迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

「手」で聞く頼もしさ。

2020-02-25 12:07:00 | 浮世見聞記
驛の窓口で、特急券を買ふ。係員は、若い男性だった。発行した特急券を差し出すその手の爪は、不自然な艶を放ってゐた。気持ち悪い──と思った。その土地の歴史文化を守った若い男性の議員が、驛前で活動をしてゐた。目が合ふと、彼は手を差し出した。交はしたその手は、はっきりと堅かった。男の手だ──私は頼もしく思った。 . . . 本文を読む
コメント