迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

疑似麺王。

2024-07-02 20:40:00 | 浮世見聞記
もともとヒトの住んでゐない“町”を通り抜けて、私は道を急ぐ。



いまは雑々(ごみごみ)とした草と、陰った陽が殘していった蒸し暑さをかき分けて、



私はこれからの暑さを凌ぐことより、過ぎたあとの見通しのはうが先に立ったことで、まずは安堵への足がかりを得る。


晩には冷やして味はふ朝鮮麺をこしらへる。



韓流時代劇で、中宗に献上する“冷麺”のことで騒ぎとなるひとくさりを觀て、「ナルホド、秘訣は山から採取の天然水か……」と、自分もやってみたい氣になり、實行したまで。

物事のきっかけなど、概してつまらないことなのである。









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