迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

中村獅童、中村勘九郎ら5人が新型コロナウイルス感染コクーン歌舞伎「天日坊」中止していた

2022-02-28 23:00:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nikkangeinou/entertainment/f-et-tp0-220228-202202280001094?fm=d『松竹は28日、公式ホームページで中村扇雀、中村獅童、中村勘九郎、中村七之助、片岡亀蔵が新型コロナウイルスに感染したことを発表した。』───これは事實上の“集團感染(クラスタ . . . 本文を読む
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個人情報を自衞するの法。

2022-02-28 18:36:00 | 浮世見聞記
街中で外回りが、スマホに向かって顧客情報を大音聲でぶちまけてゐた。かういふ不用心な月給鳥を、街中でちょくちょく見かける。私が他人(ひと)を絶對に信用したくない理由。総務省では、リモートワークの際は第三者に情報画面を見られたり、また話しを聞かれないやう注意せよ、と呼びかけてゐるらしいが、しょせん他人の情報管理能力などこの程度である。どこだかの學校では、“プライバシー保護”の名目で体操着に名前の刺繍を . . . 本文を読む
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悔ひなき果ての柳かな。

2022-02-27 09:09:00 | 浮世見聞記
ラジオで、寶生流「遊行柳」の再放送を聴く。室町末期と云ふ權力者が事實上衰退し、實力者が割拠した騒乱期を、觀世太夫の補佐役として巧みに乗り越えた觀世小次郎信光の、人生をやりきった人ならではの晩年觀──老ひてなお先祖世阿彌の夢幻能に挑戰する“生涯現役”な人生──が窺へる、さびさびとした調子の意欲曲。私はこの曲は素謠で聴くばかりで、舞臺で觀たことはない。演能時間が二時間に迫ると云ふかうしたゆっくりな曲は . . . 本文を読む
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手先は攪乱兵なり。

2022-02-26 16:53:00 | 浮世見聞記
露國とウクライナが、いよいよ火藥臭くなってきた。それをお祭り騒ぎして煽る報道屋も、いよいよナニを云ってゐるのか解らなくなってきた。當然と云へば當然だ。双方の權力者の手先となって、お互ひにオラが殿サマに都合の良い情報を操作し、流し合ってゐるからだ。ドンパチが始まると、真っ先に兵卒へ成り下がるのが、報道屋である。情報操作による攪乱作戰に加担し、敵はおろか全世界を煙に巻く。かういふ時、連中に耳を傾けるこ . . . 本文を読む
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萬事必縁。

2022-02-25 18:15:00 | 浮世見聞記
東京都目黒區上目黒一丁目、東急東橫線と東京メトロ日比谷線の高架橋下をくぐり抜ける時、ふと見上げた先で一本の若木と目が合ふ。高架線上のあそこになぜ木が……? と思ひかけて、さうか“日比谷線脱線衝突事故”の慰霊碑があるからだ、と氣がつく。平成十二年(2000年)三月八日の午前九時頃、トンネルから地上へ出て中目黒驛に向ふ電車の最後部が脱線したところへ、中目黒驛を出發してトンネルへ進入しやう . . . 本文を読む
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嗚呼、二次被災者!

2022-02-24 19:08:00 | 浮世見聞記
今月の電氣代が思った以上に高価(たか)いことに驚く。夏と冬はどうしても空調を長時間使用するので、高くなることは仕方がないのだが、それにしても今月の請求額は……。人災疫病禍による経済不況を言ひ訳にした、かうした便乗値上げこそ二次災害であると云はずしてなんであらう。しかも、支拂はなくては自分が生活に困ると、先方はそれを見越してゐるからこそ臆面もなくかういふマネをするのであり、けっきょく . . . 本文を読む
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梅林主上。

2022-02-23 18:20:00 | 浮世見聞記
今年の見頃は二月下旬と踏んだ前回から十日以上が経ち、しかし寒い日が績くゆゑにだうかなぁ、と思ひつつ再び出かけてみた地元の梅林、やはり進展なし。今年の梅の開花はほかでたくさん觀られたこともあり、まういいか、と云った氣分になる。今日は祝日──ミカドの六十二歳の誕生日らしい──のためか、梅林には久しぶりに露店が出てゐた。そろそろ、かういふ動きもあってよいと思ふ。この現状下でどんなことなら可能なのか、この . . . 本文を読む
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傅説の正体を掘る。

