンドなどをテーマに様々な雑誌に寄稿。ノーム・チョムスキー、ロバート・シラー、ジェームズ・ワトソン、ジャレド・ダイアモンド、エズラ・ヴォーゲルなど多数の知識人にインタビュー。著書に 『9・11の標的をつくった男 天才と差別―建築家ミノル・ヤマサキの生涯』(講談社)、『そしてぼくは銃口を向けた 』、『銃弾の向こう側―日本人留学生はなぜ殺されたか』、『ある日本人ゲイの告白』(草思社)、訳書に封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか(講談社 )などがある。

 元稿:現代ビジネス 主要ニュース 社会 【話題・機密解除された文書「広島と長崎における原爆爆発の生物学的影響」が公開・担当:飯塚 真紀子・在米ジャーナリスト】  2023年08月15日  07:33:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【機密文書・後編】:アメリカ原爆「機密文書」が“初公開”で判明…! 『マンハッタン計画』指揮者が「無視」した“放射線被害の深層”と、「日本のプロパガンダだ」発言のウラで漏らしていた「本音」

2024-11-08 23:58:40 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【機密文書・後編】:アメリカ原爆「機密文書」が“初公開”で判明…! 『マンハッタン計画』指揮者が「無視」した“放射線被害の深層”と、「日本のプロパガンダだ」発言のウラで漏らしていた「本音」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【機密文書・後編】:アメリカ原爆「機密文書」が“初公開”で判明…! 『マンハッタン計画』指揮者が「無視」した“放射線被害の深層”と、「日本のプロパガンダだ」発言のウラで漏らしていた「本音」

 ◆「初公開」機密解除された文書に書かれていたこと

 8月7日、アメリカで機密解除された文書「広島と長崎における原爆爆発の生物学的影響」が公開された。今回初公開された貴重文書であることは言うまでもないが、その中では「爆発後、数秒以内に放射されるガンマ線は、致死量が599〜900レントゲンであるため、約800〜900メートルの範囲内で致命的となる可能性がある」などと指摘。当時、原爆の被害者は主に爆風や熱によって死亡すると想定されていた中で、初めて放射線被曝が原爆の被害者の死を引き起こした可能性を指摘した貴重な文書が初公開された形なのだ。

公開された機密文書

 しかし、「マンハッタン計画」の最高責任者レスリー・グローブス将軍が、この文書の日付の前日にテネシー州オークリッジで行われた記者会見で、“放射線が死亡を引き起こしたという事実はなく、報道は日本のプロパガンダだ”と主張していたことを記事『“初公開”アメリカ原爆「機密文書」に書かれていた「重要事実」…! 『マンハッタン計画』指揮者が知っていた「放射線被害の本当の恐ろしさ」と、「オッペンハイマー宛のメモ」の中身』では紹介した。「マンハッタン計画」主任医務官スタフォード・ウォーレンもまた、最高機密報告書の中で、「キノコ雲から降下する粉塵は、爆発実験地点から約30マイル、北東約90マイルにわたって、非常に深刻なハザードを引き起こす可能性がある。いったいなぜ、放射線被害についての現実は“無視”されたのかーー機密文書には苦悶する指揮官の「本音」が残されていた。 

 ウォーレンは、グローブス将軍宛ての7月25日付の文書の中でも、都市上空での原爆の爆発が放射線ハザードや火事などを引き起こすと指摘、また、原爆の放射線は、爆発後に都市入りする軍隊にも危険を与える可能性があり、文書の最後に添付されている表で、放射線を大量に浴びた場合、多くの軍隊は「永久的なダメージ」を受ける可能性があると分析している。

 つまり、グローブス将軍はこの時点で、放射線の影響が十分わかっていたはずだ。

 しかし、グローブス将軍は、陸軍参謀総長ジョージ・マーシャル将軍宛てに送ったトリニティ実験に関する7月30日付けの文書の中で、原爆が引き起こす爆風の影響については強調しているものの「地上では、放射性物質のダメージを受けないことが予想される」と放射線の影響を否定している。ここでも、ウォーレンの指摘は無視されてしまった。

 ◆「(日本の)上手いプロパガンダだ」と一蹴した

 そして、8月6日には広島に、9日は長崎に原爆が投下される。日本では、すぐに、原爆の放射線が引き起こしたと考えられる病気や死亡が報じられた。その報道はグローブス将軍の耳にも入り、1945年8月25日、将軍は、放射線の影響を報じる日本のラジオ放送についてオークリッジ病院の外科医と電話会談をしている。

 2人は、日本のラジオ放送が「広島は死の街となり、25万人が住む街の90%の家が即座に破壊された。今は幽霊が後進している。生存者は放射線火傷で死ぬ運命にある」と報じたことについて、「それは上手いプロパガンダだ。人々は熱傷を受けているだけだ」と一蹴している。

 9月7日、グローブス将軍は、ハーバード大学学長で「マンハッタン計画」にも深く関与したジェームズ・コナント氏と電話会談をしているが、その時も「放射線で人がなくなっているという報道には根拠がない」と言い切っている。

 グローブス将軍の“放射線の影響否定”はその後も続いた。

 前述のウォーレンは、グローブス将軍に宛てた11月27日付けの原爆調査報告書の中で、「広島と長崎の病院に入院した約4,000人の患者のうち約1300人に当たる33%が放射線の影響を受け、そのうち約半数が死亡した」と書いている。

