ふらりと立ち寄った、都内の神社。
ふと見れば、願い事のこめられた絵馬。
そこには、祈願した者の人生の断片が、したためられている。
ふだんはおもてには出さないであろう人生の本音が、赤裸々に綴られている。
他人(ひと)の心の内を覗き見るやうで、
その真摯さに、
独力で生きることの難しさを、思ふ。 . . . 本文を読む
昨年末につづいて、今月も世田谷ボロ市をのぞいてみる。
今回も、定価だったらまず手が出ないやうな品物を、庶民のふところに優しい価格で、いくつか手に入れる。
これらはいつか、わたしが“伝統芸能デザイナー”であることを証明してくれる、強力なアイテム且つパートナーたちとなってくれることだろう。
ふと気が向いて、世田谷代官屋敷となりの郷土史料館にも立ち寄ってみる。
入口の受付に座っている二人の若 . . . 本文を読む
横浜能楽堂の二階展示廊で開催中の特別展「番組で見る明治の能楽」を見る。
横浜能楽堂の舞台はもともと、加賀藩前田家の十三代、前田斉泰(まえだ なりやす)が隠居所に建てたもので、明治8年4月3日にその舞台披きが行われた。
能楽の最大の庇護者だった江戸幕府の崩壊は、能役者たちを困窮の極みに叩き落としたが、それでも細々ながら演能を続けて、能楽の灯を守り抜く者もいた。
特別展では、そんな苦しかった . . . 本文を読む
赤坂氷川神社というと、一人暮らしを始めて間もない頃、ある深夜枠のTVドラマにハマり(正確には主演の女性タレントにハマったのだ)、そのロケ地の一つがここの境内であることを突き止め(そんな虚しい努力こそ青春なり!)、日が暮れかけた時刻に(なぜかは覚えていない)、こっそりと訪ねて行った、そんな甘酸っぱい思ひ出がある。
あれから十数年-
江戸時代、氷川神社祭礼で巡行した山車に載っていた人形のうちの . . . 本文を読む