迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

小田急ロマンスカーSE3000形が「機械遺産」に箱根湯本地域でも喜びの声

2023-07-31 10:00:00 | 鐵路
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/minkei/region/minkei-odawara-hakone3981?fm=d小田急ロマンスカーSE3000形、来る8月7日にめでたく「機械遺産」に認定云々。今年六月に海老名のロマンスカーミュージアムでやっと初會を果たしただけに、「さうか、あの名車が……」と、私も感慨深いものがあります。昭 . . . 本文を読む
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鈴冷涼聲。

2023-07-30 21:20:00 | 浮世見聞記
世田谷區の松陰神社へ、二十數年ぶりに参拝する。前回の時は、世田谷線にまだ玉電時代の生き殘りがゐた時代ではなかったか。この年、日常生活がどうも不調な原因は、自分が“厄年”にあたってゐることを、この神社に掲示されてゐた早見表を見て、初めて知ったのだった。その後、近くを通ることはあっても、なかなか鳥居をくぐるまでの御縁には至らず、やうやく今日となる . . . 本文を読む
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九條菜彩。

2023-07-30 14:10:00 | 浮世見聞記
ラジオで再放送の、寶生流「橋辯慶」を聴く。武藏坊辯慶と、源義經になる牛若丸が、五條橋で出逢ふ一幕。主従の契りを結んだ二人は、牛若丸の棲家である「九條の御所」へと向かふが、その九條云々は史實では存在がはっきりしないらしい。むしろ私は、京の“九條”と聞くと、當地の傳統野菜である「九條葱」を連想する。お蕎麦やうどん、ラーメンにどっさり乗せて食すのがたまらない。他産の葱では、あの喜びは得られないのである。 . . . 本文を読む
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蝉宴奮舞!

2023-07-29 21:22:00 | 現代手猿樂
上目黒氷川神社で夕方から開催された「境内テラス」の神樂殿舞薹にて、現代手猿樂「河原左大臣(かはらのおとど)」を舞ふ。四月と十月に開催されてゐる「おかげマルシェ」の納涼版イベントで、官による人災疫病禍の規制が緩和された昨年より始まり、その時も主催者から案内は頂いてゐたが、この殺人的炎暑下では……、と見送り、今夏はひとつの經験と参加す。しかしこ . . . 本文を読む
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炎夏宴児。

2023-07-28 20:02:00 | 浮世見聞記
炎暑厳しい正午、公園の日蔭でゲーム機を手に笑ひ興じる男児たちを見かけて、よく平氣で遊んでゐられると、その“若さ”に驚嘆す。……が、猛暑だ炎暑だ酷暑だと騒ひでゐるのは、かつての暑さの程度を記憶してゐるオトナたちであり、物心ついた時にはすでに35.0℃だの36.0℃だのと云ふ暑さのなかにゐるあの児たちにとっては、これが“普通の”夏、なのかもしれない。かく云ふ私とて、令和の夏とはこんなもの、と既に飼ひ慣 . . . 本文を読む
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【速報】市川猿之助容疑者を自殺ほう助の罪で起訴東京地検

2023-07-28 12:36:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/ntv_news24/nation/ntv_news24-2023072805145998?fm=dこの顛末だけは、まだ生まれてゐない世代がこの一件に関心を抱いた時のために、よく見物しておかうと思ふ。 . . . 本文を読む
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木蔭思案。

2023-07-27 22:22:00 | 浮世見聞記
夕方になってやうやく酷暑も落ち着き、日蔭の坂道を吹き抜ける風に當って、今日はじめての生きた心地を得る。 予報では酷暑の期間を切るやうなことを云ったりするが、どうせ毎年ズルズルと伸びるのだから、「この猛暑日も今週いっぱい」云々など云はぬがよい。今夏も結局なにかと忙しくなりさうだが、かう炎天續きでは、どうも不安が先立ってしまふ。 . . . 本文を読む
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暑々見々。