 しかし、その3日後の1945年11月30日、「原子力エネルギーに関する米上院特別委員会」の公聴会で、議員から、原爆が投下された日本の2都市で「放射性の残留物」があるかどうか尋ねられたグローブス将軍は「ない。確定的にない」と断言した。ウォーレンが原爆調査報告書で伝えたことは無視されてしまった。

 ◆グローブス将軍への「あるアドバイス」

 また、原爆と放射線については「わずかな日本人に放射線被害を与えるか、10倍のアメリカ人の命を救うかという選択肢しかなかった」とし、「原爆が実際に爆発した時以外は、誰も放射線で負傷していない。それは瞬間的なダメージだ」などと放射線の影響を軽視する主張も展開した。

 さらに、グローブス将軍は、ここで、恐るべき証言をする。

 「普通の人間が、爆撃の範囲内で、放射線の影響で殺されるのは実際偶然の出来事だ。原爆の放射線に即死するほど晒されなかった犠牲者は過度に苦しむことなく死ぬだろう。実際、それは非常に気持ちのいい死に方だと言うことだ」

 当然のことながら、グローブス将軍のこの証言は「とんでもない虚偽」と大バッシングされた。

グローブス将軍 photo/gettyimages

 このように、グローブス将軍は、放射線の影響については、原爆投下前からウォーレンに知らされていながらも、また、原爆投下後に冒頭の「広島と長崎における原爆爆発の生物学的影響」に関する文書が出されていながらも否定し続け、国民や議会を欺いてきたのだ。

 なぜか?

 文書には、“放射線による病気や死亡報道”に対し、同僚が「アンチ・プロパガンディストを出した方がいい」と日本のプロパガンダに対してアンチ・プロパガンダするようグローブス将軍にアドバイスしているくだりがある。

 ◆『マンハッタン計画』指揮者が「漏らした本音」

 それに対し、グローブス将軍はこう答えている。

 「それはできない。ダメージは全て、我々が引き起こしたからだ。我々は坐して待つ以外何もできない」

 加えて、日本はプロパガンダで同情を集めようとしているが、その状況を生み出した張本人はアメリカだという自覚も示している。

 「彼ら(日本側)は同情を集めようとしている。悲しいのは、それをアメリカが始めたさせたことだ。日本人が、爆撃から数日後に奇妙に亡くなっており、アメリカの偉大な放射線研究所でよく知られている現象の被害者の可能性があるということが、我々にダメージを与えている」

 原爆を開発し投下したアメリカとしては、日本に対して何も言えない状況だったのだ。結局のところ、放射線被害報道は日本のプロパガンダと決めつけることが、グローブス将軍ができた唯一のアンチ・プロパガンダだったのかもしれない。

 ◆「熾烈な核兵器開発競争」につながる「欺瞞」

 また文書で、民主党の上院議員が「アメリカ国内には、原子力とその利用に対する“非常に強い恐れ”がある」と指摘していた。国民が原子力に恐れを抱くなか、アメリカは、原子力を利用した核兵器の開発を推進しようとしていたのだ。

 日本に投下された原爆による放射線被害を否定する戦略をとらなければ、世論は反核へと向かうことになるとグローブス将軍は危惧したのだろう。何より、「マンハッタン計画」を指揮した者としての矜持もあったのではないか。

 グローブス将軍は、戦後も核兵器に関わり続けた。1947年に生み出された「武装部隊特別兵器プロジェクト(AFSWP)」の初代チーフに任命され、米軍の核兵器の監督を行った。
 
 そして幕を開けたアメリカとソ連による熾烈な核兵器開発競争。その始まりには、放射線の影響を無視し、否定した男の欺瞞があったのかもしれない。



 ■飯塚 真紀子
MAKIKO IIZUKA

 在米ジャーナリスト。大分県生まれ。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業後、雑誌編集を経て渡米。ロサンゼルスを拠点に、政治、経済、社会問題、トレンドなどをテーマに様々な雑誌に寄稿。ノーム・チョムスキー、ロバート・シラー、ジェームズ・ワトソン、ジャレド・ダイアモンド、エズラ・ヴォーゲルなど多数の知識人にインタビュー。著書に 『9・11の標的をつくった男 天才と差別―建築家ミノル・ヤマサキの生涯』(講談社)、『そしてぼくは銃口を向けた 』、『銃弾の向こう側―日本人留学生はなぜ殺されたか』、『ある日本人ゲイの告白』(草思社)、訳書に封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか(講談社 )などがある。

 元稿:現代ビジネス 主要ニュース 国際 【話題・米国で機密解除された文書「広島と長崎における原爆爆発の生物学的影響」が公開・担当:飯塚 真紀子・在米ジャーナリスト】  2023年08月15日  07:33:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【原爆裁判】:アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子

2024-11-08 23:58:20 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【原爆裁判】:アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【原爆裁判】:アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子

 「広島、長崎への原爆投下は国際法違反である」
 六十年前、戦勝国アメリカに対して驚天動地の判決を下した裁判官がいた!



