東京都狛江市の「むいから民家園」にて、若手能楽師たちによる和の調べをたのしむ。
“読み人しらず”とされた平忠度の無念。
紅葉に包まれて扇を翻す美しい女の、媚態を湛えた唇の奥底に隠した凶心。
それらの情念が、囃子の音色とシテの謡にいざなわれ、仄かな灯りのなかに、くっきりと浮かび上がる。
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モノレール―早く登場し過ぎてしまった次世代の乗り物…。
どうしてもそんなイメージが付き纏ってしまいますが、それはさておき、大船と江の島を約15分で結ぶ湘南モノレールは、いわゆる“懸垂式”と呼ばれるタイプ。
頭上にレールがあって、車体はぶら下がっているわけですから、下は当然全くのフリー。
ですから、道路の真上を走行することも出来るわけです。
ちょっと昔のSF映画に出できそうな光 . . . 本文を読む
明治5年(1872年)10月14日―そう、140年前の今日開業した新橋停車場を、当時の古写真を基にコンピューターで正確に寸法を割り出して再現した建物が、汐留地区再開発工事の際に発見された遺構の上に建てられています。
しかし、魅力を感じないのです。
なぜか?
それは、線路の行く手を断固として遮るかのように、目の前にビルが立ちはだかっている、
この非情なシチュエーションのせいでしょう . . . 本文を読む
国立能楽堂で、金春流の「井筒」を観る。
相思相愛の若い男女が、互いに見つめ合う姿を、この曲では、
「さながら見みえし…」
と、うたう。
見みえし。
見見えし。
男が女を“見”つめる。
女が男を“見”つめる。
本来は「見えし」だ。
しかしここでは、あえて“見”を連ねることで、二人の想いをひとつに表現している。
“見見えし”
恋と云うものをこれほどまで簡潔に、且 . . . 本文を読む
東横線の駅構内にある売店で、9000系のケータイストラップ(\500)を購入。
東横特急誕生10周年を記念した商品のはずなのに、現物の種別表示は、
となっている!
ま、大好きな9000系だし、べつに構わないけどね。
ちなみに我々の間では、東横線の急行は「隔駅停車」と皮肉られている。
路線図を見てごらん。
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“東京の玄関口”の呼び名に相応しい駅舎が、よみがえりました。
復原工事に携わった方々は、本当に良い仕事をしたと思います。
その一人一人へ、心から拍手。
この日も、カメラを手に復原されたこの駅舎を見上げているご年配の方々を多く見掛けましたが、なかには昭和20年の大空襲で焼失する以前の、初代の姿をご記憶されている方もいらっしゃったことでしょう。
この壮麗な建物が破壊されるよう . . . 本文を読む