迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

いっしょにせんといてや。

2013-01-26 20:47:58 | 浮世見聞記
矢来能楽堂で、金春流の「春日竜神」を観る。 入唐渡天を志す明恵上人に、やたら海外移籍をしたがるイマドキの若僧アスリートとを重ね合わせたら、とたんにリアリティーのある面白い曲に見えてきた。 ただ両者の決定的な違いは、明恵上人は万物から敬われるほど徳の高い人物であるのに対し、若僧アスリートの場合は、名前も実力も実績も、なにも無いこと。 . . . 本文を読む
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いまもむかしもわわしきはおんな、なり。

2013-01-23 19:57:34 | 浮世見聞記
ろう者俳優たちによる「手話狂言」を、今年も国立能楽堂へ観に行く。 今年はプロの若手狂言師が代役として舞台に立ち、ろう者俳優たちと手話で渡り合った。 伝統芸能家の新しい可能性に、奮い立つものを感じた素晴らしいひととき。 皇室方の臨席もあり、我が進む道はこれにあり、と改めて実感。 . . . 本文を読む
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さいこうのおとしだま。

2013-01-20 17:39:40 | 浮世見聞記
国立能楽堂で、金春流の「猩々」を観る。 “乱”の小書がつかない通常の型を観るのは、今回が初めて。 そして初めて、「中ノ舞」といかなるものかを教えられる。 今日のこの曲を観ずに中途退場した観客は、中ノ舞とは何かを生涯知らずに過ごすことになるだろう。 膝の上で謡本をひろげて、ただ字面を追って理解した気になっている者など、もうお話しにもならない。 . . . 本文を読む
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てつみちがゆく―駒込駅にて

2013-01-06 19:24:45 | 鐵路
東京メトロ南北線の駒込駅構内で見かけた、シャッターの絵。 こういうタイプの日本画、けっこう好き。 . . . 本文を読む
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のどかなるうらのありさま。

2013-01-04 09:48:39 | 浮世見聞記
ニッポンの新年らしい景色だなぁ、と足を止める。 とりあえずいまは、 『来てみれば さほどまでなし 富士の山』 と、古川柳にもある実際のことは、忘れましょ。 . . . 本文を読む
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