 「三淵嘉子をモチーフにしたNHK朝の連続テレビドラマ『虎に翼』が話題となっている。ドラマの五月の世帯視聴率が一七%を超え、その後も最高記録を更新するなど、好評を博している。

 では主人公のモデル、三淵嘉子とは一体、どのような人物だったのだろうか。

 三淵は一九三八年に司法試験に合格。一九四〇年六月、日本で最初の女性弁護士となり、『家庭に光を、少年に愛を』と訴え、家庭裁判所の発展に生涯を捧げた。実は、数ある『虎に翼』本を調べてみると、すっぽり抜け落ちているのが、三淵が裁判官として『アメリカの原爆投下は国際法違反である』とする判決を下した経緯である。そして唯一、この点を深掘りしたのが本書なのである。

 二一世紀、AI時代が開かれようとしている今、世界は二〇世紀の『戦争の時代』に逆戻りしつつある。ウクライナ戦争、イスラエル対ハマス戦争、台湾有事、北朝鮮の核開発などにより、第三次世界大戦前夜のような危機的な雰囲気になってきた。本書は、前半で『原爆開発から広島・長崎への原爆投下の歴史』と、これまであまり知られてこなかった、三淵嘉子が携わった原爆裁判をテーマに書き進められ、さらに『原爆投下は国際的な戦争犯罪』とする判決文の全文も掲載している。連日ニュースやSNS、YouTube等でリアルに報道されているロシアによるウクライナへのジェノサイドの実態、ガザ地区で起きている民族戦争の惨状、本書はそれらの政治・軍事・歴史的な背景を知るための座右の書にもなる、衝撃的な一冊である」――前坂俊之静岡県立大学名誉教授

 元稿:毎日ワンズ 主要出版物 【原爆裁判―アメリカの大罪を裁いた三淵嘉子】  2024年06月05日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【ヒロシマの空白】:核禁条約制定の源流 「原爆裁判」資料現存 今もなお世界への警鐘

2024-11-08 23:58:10 | 【終戦・敗戦・第二次世界大戦・旧日本軍・広島、長崎原爆投下・原水爆禁止

【ヒロシマの空白】:核禁条約制定の源流 「原爆裁判」資料現存 今もなお世界への警鐘

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ヒロシマの空白】:核禁条約制定の源流 「原爆裁判」資料現存 今もなお世界への警鐘

 米国の原爆投下は、国際法違反―。東京地裁が裁判所として世界で初めてそう判断した「原爆裁判」(1963年判決)は、大阪の弁護士の故岡本尚一さんが、人類の破滅につながる核兵器の使用に歯止めをかけるために提唱した。判決は核兵器禁止条約の源流の一つとなり、今もなお核使用が危ぶまれる世界への警鐘の意味を持っている。(編集委員・水川恭輔)

 
 「原爆の使用が禁止せらるべきである天地の公理を世界の人類に印象づけるでありましよう」。原爆裁判を起こすことに賛同を得ようと、岡本さんが作った冊子「原爆民訴或問(みんそわくもん)」は、裁判の意義をこう訴えている。


 原爆裁判では原爆投下を国際法違反と認定させ、原水爆禁止のてことする狙いがあった。広島市などの被害者5人が原告となり、55年に東京地裁と大阪地裁(後に東京へ併合)に提訴した。

 岡本さんが訴訟への賛同を募った冊子「原爆民訴或問」。「(被害者が)今も悲惨な状態のままにおかれている」などと訴えている(撮影・高橋洋史)

 原告側の中心だった岡本さんは提訴の3年後に病死したが、三原市出身の故松井康浩弁護士が継承。被告の国は、原爆使用を禁じる国際法がなかったなどと合法の立場から争った。東京地裁は63年12月の判決で賠償請求を退ける一方、「広島長崎両市への原爆投下は国際法違反」と断じた。

 世界初の司法判断は国際的にも知られ、特に国際法違反と判断した枠組みが注目された。多くの人命を無差別に奪う猛烈な爆風と熱線と、被爆者に苦しみを与え続ける放射線という原爆の特徴を、原爆投下当時の国際法が禁じる戦闘行為に照らして導いていた。岡本さんが書いた訴状の主張におおむね沿っていた。

 その枠組みは、国連の主要な司法機関として核使用の違法性を審理した国際司法裁判所(ICJ)が96年に初めて示した勧告的意見でも大枠で踏襲され、核兵器の使用と威嚇を「一般的に国際法違反」と判断した。この意見は、保有や開発などを含め核兵器を全面的に禁じる核兵器禁止条約が2017年に国連で制定される機運を高めた。

 松井芳郎・名古屋大名誉教授(国際法)は「原爆裁判の判決は、核兵器の使用を国際法上、評価する際によるべき枠組みを示した。歴史的意義は大きい」と話す。

「原爆裁判」の判決を書いた裁判官の一人の三淵さん。女性法曹の先駆者でNHK「虎に翼」の主人公のモデルになった
 
 ◆判決書いた裁判官の一人故三淵さん 女性法曹の先駆者、「虎に翼」モデル
 
 原爆裁判の判決は当時の東京地裁裁判長の故古関敏正さん、裁判官の故三淵嘉子さんと高桑昭さん(87)=東京=の3人が書いた。1984年に69歳で死去した三淵さんはNHKの連続テレビ小説「虎に翼」で俳優の伊藤沙莉さんが演じる主人公猪爪寅子のモデル。女性法曹の先駆者だった。

 著書などによれば、三淵さんは明治大卒業後、38年に当時の司法試験に合格し40年に東京で日本初の女性弁護士に。戦時中は幼子を抱えて疎開生活を送り、応召した夫は戦病死した。終戦の2年後、「裁判官採用願」を司法省に提出。52年に女性初の判事となり、4年後に配属された東京地裁で原爆裁判を担当した。

 「おうようなやさしい人。私とは親子ほど年齢差がありましたが、古関さんとともに私を合議体の一員として遇してくれた」。当時20代だった高桑さんは懐かしむ。3人で合議をし、判決の方向性を決めたという。