2022-02-22 19:50:00 | 浮世見聞記
今日は2022年2月22日と“2”が續く、ただそれだけの日。次は200年後だが、その頃もまだニンゲンは存在してゐるのだらうか?明日のことも分からぬのだから、そんな遠い未来など、何をか言はんや。しかし、200年以上の過去ならば、その痕跡からある程度を偲ぶことは可能だ。そこで、大田区立郷土博物館の企画展「田園調布の遺跡発見!~初代館長、西岡秀雄の足跡~」を觀る。大正二年(1 . . . 本文を読む
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癒やしの櫻吹雪。

2022-02-21 22:01:00 | 浮世見聞記
昼までは予報ほどの強風もなく、陽差しの温もりと今が見頃の梅の花を樂しむ余裕を得る。「今日も北風が冷たく感じる一日でせう」は、まう聞き飽いた。さうした平和(のどか)な國の北方に橫たはる大陸では、二つの國が睨み合ひの最中にあり、火藥の臭ひ以上に政治的な思惑(駆け引き)がプンプン臭ひ、不快なことこの上なし。攻撃された郊外の町と思しき場所で、報道屋の問ひに應じる地元住民の頭上では、鳥たちが常のままに囀って . . . 本文を読む
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柳ヶ浦の優しき夕陽。

2022-02-20 09:32:00 | 浮世見聞記
ラジオで、觀世流“京觀世”の「清経」を聴く。弱吟も強吟に聞こえる東京の觀世流には無いまろやかな謠は、さすが“京觀世”の傅統文化を受け継ぐ能樂師たちと、樂しんで耳をかたむける。宇佐八幡宮にも見捨てられて運命の果てを知り、九州柳ヶ浦で入水した平清経は自力で佛果を得て成佛するが、都に独り残った挙げ句に再會の約束をも反故にされた妻はだうなるのか、主役(シテ)本位の謠曲にもちろんその描冩はない。しょせん夫婦 . . . 本文を読む
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“静食”難問。

2022-02-19 20:25:00 | 浮世見聞記
混雑が始まる前の時間に、空席が多いのを確かめてからその飲食店の席に着き、納得いく食事を樂しむ。食事とは食べる事であり、喋ることではない。喋りが主体では、味がよくわからなくなるから私は樂しくない。過去に経験させられた樂しくない人と同席など、美味しい食べ物も不味くなって、その食べ物に申し訳がない。味と云ふ會話でその時間を共有する──それだけで食事は樂しくなる。やうするに、基本的な感染予防とは、“以前よ . . . 本文を読む
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十年流譚。

2022-02-18 20:30:00 | 浮世見聞記
十年ぶりに、その街のアウトレットモールへ出かける。並んでゐる店は一昔前とほとんど変はっておらず、「ああ、この店であれを買ったな、ここでは……」と、いろいろ思ひ出しては當時の自分をも思ひ出し、十年と云ふ時間が案外長いことを知る。さうさう、靴屋の店員にとても感じの良い女の子がゐて──あの女性はだうしてゐるのかしら。必ず樂しい人生が待ってゐなくてはならぬ。あの時は實体の無い事柄を追ひかけてゐた私なれど、 . . . 本文を読む
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自転車で死亡事故、ウーバー配達員に有罪判決東京地裁

2022-02-18 18:50:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/asahi/nation/ASQ2J61Y5Q2JUTIL00M?fm=d『東京地裁(鏡味薫裁判官)は18日午後、禁錮1年6カ月執行猶予3年(求刑・禁錮2年)の有罪判決を言い渡した。』──Uber EATS自転車配達員の、街中でウンザリするほど . . . 本文を読む
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令和逢櫻。

2022-02-17 21:34:00 | 浮世見聞記
四年ぶり、令和となってからは初めて、豆州河津町の河津櫻を觀に行く。今年は寒氣がいつまでも居座る影響で開花が遅く、“原木”がやうやく七分咲きとなったくらゐで、河津川沿ひの櫻はやうやく蕾が開き始めたばかり、バッチリ咲ひてゐる菜の花との共演は、来週末になりさうだ。開花にはまだまだ早いこともあって見物客はちらほらだが、ヒトゴミ嫌ひな私には却って幸ひと云ふものだ。例年ならば川沿ひを中心に軒を連ねる露店も今年 . . . 本文を読む
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真正望月。

2022-02-16 20:00:00 | 浮世見聞記
障害者福祉のリサイクルショップを覗く。前に訪れた時は資料として使へる綺麗な紙物を手に入れ、今回は折りたたみ傘を手に入れる。今まで使ってゐた折りたたみ傘が風ですっかり痛んでしまひ、まう買ひ換へ時期(どき)だな、とは思へども、この頃は折りたたみ傘もやけに高価で、なんとなく手が出ずにゐたところだったので、百圓硬貨一枚によるご縁はありがたい。見ると、胡散臭い風体の男が店内にゐる。商賣人、だと云ふ。かういふ . . . 本文を読む
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