2023-07-26 22:36:00 | 浮世見聞記
異様な炎射を避けて、日陰日陰と選って街を歩くうち、地面にうずくまる鳩を見て、ドキリとする。 この炎暑に死んでゐるのかと思ったが、ちゃんと動いたのでヤレヤレ。靴底から熱が傳はってくるほどに熱せられた地面に伏せてゐて、よく焼きトリにならないナと不思議に思ふ。とにかくこの炎暑ではマスクなどしてゐられない。電車内と、見世にゐる時のほかはポケットに仕舞っておく。それにしても、使はないマスクを腕章のやうに腕へ . . . 本文を読む
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近暑遠夢。

2023-07-25 23:30:00 | 浮世見聞記
向かふに大屋根が見える。見える所までは何度か来てゐるが、なかなかあそこにたどり着けぬ。だが、今年中には必ず御縁を結んでみせる。この烈しい暑さを乗り越えた先で。 . . . 本文を読む
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夢なユメ。

2023-07-24 22:13:00 | 浮世見聞記
大型商業施設の一角に、懐かしい日産Be−1が展示されてゐた。昭和六十二年(1987年)の登場で、角ばった車体の乗用車が主流だった當時において、丸っこい車体はかなり斬新で子ども心にも目を惹いたのを憶えてゐる。夢のクルマ。クルマの夢。結局クルマの免許を取ることなく現在に至ってゐる私には、歩道の無い道で出くわした際、どうも信用ならない物体でしかない……。 . . . 本文を読む
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懐曲音頭。

2023-07-23 21:50:00 | 浮世見聞記
町内で、盆踊りをやってゐた。會場に流れてゐるのは、「ドラえもん音頭」。幼少から聴き馴染んだ曲だが、踊った記憶はない。歌ってゐるのは大山のぶ代、“初代”ドラえもんの聲優である。TVアニメ「ドラえもん」では、今や聲優は代替はりしてゐるが、この盆踊りの定番曲では現在(いま)なほ、先代が吹き込んだ音源がそのまま使はれてゐる。會場ではしゃいでゐるちびっ子たちは、あれが“最初の”ドラえもんの聲だとは知るまい。 . . . 本文を読む
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関東甲信と東北南部・北部が梅雨明け…気象庁発表

2023-07-22 17:40:00 | 浮世見聞記
dmenuニュースよりhttp://topics.smt.docomo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20230722-567-OYT1T50169?fm=d令和五年は六月八日に「梅雨入りしたとみられる」と宣言が出て以来、東京圏では深夜にザーッと降る日があったくらゐで、日中は折りたたみ傘を用意すれどほぼ開かずに済む程度の“お湿り”がせいぜい、今月に至っては「これまでに經 . . . 本文を読む
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遺失物悲喜劇。

2023-07-21 12:18:00 | 浮世見聞記
ラジオ放送で、觀世流「玉井」を聴く。兄から借りた釣針を海へ落とした彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)は兄に咎められ、それを拾ひに海中へ入ったところ、“良縁”に恵まれ龍宮の婿となる──“海幸山彦”の神話から取材した、いかにも觀世小次郎信光の作らしい賑やかな一曲だが、私には同じ話の神樂「山海交易」のはうに馴染みがある。何年も前、人から貰った招待券で明治神宮の . . . 本文を読む
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珍竹林。

2023-07-20 20:28:00 | 浮世見聞記
まだ辛うじて涼やかな朝の時間、僅かな時間ながら竹林に身をおいて、いまの季節を忘れる。東海地方では今日に「梅雨明けしたと見られる」云々、トウキョウまだズルズル引きズルか。そばでゲートボールに興じてゐるお年寄りたちが、何やらモメだした。ああ、とたんに暑苦しくなってきた。梅雨明け宣言の前から、ここはもふ夏だ。 . . . 本文を読む
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佛的正統派。

2023-07-19 19:50:00 | 浮世見聞記
澁谷區神宮前の太田記念美術館で、「ポール・ジャクレー フランスが挑んだ新版画」展を、前期と後期を通して觀る。1896年に佛國パリに生まれ、三歳で来日して以来昭和三十五年(1960年)に六十四歳で亡くなるまで日本で生活したポール・ジャクレーは、幼少期に自腹で浮世繪を購入して精巧に模冩する才を發揮し、當時の佛國大使からも受注するほどの技(うで)を見せ、少年期には月岡芳年の孫弟子から本格的 . . . 本文を読む
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