 判決は「国民の多くの人々を死に導き、傷害を負わせ、不安な生活に追い込んだ」と日本が戦争を始めた責任にも言及。国の原爆被害者への救済策は不十分とし、「政治の貧困を嘆かずにはおられない」と指摘した。

 三淵さんは、戦後設けられた家庭裁判所が孤児をはじめ戦争被害者の再出発を支援する役割を担うことに共鳴。新潟家裁所長なども務めた。原爆裁判の判決からも戦争で傷ついた人への強い思いをうかがい知れる。(水川恭輔)
(2024年4月21日朝刊掲載)

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【ヒロシマ平和メディアセンター】  2024年04月21日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【天風録】:三淵嘉子さん

2024-11-08 23:58:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【天風録】:三淵嘉子さん

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【天風録】:三淵嘉子さん

  日本帝國男子ニ限ル。司法試験の会場に墨で書いて張り出されていた。時は1938年、当時の司法修習生採用の案内である。2年前に弁護士の門戸は女性に開かれたものの、裁判官と検察官にはなれなかった

 ▲「(この文言が)頭にこびりついて忘れられなかった」。この年、司法試験に合格して女性初の弁護士となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんは語っていた。男女差別が色濃かった法曹界に道を切り開く

 ▲戦後志願し、やはり日本初の女性裁判官になった。家庭裁判所の創設にも携わり、女性や子どもの権利擁護に尽くした。4月に始まるNHK連続テレビ小説「虎に翼」は彼女が主人公のモデル。その人生がどう描かれるのか楽しみだ

 ▲広島とは意外な縁がある。被爆18年にして世界で初めて米国の原爆投下を国際法違反と断じた原爆裁判判決。それを書いた東京地裁判事の一人だった。自身は戦争で夫と弟を亡くした。戦争と核使用を繰り返してならぬとの思いは人一倍だったはず

 ▲きょうは国際女性デー。彼女には「女性であるという自覚より人間であるという自覚の下に生きてきた」の言葉もある。私たちにこびりついた、性別にまつわる思い込みに気づく日にしたい。

 元稿:中國新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【天風録】  2024年03月08日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・11.08】:戦勝国になりかねない北朝鮮のウクライナ派兵

2024-11-08 08:00:00 | 【北朝鮮・朝鮮半島・拉致問題・独裁】

【政界地獄耳・11.08】:戦勝国になりかねない北朝鮮のウクライナ派兵

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.08】:戦勝国になりかねない北朝鮮のウクライナ派兵

 ★5日、ウクライナのゼレンスキー大統領は北朝鮮兵とウクライナ軍が初めて交戦したと明らかにしたが、同日、米紙ニューヨーク・タイムズも米国とウクライナの高官の話として北朝鮮兵士がロシア西部クルスク州で戦うウクライナ軍と交戦したと報じた。北朝鮮特殊部隊1500人が派兵されたとされるうち、ロシアの第810独立海軍歩兵旅団に40人程度参加し全滅したという情報もある。先月29日、韓国の国会情報委員会国政監査では「派兵された北朝鮮軍はロシア軍事用語の教育を受けているが意思疎通に困難をきたしている」という報告もある。6日、韓国大統領室は「ウクライナとロシアに派兵された北朝鮮軍との間で本格的な戦闘はまだ始まっていない」と情報を否定した。

<button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26"></button><button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">ウクライナ ゼレンスキー大統領</button>
        ウクライナ ゼレンスキー大統領(日テレNEWS NNN)

 ★北朝鮮軍のウクライナ派兵情報をいち早く世界に示したのは韓国政府だった。韓国にとっては北朝鮮がロシアへの派兵で韓国の安全保障の脅威は高まる。その兵のレベルがいかほどかに強い興味があるのは当然だろう。ただ交戦を認めれば“対処”しなくてはならず、総合的な情報を必要としている時期だろう。興味深いのはロシアも米国もこの問題に関して沈黙を守っていることだ。

 ★ゼレンスキーから見れば、北朝鮮軍の参戦は西側に脅威を伝える材料となるだろうから喧伝(けんでん)したい情報となる。米ロ韓はその情報を確認することで事態の新局面を迎え、どんな対応をすべきか、これによって東アジアの安全保障が不安定になり、何らかの影響はないかと脅威のリスクの分析を始めるだろう。だがこの北朝鮮兵派兵・参戦情報のタイミングにはいささか政治的な匂いがする。米大統領選挙の日程と極めて密接なことだ。早々にトランプの再選が決まったが、新大統領の存在を無視してこの軍事行動は発動されなかったのではないか。次期大統領ドナルド・トランプはかねて「戦争を終わらせる」としているが、そのシナリオに組み込まれているならば北朝鮮は戦勝国になりかねない。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年11月08日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・11.07】:お粗末な石破茂の大嘘 候補者がいない選挙区支部には2000万円支給せず

2024-11-08 07:40:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【政界地獄耳・11.07】:お粗末な石破茂の大嘘 候補者がいない選挙区支部には2000万円支給せず

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.07】:お粗末な石破茂の大嘘 候補者がいない選挙区支部には2000万円支給せず

 ★選挙前から自民党裏金問題のスクープを連発した「しんぶん赤旗日曜版」11月10日号が政治とカネでまたかっ飛ばした。「“裏金非公認候補が代表の政党支部に自民党が、公認候補と同額の政党助成金2000万円を支給した”とのスクープは『当落線上に踏ん張っていた候補者を奈落の底に突き落とし』(産経10月29日付)」という書き出しで、記事は2000万円の交付金は首相・石破茂が「政党交付金は“党勢拡大”のために政党支部に出しているのであって非公認候補に出しているのではない。報道に憤りを覚えると」と強く反論していたが、編集部の調査では「2000万円は候補者(公認・非公認)がいない選挙区支部には支給されていなかった」ことが分かったという。

 ※:しんぶん赤旗2024-11-07

 ★記事は続けて、自民党福岡県第9選挙区支部代表の県議は「うちの支部には党本部から政党助成金は振り込まれていない。1000万や2000万が振り込まれたら事務所職員がびっくりするよ」と答えた。同選挙区は候補者を出していない。つまり党勢拡大は、うそということになる。記事ではほかの選挙区にも丁寧に取材しており幾つもの証言も取れている。自民党は赤旗のスクープに対して、首相が憤慨したような内容の反論文「わが党の支部政党交付金に関する報道について」を出し、大々的に反論しているが、どうやら反論として書かれていることとも大きくつじつまが合わない。お粗末な話だ。

 ★今回の選挙は、自民党の長年にわたるからくりで裏金づくりがまかり通っていたことへの評価が問われたものだ。赤旗のスクープに便乗しながら共産党が大嫌いな野党や連合は、「共産党などとは組めない」と言いながら政治カネ野党各党独自調査などは皆無で、赤旗記事に乗っかり自民党公明党攻めたものだ。まさに彼らは労せずして“こたつ記事”で議席を稼いだようなものだ。なにしろあれだけ選挙で戦ってきたにもかかわらず、幹部は顔がにやけっぱなしで自民党政権すり寄り、この世の春を謳歌(おうか)する野党もあるぐらいだ。赤旗調査報道敬意を表す。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年11月07日  07:15:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024衆院選】:裏金非公認に2000万円 公認と同額 ■自民本部が政党助成金

2024-11-08 07:40:45 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【2024衆院選】:裏金非公認に2000万円 公認と同額 ■自民本部が政党助成金

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024衆院選】:裏金非公認に2000万円 公認と同額 ■自民本部が政党助成金

 自民党派閥の裏金事件で非公認となった候補が代表の党支部にも党本部から総選挙公示直後に政党助成金2000万円が振り込まれていたことが22日、本紙の取材でわかりました。裏金づくりという組織的犯罪に無反省な自民党の姿が浮き彫りとなっています。

写真

(写真)自民党の森山裕幹事長から支部会計責任者あての「支部政党交付金支給通知書」

  政党助成金は国民の税金が原資です。本紙は、自民党の森山裕幹事長から支部会計責任者あての「支部政党交付金支給通知書」(9日付)を入手。ここには、「衆議院総選挙の公認料及び活動費として、支部政党交付金を支給します」とありました。

 支給額は計2000万円。内訳は「公認料」が500万円、「活動費」が1500万円となっています。

 裏金づくりで自民党非公認となりながら、党支部長のままの候補者が8人います。本紙は8人が代表の政党支部に取材。ある支部の会計責任者は「他の支部のことはわからないが、党本部から党勢拡大のための活動費ということで2000万円が振り込まれた」と認めました。

 自民党本部は9日に1次公認候補を、11日に2次公認候補を発表しました。非公認支部の会計責任者によると、党本部から届いた13日付の文書には「公認料」の文言はなく、2000万円を「党勢拡大のための活動費」として振り込むという内容だったといいます。政党交付金用の口座に総選挙の公示直後に振り込まれていたといいます。

 「党勢拡大の活動費ということで、選挙には直接は使っていない。事務所の職員の給与や事務所の費用など間接的には選挙に使っているといわれれば、そうかもしれないが…」と説明しました。

 自民党本部は、本紙の取材を拒否しました。(矢野昌弘)

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 政治 【政局・自民党・選挙・2024衆院選】  2024年10月23日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・11.06】:令和の米騒動 コメ不足は歴代自民党農相と農水族の大罪

2024-11-08 07:40:40 | 【食糧自給率・農業・JA・農協・農家・化学肥料・米の作柄・牛・豚・養鶏・野菜】

【政界地獄耳・11.06】:令和の米騒動 コメ不足は歴代自民党農相と農水族の大罪

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.06】:令和の米騒動 コメ不足は歴代自民党農相と農水族の大罪 

 ★農相経験者の首相・石破茂は先の総選挙で就任したばかりの農相・小里泰弘を落選させた。空席の農相のポストには元農相・江藤拓が再任の見通しという。国民生活が苦しくコメ不足、コメの値上がりが深刻影響をもたらしているにもかかわらず農相空席だ。有効な手だてなく市場価格高騰甘んじるなど政府無能ぶりを露呈させている。ただ農相が決まってもこの役所は国民食糧事情にさして興味はない。業界団体貿易摩擦にならぬように見張るだけだ。だから農相が誰になろうと国民生活関係はない。

品切れの棚に貼られていた「米購入制限のお知らせ」  品切れの棚に貼られていた「米購入制限のお知らせ」

 ★その原因農水省減反政策などに求めるのは簡単だ。減反廃止すれば、食料自給率60%以上に上がる。減反実施は続くものの、コメ消費確実に増えている。もう一方で農水省消費者見通し極めて甘かったことも拍車をかけた。興味がないから当然だが物価高騰外食産業から生鮮品まで高騰し、当然消費税追い打ちをかける。家庭台所火の車だ。街の定食屋は若者に腹いっぱい食べさせようと、ご飯のお代わり無料をうたうが、それではやっていけない。インバウンドで海外からの観光客のコメの消費も大きい。令和米騒動腹いっぱいコメ食えないレベルだ。農業県でも総選挙でコメ不足の解決を訴えた候補者はあまりいない。だがコメは我が国の食料の根幹で、皇室とコメの関係も切っても切り離せない。ところが政府JAコメコメ農家追い込んできた。歴代自民党農相農水族大罪だ。

 ★国民民主党は「手取りを増やす」と言い、年収が103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」の見直しを党代表・玉木雄一郎は「恒久的な措置としてやっていきたい」と言う。自民党議員は「恒久的と言い出したら財務省は警戒する。それなら生鮮品などの消費税時限的に下げた方がいい。消費税減税を言い出したら玉木プランはつぶれる」。国民コメ腹いっぱい食べられる日は来るか。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年11月06日  07:39:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・11.05】:自民下野か否かの瀬戸際で石破茂は一体何をやったのか

2024-11-08 07:40:30 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳・11.05】:自民下野か否かの瀬戸際で石破茂は一体何をやったのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.05】:自民下野か否かの瀬戸際で石破茂は一体何をやったのか

 ★先月27日の総選挙投開票から1週間。政界にとっては激動の1週間だったのではないか。選挙結果については単純に自公政権が負けたとだけでは片付かない有権者のさまざまな思いが込められたといえる。まず衆院選の小選挙区の投票総数は5593万票で有効投票は5426万票。「無効票」がおよそ167万票あった。自民、公明、共産が議席を減らし立憲、国民、れいわなどが躍進。参政、日本保守などが衆院で議席を持つなど比較的新しい政党が議席を伸ばした。ことに若者層からの既存政党への評価が低く、政党のアピール力の差が出たともいえる。<button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26"></button><button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">自民党大敗の理由は</button>

自民党大敗の理由は(ABEMA TIMES)

 ★自民党内でも総裁選挙で前経済安保相・高市早苗を推薦した20人のうち、前衆院議員の11人中7人が不出馬、落選となった。総裁選挙では地方票も多く投じられていた高市ら党内保守系議員への風当たりの強さは、ことのほか大きかった。結果、裏金議員を肯定して歩いた高市らの行動は多くの国民から評価されなかったが、裏金議員のベテラン勢は既に地力があり、逆風にも負けなかったか。その中途半端な結果が「自民党は負けたが裏金議員は残った」という状況を生み、政界と国民を思考停止にしている。

 ★首相・石破茂は前首相・岸田文雄が退陣した後の総裁として、自らの考えを示したり実行することなく解散に突入させられたといえる。その選挙は、党内や党として石破が批判し続けてきた政治とカネが争点となった。岸田政権の通信簿といえるこの選挙は政治とカネ一色になったものの、議席を増やしたのはシンプルに「手取りを増やす」と若者にアピールした国民民主党となった。首相就任、解散、過半数割れ。ここまで石破は操り人形で何もしていない。だがこの1週間、自民党が下野するか否かの瀬戸際で石破は一体何をやったのか。旧派閥の幹部たちも下野を阻止するためにありとあらゆる手を差し伸べているとは思えない。自民党の落日を見た。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年11月05日  07:49:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・11.02】:立憲・国民両党を合併させ、大きな野党作りこそ連合の役割

2024-11-08 07:40:20 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳・11.02】:立憲・国民両党を合併させ、大きな野党作りこそ連合の役割

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.02】:立憲・国民両党を合併させ、大きな野党作りこそ連合の役割 

 ★国民民主党が中途半端な与党になるかどうかはいまだ不透明だが、読売新聞によれば選挙中の10月24日、連合会長・芳野友子は「横浜市の3カ所では立憲民主党代表・野田佳彦と並んで街頭演説を行い、その後立憲と国民民主が競合する神奈川19区(横浜市都筑区・川崎市宮前区)に入り、国民候補の応援演説だけを行った。立憲からは『わざわざ競合区に入る必要はなかった。今後の協議に影響が出かねない』(幹部)と懸念の声も出ている」(抜粋と加筆)と指摘されている。<button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26"></button><button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">衆院候補をそろって応援する連合の芳野会長(右)と立憲民主党の野田代表=24日、横浜市旭区</button>

衆院候補をそろって応援する連合の芳野会長(右)と立憲民主党の野田代表=24日、横浜市旭区(神奈川新聞社)

 ★結果19区は自民党新人の草間剛が64315票で当選、立憲民主党新人・佐藤喬は50857票で落選。国民民主党新人・深作ヘススは50578票だったが比例で当選した。ちなみに同選挙区では共産党も出馬しており9008票だった。この複雑な結果ながら芳野は大喜び。立憲が公示前の98議席から148議席、国民が4倍の28議席に躍進したので口が軽くなったか先月28日の会見では「共産党と候補者調整をしたり、共に闘ったりした(過去の選挙の)結果を見ると、共闘しなくてもやはり勝てる」「連合としては共産党との関係(解消)の考え方を立憲に説明し、理解をいただいている中での今回の結果だ。それはもう明らかになったのではないか」と共産党嫌いの持論が功を奏したと自信満々に語った。しかし誰が見ても今回の選挙の争点をリードしたのは自民党の裏金問題の追及。共産党機関紙「しんぶん赤旗」や同「日曜版」がスクープを連発し、大きな広がりを見せたに他ならない。立憲・国民はそこに乗っかっただけ。

 ★ことに選挙終盤に自民党が裏金非公認になった候補8人にもいわば公認料ともいえる2000万円が振り込まれていたことが決定打となったのは明らか。芳野のお粗末な発言は相変わらずの政治音痴ぶりを発揮したが、この調子で立憲・国民両党をコントロールできていると考えているなら勘違いにもほどがある。連合の役割は両党の対立をあおるのではなく合併させ、大きな野党を作ることではないのか。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年11月02日  07:43:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・11.01】:自民と政策協議、国民民主の“詭弁”は有権者に通じるか

2024-11-08 07:40:10 | 【政党・自民・立憲・維新の会・公明・国民民主・共産・社民・れいわ・地域政党他】

【政界地獄耳・11.01】:自民と政策協議、国民民主の“詭弁”は有権者に通じるか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.01】:自民と政策協議、国民民主の“詭弁”は有権者に通じるか 

 ★せっかく総選挙で自公過半数割れにまで追い込んだものの、野党はひとつにまとまれず、首相・石破茂の首相指名は確実視され始めた。秋波を送られていた国民民主党代表・玉木雄一郎は「我々はやっぱり、国民民主党に期待してくれた民意に一番沿う形で投票行動するということであれば、1回目も2回目も玉木雄一郎と書くのが一番、我々に託してくれた民意にかなうものだと」と筋の通った発言に聞こえるが、無言の石破首相指名のサポートに他ならない。

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矢田稚子首相補佐官(左)と記念撮影に臨む岸田首相(9月15日)

 ★メディアは国民民主党の政策が合致しているとか、いろいろ理屈をつけているが、玉木は元財務官僚。財政健全化など眼中にないバラまき派自民党本当に乗れるのか。背景には第2次岸田内閣の時に受諾した首相補佐官(賃金・雇用担当)を務める矢田稚子の存在が大きい。矢田は参院議員1期を務めたことがあり、元国民民主党副代表兼両院議員総会長。矢田がその仲介を果たして石破再選道筋をつけたのではないかと政界ではもっぱらだ。「手取りを増やす」というスローガン的な政策で躍進した国民民主はわかりやすいが政策的には自民党に極めて近く、今までもさまざまな方法で自民党秋波を送ってきた。矢田は連合会長・芳野友子とも近く、今までは良好な関係を送ってきたが芳野立場国民与党立憲民主党野党の立場になれば連合自体また裂き状態になり空中分解しかねず、それは避けたい。そこで微妙な調整が必要で矢田が間に入ったとみられる。

 ★国民民主党幹事長・榛葉賀津也は「野田氏の名前は書けない」というが、玉木と書いて石破再選なら石破と書いたも同然。「手取りを増やす」はわかるが政治カネには目をつぶるのかと誰もが思う。結局国民が自民党と政策協議に入れば政治カネ野党はとがめないというメッセージになれば自民党思うつぼでもある。それを有権者が許してくれるのなら自民党はここまで負けない。政治カネ議論決着をつけねば前に進めない。それが少数与党・自民党現実だ。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年11月01日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【政界地獄耳・10.31】:カオスでも調整役不在で政界混迷 選挙での民意は反映されるのか

2024-11-08 07:40:00 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政界地獄耳・10.31】:カオスでも調整役不在で政界混迷 選挙での民意は反映されるのか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・10.31】:カオスでも調整役不在で政界混迷 選挙での民意は反映されるのか

 ★政界は今後誰が首相になるのか、どの党が与党になるのかわからないカオス状態に陥った。今までと違うのは自民党も立憲民主党も政治的主導権をとるすべを持たず、全体を見渡す調整役がいないことだ。能登災害の補正予算審議に選挙前意欲を見せていた首相・石破茂だが、総務省は補正審議はだれの手で行われるのかもわからず困惑、場合によっては本予算に組み込まなくてはならないと途方に暮れる。加えて連立を組む公明党は党代表・石井啓一を落選させ、日本維新の会は党勢拡大に失敗、党代表・馬場伸幸、幹事長・藤田文武の責任論が噴出、党内政局に忙しい。国民民主は自民党からの一本釣りに興奮状態が続く。<button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26"></button><button class="sc-1gjvus9-0 cZwVg" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="26">【躍進の裏側】国民民主党、れいわ、参政党、日本保守党の衆院選戦略を選挙プランナーが解説!</button>

【躍進の裏側】国民民主党、れいわ、参政党、日本保守党の衆院選戦略を選挙プランナーが解説!

 ★前回の各党比例代表の得票と今回の得票を比較すると自民1991万票→1458万票(-533万票)。立憲1149万票→1155万票(+6万票)。国民259万票→616万票(+357万票)。公明711万票→596万票(-115万票)。維新805万票→509万票(-296万票)。れいわ221万票→380万票(+159万票)。共産416万票→336万票(-80万票)。参政なし→187万票。保守なし→114万票。社民101万票→93万票(-8万票)。自民党の減り具合はすさまじいが、立憲が6万票しか増えていないという結果を見れば、立憲が自民党の受け皿になっていないこともわかる。

 ★29日の朝日新聞朝刊(朝日川柳)には「赤旗のふんどし借りて勝ち戦」、「共産党風を起こして飛ばされる」の2句が掲載された。「政治とカネ」という今選挙の最大の争点を作り、選挙終盤で2000万円問題をスクープしたにもかかわらず共産は80万票減らした。「自民・立憲・共産」が競合した選挙区ではことごとく自民党が勝ったことも立憲内から「自民党の補完勢力」とやゆされた。この中で野党共闘の政権ができるのか。できたとしても小競り合いの続く政権になりかねない。選挙の結果、民意は反映されるのか。(K)※敬称略

 政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】  2024年10月31日  08:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【主張・11.08】:アメリカ大統領選 ■ 「自国第一」にどう向き合うか

2024-11-08 04:05:20 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【主張・11.08】:アメリカ大統領選 ■ 「自国第一」にどう向き合うか

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張・11.08】:アメリカ大統領選 ■ 「自国第一」にどう向き合うか 

 米大統領選で、共和党のトランプ前大統領が8年ぶりに当選したことで、“自国第一”を掲げる米国に世界は再び直面することになりました。大国の身勝手な行動で国際社会の分断がすすむなか、なりふり構わず自国の利益を優先させることを国民にアピールし、返り咲いたトランプ政権にどう向き合うのか、日本外交も直ちに問われます。

 ■深刻な現状に審判

 選挙結果は、バイデン政権4年間への厳しい審判となりました。トランプ氏を再び押し上げた主要因は、同国で急激に進んできた物価高騰による国民の生活苦です。異常な貧富の格差の上にのしかかる記録的な物価高は、現政権に対する強烈な不満を生みました。

 バイデン氏は就任当初、新型コロナ危機からの立て直しに加え、大企業・富裕層増税で大型財政出動を支え、格差や人種差別という構造的問題に取り組むと公約し、注目されました。

 しかし、同氏の看板政策は、身内の造反を含む議会の反対で阻まれました。看板倒れの生活支援、物価に追いつかない賃金という現実を前に、さまざまな運動が広がり、近年ない規模で労働者はストライキに立ち上がりました。

 その間、政治への不信や不満は米社会の分断をいっそう鋭くしてきました。議会襲撃を扇動した容疑で起訴中であるトランプ氏になお支持が集まる背景には、米社会の矛盾があります。

 一方、2期目にトランプ氏が直面するのは、グローバルサウスと呼ばれる新興・途上国が存在感を増し、大国の身勝手にますます厳しい目が注がれる世界です。自国優先による分断や同盟重視によるブロック化ではなく、国連憲章と国際法に基づく、健全なリーダーシップが強く求められています。

 トランプ氏は、ウクライナ戦争もガザ紛争も早期終結を主張しています。問われるのは「国際秩序」に対する姿勢です。

 昨年10月のガザ紛争の激化以来、停戦を一方では唱えながらも、イスラエル擁護と武器供与を続ける米政府の偽善は、大国の指導力を失墜させてきました。トランプ氏は現政権以上にイスラエル擁護の姿勢を強調しています。

 ウクライナでの戦争で、米国やその同盟国はロシアの国際法違反を問題にしてきました。ロシアによる侵略という不正の是正なしにウクライナ問題の根本解決はありません。しかし、ガザや中東での米国の二重基準の対応に厳しい目が注がれており、大統領選にも影響が及びました。

 ■問われる日本政府

 「日米同盟」を絶対視する外交のままでいいのかが、日本には厳しく問われることになります。トランプ氏の持論は、“米国は同盟国から利用されてきた”というものです。政権1期目には、経済や安全保障面での負担増を同盟国に強硬に求めました。

 石破茂首相は「同盟の強化は政権の最優先事項」と述べ、米軍と一体化した軍拡路線を踏襲しています。“日米同盟絶対”の路線では、軍事対軍事の悪循環や世界のブロック化、際限のない軍拡に陥ります。軍事一辺倒ではなく、国連憲章と国際法に立脚した外交と国際協力こそが必要です。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】  2024年11月08日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【きょうの潮流・11.08】:1期目の大統領の時でした。

2024-11-08 04:05:10 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・G7サミット・G20】

【きょうの潮流・11.08】:1期目の大統領の時でした。

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【きょうの潮流・11.08】:1期目の大統領の時でした。

 ニューヨークにあるトランプ・タワーを訪ねたことがあります。銃を手にした警備員の姿と対照的だったのがグッズを買いあさる支持者の笑顔でした

 ▼人気は「MAKE AMERICA GREAT AGAIN」と書かれた帽子。米国を再び偉大な国にするというスローガンは、貧富の格差や生活に苦しむ人たちの共鳴をよび、政治運動の象徴となりました

 ▼米国第一主義のもとメキシコとの国境に壁をつくり、多国間合意や国際機関からの離脱を重ねたトランプ政権。差別的な言動や暴言は大統領になってもやまず、コロナ対策でも国民を欺き4年前の大統領選で敗れました

 ▼今回の返り咲きからは、依然として米国内の状況が改善されないどころか、格差や分断がさらに進んでいることがうかがえます。米大手メディアの調査では有権者の多くが経済対策を重視。トランプ氏に期待する声が上回っていました

 ▼民主党政権はイスラエルを擁護する姿勢に支持者が離れ、ハリス氏の訴えも届いていませんでした。党内の進歩派議員や著名人からは、もっと労働者や市民の要求にこたえた政策を語らなければ支持を得られないとの声が相次いでいる。本紙特派員もそう報じていました

 ▼トランプ氏は再選後「アメリカに真の黄金時代が来る」と。米国の利益最優先、対立と憎しみをあおる姿勢に変わりはありません。変化をもとめる人びとの強い思いとともに、「暗黒の時代」を許さない国民のたたかいが始まります。

 元稿:しんぶん赤旗 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【きょうの潮流】  2024年11月08日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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